マガジンのカバー画像

感化

44
運営しているクリエイター

記事一覧

うつくしい写真を撮る人

うつくしい写真を撮る人

目は口ほどに物を言う。目に映るものが脳を経由して画像になったものが他人に共有されると、その感性を受取ることができます。
それは写真です。

『カメラは、撮る人を写しているんだ。』
という本を読みました。

先にお断りしておきますと、ただずっとしゃべり散らかします。書評だなんて、とんでもないことでございます。日本語も漢字も勉強中です。不適切な表現と誤った距離感が点在いたします。通りすがりのあなたに、

もっとみる
お匙一杯ほどの/水晶体に映る記憶

お匙一杯ほどの/水晶体に映る記憶

昨年から習慣として続いていること。一日の中で感謝したことを、ゆるっと手帳に書き留めている。目標は低く、2.3個ほど書き出せば花丸。

誰かに何かをしてもらってありがとう〜という日もあれば、ただ天気がよくて感謝だなぁ、という日もあって面白い。

それぞれ

それぞれ

「それぞれ、待っているひとがいるよね」

昨日ビデオ通話をした友人が伝えてくれた、この言葉が今日は1日中頭から離れなかった。

心の中の暴走おばけ

心の中の暴走おばけ

2023年の暮れ、かみつれ文庫のオープンと同時に初めてのZINEを作った。 

タイトルは『ただ、わたしを待っている』
32ページの文庫本サイズの小さな本。

制作の背景をじんわり公開していけたらと思っていると、今日はこの本がまだふわふわした構想だった頃のことを思い出した。

「秋に、本を作る」そんなことを周りに吹聴して半年が経った頃、月末にせかせかと書き連ねたり、手帳にそのかけらを溜めながらも、

もっとみる
日本と北欧。行き来する日々を夢見る日記_4

日本と北欧。行き来する日々を夢見る日記_4

はじまりの記事はこちら↓

前回の記事はこちら↓

更新がかなり空きましたが…
ついに決めました。渡航日!!!!!!!

2024年、3月〜3月末。このどこかで1〜2週間ほど、フィンランドに行きます。

「フィンランド、行くぞ!」と漠然と唱えていた前回のnoteから急展開。あの後、人生のコマがいくつも進みました。

「あ、これは今、行かねば」と思うような不思議なことが数々あったので、書き残していこ

もっとみる
今までの方法からの脱皮|ちいさなお店の記録 no.1

今までの方法からの脱皮|ちいさなお店の記録 no.1

「お店をはじめる」

年始、小さなノートに震えながら書いた、この一文の準備がゆるりゆるりと進んでいる。

完璧主義なところがある私は、ECサイトも、SNSアカウントも全部整備して、「お店を始めました!」と、ちいさなちいさなお店を公開するつもりだった。

しかし、今回は今までの自分のやり方をちょっと変えてみようと思う。

強がりな私は、不完全さを見せることを避けてきたけれど、自分の不完全さを小さく小

もっとみる
朝を嗅ぐ/水晶体に映る記憶

朝を嗅ぐ/水晶体に映る記憶


朝を嗅ぐ

顔を洗った後、玄関ドアを開けてひょっこり顔を出すようにしている。
当初は雨が降っているかの確認のために始めたことだが、
いつの間にか、朝の匂いを嗅ぐための習慣になった。

「他人事」だって、言わないで。

「他人事」だって、言わないで。

今センジュ出版では、来週末に開催が迫ったとあるイベントの、演出統括を手がけています。
とはいえ関わることになったのは、開催の1ヶ月ほど前。
そこから理念の言語化、組織の活性化と役割の整理を経て、業務の洗い出し、当日配布物や掲示物の制作、進行表や司会台本の作成、もちろん関係者とのミーティングなどのコミュニケーションと、さながら小さな小さなイベンターのようになっています。
おかげで連日かなり寝不足です

もっとみる
ご機嫌の祈り

ご機嫌の祈り

その日は、とかく心が沈んだ日だった。

2人暮らしが始まって、慣れない日々の流れの中に生まれた歪みのようなものが、音を立ててしまい、彼と少しだけ息が合わなくなった。

少し苛つく気持ちと、息が合わないことへの寂しさを抱えながら、気を紛らわせるように図書館へ向かった。

手帳とペンを机に置いて、さあ!と意気込んだにもかかわらず、視線は泳ぎ、全身に鼓動が鳴り響く。

ちいさな引っ越しを何度しても、動悸

もっとみる

ロゴのラフ出しを、一生懸命ペンだけで完結させようとしていたこれまでの思考の小ささ。筆でも割り箸でも切り絵でも指でも、珈琲や生クリームだって使えば、もっとお客様にフィットするものができていたかもしれない。脳みそを搾り出す貪欲さがなかったと猛省。いい気づきだった。

きっと今、福の神が見ている/水晶体に映る記憶

きっと今、福の神が見ている/水晶体に映る記憶

20時から近くで花火が上がるらしい、とウキウキでベランダから光を探したが、どうやら私たちが目を向ける空は反対方向、無念。

「どどん、どん、どん」と、音だけ花火をつまみにして、オーブンで再加熱したお惣菜の唐揚げのカリッと感を味わいながら食べた。さらに、キンキンに冷えたアサヒビールを片手に、ぷはーーー!と叫ぶ。

「みんなが花火大会に行っている時に、家で過ごすのも私達らしいね」と彼が言うので、唐揚げ

もっとみる
大切な事を思い出すためのきっかけは、何個でも持っていたい/水晶体に映る記憶

大切な事を思い出すためのきっかけは、何個でも持っていたい/水晶体に映る記憶

創作するきっかけの感情は、大抵怒りからのことが多かった。こんなのむかつくから、変えたいと思っていた頃のエネルギーが凄まじいものがあった。
強い原体験があることの悲しい側面として、それを解決することが使命なのだと信じて疑わない自分がいることだ。私は長年それに囚われていたと思うし、自分を縛っていたとすら思う。成功しても失敗しても、「本当」には辿りつかなくて、注いでも満たされないコップを見つめているしか

もっとみる
やっぱり私は夏を始まりにしていたい、また一つ歳を重ねて思うこと。

やっぱり私は夏を始まりにしていたい、また一つ歳を重ねて思うこと。

石田ゆり子さんのエッセイを読んでから、
歳をとることが楽しみになった。

20代、30代、40代…
これから自分の要素になっていく未来の言葉は、その年代の独特の悩みがあり葛藤があり、そしてまだ知らない楽しみがある…。

そう捉えるようになったからか、先日の誕生日は少し気が楽だった。

大きな仕事が重なり、お祝いどころではなかった数日、ようやく気持ちが落ち着いてきたので、この歳をどう生きるかを残して

もっとみる
靴磨きトラベラーと本屋

靴磨きトラベラーと本屋

”新生活”という文字が、花びらと一緒に踊る季節になったある日、私は本を積んだ台車をゴロゴロと押しながら思った。

「これから約130人の前で15分間、本の紹介……え? ほんまかいな」

エレベーターを降りて、赤い椅子が並ぶ大宴会場を見て、つぶやいた。

「ほんまやわ」

そもそも何故、私が130人の前で本の紹介をさせてもらえることになったのかをお話ししたい。

あれは、確か乃木坂46の「走れ!bi

もっとみる