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アニータ少尉のオキナワ作戦(3)、沖縄へ

 過去アップした「エレーナ少佐のサドガシマ作戦」は、「エレーナ少佐のサドガシマ作戦、時系列」こちらからどうぞ。

 まだ、サドガシマ作戦、終わっていませんが、アニータ、スヴェトラーナとソーニャの物語でも。台湾侵攻をぜんぜん触れていませんでしたので。単なる輸送任務ということだったですが、それで終わりになるはずもなく・・・

アニータ少尉のオキナワ作戦(3)、沖縄へ

前回の話(2)
次回の話(4)

婚約指輪、佐世保市内、前回までのお話

 途中で宝飾店があった。広瀬はショーウィンドーを覗き込んだ。「カオル、どうしたの?あら、キレイな宝石ね」「ソーニャ、記念に指輪か何か買いたいんだけど?」「え?こ、婚約指輪ですか?」「え?こ、婚約指輪になるの?」
 
「だって、紺野さんが自衛隊公認とか言われてて・・・私、カオルと、け、結婚するの?カオル、私と結婚してくれるんですか?」「え?えええ?俺と結婚してくれるの?」「昨日の今日で、気が早いかも・・・」「いや!気が早くない!」チャンスはそうそうないもんだ、と広瀬は思った。

「ソーニャ、もう、結婚、決めちゃおう!お、俺と結婚して下さい!」「わ、私でいいんですか?!」「ソーニャがいいんです!」「よ、よろしくお願いいたします」

・・・・・・・・・・・

 お勘定を済ませ店を出た。しばらく、市内を散策している内に午後遅くになった。「ソーニャ、キミの非番は何時までなの?」と彼女に聞く。「あのですね、アニータ少尉から・・・明日の朝まで帰ってくんな!と言われておりました・・・カオル、どうしましょう?」とボソボソとソーニャが言った。「え?つまり・・・??」「カオル、たぶん、その『つまり』なんじゃないかと・・・」

「そ、そうだよね、そうだ、そうだ!俺たち、婚約しちゃってるんだから、そうなんだよ!」「・・・そうなんですか?」「そうなんだ!ソーニャ、朝まで帰っちゃいけないんだよ!」「・・・」

 広瀬がスマホをポケットから取り出して、紺野に電話した。「紺野さん、あの・・・」「あ!宿泊ですねえ。アニータ少尉から聞きました!ハウステンボス、予約しておきました。今?どこですか?JR早岐駅前?2分です!」「・・・」

 二人は顔を見合わせた。ニタニタ笑いのアニータ少尉と紺野の顔が思い浮かんだ。

★ハウステンボスの一夜

 紺野にハウステンボスのホテルエントランスで降ろされた二人。「樂しんでねえ~、朝、迎えに来るからねえ~。お休みぃ~」と車の窓から手をヒラヒラさせて、紺野は行ってしまった。
 
 もう、日は沈んでいた。
 
 ホテルは「ウォーターマークホテル長崎 ハウステンボス」だった。

「カオル、ここは、ディズニーランドか何かなの?」とホテルを見上げてソーニャが広瀬に聞いた。「ソーニャ、佐世保にディズニーランドはないよ。ここは、オランダの街並みを再現したテーマパークだよ」「でも、でも、ディズニーランドみたい!」「ハハハ、今度、ソーニャを東京のディズニーランドに連れて行ってあげるよ」「カオル、秋葉原ってところもいける?」「もちろん!秋葉原もそれ以外も、日本中、どこでも、二人で行こう」「夢見たい・・・さめないといいけど・・・」

 広瀬はギュッとソーニャの手を握った。「俺たちの夢は絶対にさめない!」
 
「ねえ、カオル・・・」「何だい?ソーニャ?」「カオル、あなた、まだ、私にキスしてない・・・」「ああ、じゃあ、チェックインして・・・」「ダメ!ここでキスして!」「ホテルのエントランスだよ、ソーニャ」「ダメ!ここでする!ここでキスして!」「みんな見てるよ」「そんなの気にしないの。わがままでしょう?私。でも、決めたの。ここでカオルは私にキスして。一生のお願い!」

 ソーニャに見上げられて、ウルウルとした目で見られた。お~、俺、ホテルのエントランスで、俺の婚約者にキスすんのか?う~。
 
 いいじゃないか!自衛隊員だ!やってやる!中途半端にしないで、ソーニャにキスしてやる!・・・ミントガム、噛んでたら良かったよなあ・・・
 
 広瀬は少し体をかがませて、小柄なソーニャを下からすくい上げるようにして、彼女の脇の下に手をいれて、抱きしめた。ソーニャが広瀬の首に手を回した。彼女がジッと広瀬の目を見つめる。不器用に彼女の唇に自分の唇を合わせた。

 ソーニャが深く鼻で息を吐き出す。ため息のような息を。彼女が唇を開いて、彼を受け入れようとする。彼女の甘い息を彼は吸い込む。彼女が広瀬の首に回した手に力が込められた。広瀬は、彼女の腰に回した手に力を入れた。彼女が背を反らせた。

★この僧帽筋、噛んでみたい!、ベッドルーム

 何分間、二人はそうしていたんだろうか?
 
 二人共、急にホテルのエントランスなのを思い出して、体を離した。「カオル、これ、夢じゃなくて、現実?」とソーニャが言う。「たぶん・・・俺、こんなことするとは思わなかったよ」「私も・・・」「でも、まだ、ホテルに入ってもいないんだよ」「じゃあ、連れてって、私をホテルに連れてって」
 
 チェクインして部屋に入った。「素敵なお部屋・・・」とソーニャが部屋を見回す。「俺は、わかんないから。紺野さんの予約した部屋なんだけどね・・・」「いいのよ、カオル、どんな部屋でも、ソーニャは幸せ。ねえ、見て見て」と自分の左手の薬指を広瀬に見せる。「こんな指輪が自分の薬指にある、なんて、今朝は思いもしなかった・・・」「あ、俺もだ」と広瀬も自分の左手の薬指をマジマジと見る。

 ソーニャはベッドに腰掛けて、脚をブラブラさせて、急にクスクス笑い出す。「何?何がおかしいの?」と広瀬が聞く。
 
「我ながら変なの。だって、カオル、私、今ね、エレーナだったらここで何ていうんだろう?とか、アデルマンだったらとか、アニーはどうなんだろう?アニータはどう振る舞うのかな?スヴェトラーナは恥ずかしがるのかな?とか、考えてしまって・・・」
「ハハハ、みんなどう振る舞うんだろうね?」
「・・・うん、でも、私は私でしかない、私という存在以外になりえない、なんて思って・・・面倒くさい女だね、私って・・・ね、カオル、私を抱きしめていただけますか?強く、強く、抱きしめて下さい」
「ソーニャ・・・好きです、大好きです」
「私も・・・私もです・・・」

 二人はベッドでしばらく抱き合っていた。広瀬は、ソーニャが華奢だと思いこんでいた。エントランスでキスした時は頭に血が上って気づかなかったが、彼女の体はハガネのようだ。彼女の背中に手を回して腰のクビレを抱くと、引き締まった広背筋なのに気づく。
 
「ソーニャ、キミ、鍛えてるなあ」
「毎日、筋トレは欠かしません。悩みは肩の三角筋がついてしまって、怒り肩になってしまうんです。三角筋と上腕二頭筋は止めておいて、上腕三頭筋を鍛えたいんです。バランスが問題。カオルの体も素敵!」
「そうか!女の子だもんなあ。あまりゴツゴツした体はイヤなんだよね?」
「そうなんです!私服に着替えて、肩パッドがいらない体ってちょっとねえ」
「俺はそんなことを気にしたことないからなあ」
「カオルの体、いい!もう筋肉の塊!頼れるなあ」
「油断するとすぐ筋肉がたるむけどね」
「この首肩の僧帽筋、好きです。ねえねえ?」
「なに?」
「この僧帽筋、噛んでみたい!」
「ソーニャの歯がたつかなあ・・・」

「カオル、ソーニャ、やります!」ガブッ。「イテテテテ!ソーニャ、痛い!」「ふ~ん、噛まれるのは弱いのか。夫婦喧嘩では、私、噛みます!」「それ、止めて!」「DVになっちゃいますものね。じゃあね、じゃあね、首筋、アムアムします!」「なにそれ?」

 ソーニャが広瀬の首に手を回して、首に唇をつけた。甘噛する。ペロペロ舐める。ソーニャ、猫みたいだ。お~、ゾクゾクする。「ソーニャ、これ、ゾクゾクするよ」「フフフ、これがカオルはいいんだ・・・」「俺ばっかり攻められてずるいぞ、ソーニャ!」と広瀬もソーニャの耳たぶを甘噛した。「カオル、くすぐったい」と身を捩る。広瀬は体を離した。
 
「なんか、ゴリラが子鹿にのしかかっているみたいだよ」「私、子鹿?」「みかけは子鹿か子猫だな。でも、中身は違う、だろ?」

「体術は苦手なんです。アニーに、アナスタシア少尉に負けちゃいます。スターウォーズで、パルパティーンとヨーダが闘うでしょう?アデルマン大尉とアニーが闘うとあんな感じ。あのミーシャが動き回るアニーを捕まえられないんですよ。私がアニーと闘うと、あっという間に組み伏せられます」
「あ、それは二見町の戦闘で見た。ソーニャみたいな体型なのに、すごかった。北朝鮮の尉官にアッパー食らわせて顎を砕いていたもの。ソーニャはアニーに勝てないんだ」
「そりゃあ、もう。でも、エレーナ少佐にはアニーでも勝てません。一瞬です。一瞬でアニーが落とされます。あの大きなアデルマン大尉も同じで、一瞬で落とされます」

「あの、可愛い子ちゃんタイプの少佐が?」
「ハイ、たぶん、ロシア軍のサンボだけじゃなくて、半分日本人でしょ、彼女。合気道か何か、組み合わしてると思います。力技じゃなく、相手の力をうまく逃がす?それで関節を決められると、一瞬です。男性兵士も同じ。みんな落ちて気を失います」
「う~ん、見かけじゃないんだよなあ。あんなモデルみたいな少佐がねえ・・・」

「私も子鹿や子猫じゃないですよ?得意技だってあります!」
「ソーニャの得意技?なんだろう?」
「あのね、あのね、日本のプロレスラーの永田裕志って知ってます?」
「おお、永田!知ってる知ってる」
「彼のナガタロック2は得意です。得意なんですけど、組み伏せる前にやられちゃうんです」
「お!ソーニャ、俺にかけてみてよ」
「いいんですか?カオルを組み伏せるのは無理だから、うつ伏せからなら、結構効くと思う」
「こうか?うつ伏せ」
「ハイ、じゃあ、遠慮なく」

 ソーニャが広瀬の背後からのしかかって、太い首に右手を回して、広瀬の左手を脚に挟んだ。右手の手首のでっぱり(尺骨)を広瀬の頬骨にあてて、グリグリとねじ上げた。広瀬がタップする。
 
「イテテテ」と頬をなでた。「ソーニャ、これは効く。ねじ上げるだけじゃなくて、手首の尺骨を頬骨に決められるとギブだな」「獣神サンダー・ライガーもそう言ってました。ネットで見ました。茎状突起のでっぱりは、手首の回転の向きによって出たり引っ込んだりするから、手首の角度を考えて、突起を頬骨に決めるんだそうです」「お~、痛い!ソーニャと夫婦喧嘩は口喧嘩だけにとどめておこう!」
徹底検証!プロレス技は本当に痛いのか?
手首を描いてみよう!~構造理解編~

「カオルの得意技はなんですか?」
「俺のは、花がないな。逆エビ固めかな。地味だろう?」
「シンプルな技が一番効きます。私にかけてみて」
「いいのか?」
「ハイ、うつ伏せ」

 カオルがソーニャにまたがって、脚を決める。手加減しながら、体を反らせるが、男と違って効きが悪いのがわかる。「あんまり効かないでしょう?」「確かにそうだな」「ストレッチしている感じです。私、体を角度150度くらいは反らせますから」「なるほどなあ」「だから、両脚を決めたフルボストンじゃなく、片足のハーフボストンで、足首だけじゃなく、膝も決めて、ひねると、体の柔らかい女子でもタップしますよ」「え~っと、こうかな?」「ダ、ダメです!タップ、タップ!」

★ハニートラップ?、ベッドルーム

「ソーニャ、自衛隊で体術の教官ができるぞ!」
「私なんかだめですよ。私の専門は情報工学なんですよ」
「え?戦闘部隊じゃないの?」
「エレーナ少佐の部隊は、元々は情報通信部隊です。だから、アニーが北の滑空ミサイルをハックできたでしょう?今の部隊編成では女子空挺隊員も入ってるので、戦闘部隊みたいになってますけど」
「なるほど。じゃあ、ソーニャもそれで自衛隊に売り込もう!」

「同じ就職先になるんですか?」
「そうそう。もちろん、俺と付き合って、結婚すると、自衛隊情報保全隊という諜報組織の調査第2部が外国人配偶者が諜報員かどうか、調査するけどね。警察の公安も調査するだろうし」
「大丈夫なんでしょうか?」
「だって、ソーニャもみんなも諜報員じゃない。日本国に貢献してくれているんだから」
「あら、私がカオルにハニートラップを仕掛けていないという確信がありますか?」
「ソーニャが大好きだから、第六感で、そんなことがない、というのがわかる」
「ありがとう、カオル・・・でも、私が諜報員でハニートラップを仕掛けているとしたら、相当マヌケな諜報員ですね?」
「なぜ?」
「だって、ホテルの部屋に入って、抱きあってキスしましたけど、その後は、プロレス技の掛け合いをしているハニートラップ担当の諜報員って、バカでしょ?」
「・・・俺たち、バカだな・・・」

「ハイ!バカみたい・・・あのぉ~、シャワーにします?食事?それとも私とハニートラップ?」
「さ、最後のヤツでいいかな?」
「汗臭いですよ?」
「ソーニャの汗だったらかまわん」
「そうそう、私、性経験が1人だけで、それも2回しかセックスしたことがありません。エクスタシーも感じたことがありません!」
「いや、俺だって、それほどないし、セックスがうまいとは思わないよ」
「二人で、研究しないと」
「ソーニャは真面目だなあ」
「アニーに頭が固いといつも言われます」
「そこが俺には魅力なんだ」

 それから、二人は研究活動をした。
 
 二人共、外出なので私服だった。ソーニャはとっておきのオシャレ(と自分では思うのだが)をしていた。ボートネックの橙色のニットのプルオーバーに白のピッチリしたミニスカート姿。プルオーバーのサイズが大きいのか、時々ずり下がってくるのを直している。広瀬はジャケット、タイなしでボタンダウンシャツ、ジーンズ。
 
 俺、いつも迷うんだけど、男が脱がすもんかね?女の子が自分で脱ぐの?どっちだろう?それは私も迷います。自分で脱ぐのははしたない感じです。じゃあさ、一気に全部脱がせちゃっていいもんかね?それは恥ずかしい。トップから脱がすものかな?いいえ、それはボトムからでしょう?じゃあ、このミニスカートからってことか?
 
 映画だとキスしながらスルッと脱がせていたみたい。こうかな?なんか違う気がする。そもそも、このスカート、ジッパーがどこかわからん。右にフックがあって、ジッパーをおろせばいい。あ!こうか!カオル、ショーツが見えちゃう!恥ずかしい!
 
 俺も脱がないといけないけど、どのタイミングで脱げばいいんだろうか?じゃあ、私が目をつぶっていますから、その隙に。もう、面倒だな、俺、全部脱ぐよ。目を開けていいかしら?ダメです。俺も恥ずかしい、シーツをかけないと寒いよね?その前にトップを脱がさないと・・・。じゃあ、バンザイしてくれる?こうでしょうか?そうそう、可愛いブラだね。いや、見ちゃイヤ。ブラ、はずしちゃおう。アン!
 
 え~っと、次は・・・。ソーニャ、カオルの乳首をアムアムしてみたい。え~?アムアムされちゃうの?ソーニャ、します!アムアム!あ、ゾクゾクする・・・俺もアムアムを・・・。イヤン!それ、ダメ、感じます!固くなってきたよ?カオル、いい。自分でするよりも感じる・・・。脇腹もアムアムしていいかな?くすぐった・・・くない!なんで?私もゾクゾクしちゃってます!そうか、そうすると、おヘソなんてどう?あ!新鮮な感覚です!・・・あ!カオル、脚を広げちゃダメ!匂いをかいじゃダメ!
 
 ツルツルだよ、ソーニャ。ちょっと、カオル、恥ずかしい!観察しちゃダメ!これを舐めるんだね?あ!舐めちゃ・・・いい、いいです・・・。もっと。湿ってきたような・・・。私もわかります・・・溢れてます・・・。
 
 飲んじゃおうか?いけません!そんなもの飲んではダメ!ソーニャ、塩味で悪くないよ。恥ずかしいこと言わないで!
 
 もう、ソーニャばっかり虐めて!えい!カオルにまたがっちゃいます!あ!カオル!ガチガチです!おいおい、ニギニギ止めて!大きいなあ。入るんでしょうか?最後にしたのが2年前。ふさがってないかしら?どれどれ、ふさがってはいないみたい。カオル、指、挿れないで!アン!
 
 ソーニャ、負けません!映画だと、これを口に含むんですよね?カポッ。お!ソーニャ、レロレロ止めてくれ!モッフォデシュカ?いや、お!出ちゃうよ!映画ラトコレノンシャイマスヨネ?出シテ下サイ!ソーニャ、飲ミマス!あ!出るよ!ダメだよ!・・・う~ん、変な味・・・ゴックン・・・。ソーニャ、飲んじゃったの?俺も・・・。あ、カオル、ダメ。そこ、強く吸っちゃダメ!ということは吸って欲しいんだね?アアア、ダメです!ソーニャ、逝きます!

 ハァハァ言って二人共ごろりと仰向けになった。「ソーニャ、してもいないのに二人共逝っちゃったよ」「私、生まれて初めて逝ったような気がします。もっとしたいです。カオル、もっとして!」「避妊しなくていいの?」「え~っと、今日は何曜日でしたっけ?」「確か、火曜日のはず」「だったら、安全日だと思います」
 
「わかるの?」「私、時計のように正確に四週間周期なんです。だから、計算できます」「ほぉ~」「カオルも知っておいてね」「カレンダーにつけておこう!」「そんなのつけないで!」「じゃあ、俺の手帳に」「・・・」「別に避妊しなくてもいいんだけどね」「赤ちゃん欲しいですか?カオル?」「いいねえ、欲しいな、ソーニャとの赤ちゃん」「わかりました!バカスカ、産みます!」「いや、バカスカは・・・」「何人でもカオルの赤ちゃん産みます!」「自衛隊の給料じゃあ、そんなに育てられないよ」「給料の範囲でバカスカ産みますよ!」「・・・」

 じゃあ、子作りの練習を、というので、このマンガのようなカップルは、バカスカ子作りをする練習を始める。
 
「入るかなあ、カオルの大きいから」「大丈夫だろう?え~、ゆっくり挿れるね?」「ハイ、お願いします」「ソーニャ、ちょっとキツイ・・・あ!先っぽが入ったよ」「あ、わかる!わかります!何か・・・いい!もっと深くてもいいです」「じゃあ・・・ニュルンときた」「あ!来てます!ジンジンする!もう全部入った?」「まだ、半分くらい・・・」「ええ?まだ半分?口から出ないかしら?」「大げさな・・・おお、絞まる!」「私、絞めてるんですか?」「俺のをギュウギュウ絞めつけてる」「あああ、中がいっぱいになってる!」「根元まで入ったよ、ソーニャ」「これ、すごいです!私、大きいのと小さいのと交互に・・・逝く・・・アアン、イヤン、ダメ、息ができない・・・」「おおお!こんな気持ちいいの初めてだ!」「カオル、抜いて突いちゃダメ・・・ダメです・・・」「ガマンできない!」「おおお!何、これ!ウウウウ、ソーニャ、死にます!死ぬ!」「俺も出る・・・」

★沖縄へ、ペレスヴェート艦上

 佐世保で兵器弾薬、燃料、消耗品、食料を満載したオスリャービャとペレスヴェートは出港して、一路沖縄に向かった。積み荷の一部をおろすためだ。

 出港して半時間して、広瀬二尉がアニータ少尉から呼び出しを受けた。申し訳ないですが、小官の居室に来ていただきたい、とのことだった。佐官、尉官の居室の奥がアニータの居室になっていた。廊下の途中でソーニャと出会った。「あれ?ソーニャ、どこへ?」「アニータ少尉から呼び出しなんです・・・カオル・・・」まだ、名前を呼ぶのに慣れていない。

 アニータの居室に入ると、事務職の紺野さんがソファーに座っていた。「あれ?紺野さんじゃないですか?」と広瀬。「広瀬二尉、石垣島までご一緒させていただくことになったの」という。事務職が出張?変だよなあ、と広瀬は思った。広瀬とソーニャが紺野の正面のソファーに座った。
 
 アニータが「実は、日本の首相官邸から連絡で、紺野さんと・・・いえ、紺野二等空佐を石垣島までの乗船をお願いされました」

「ハ?紺野二等空佐?・・・でありますか?」と広瀬はソーニャと顔を見合わせた。

「広瀬二尉、わるい、わるい、事務職なんて言っちゃって。佐世保でね、待機してたら、変な指令が市ヶ谷から来たんで、面白そうだから、事務職の女性と変わってもらったのよ。あのね、私、今は内閣情報調査室に出向しているの。所属は、自衛隊情報保全隊本部情報保全課

「え?それって、諜報担当の?」「そう、諜報が主任務。安心してね、広瀬とソーニャをスパイしに来たんじゃない。南西諸島で、人民解放軍の諜報部隊と日本人のシンパが暗躍しているんで、その調査が目的なのよ」「紺野二佐、そうでありましたか!了解いたしました」「私の所属は内緒にしてね」「了解であります!」

「そうそう、佐渡であなたたちと一緒だった南禅と羽生は防衛大学の同期なのよ。あの二人とは縁があるのね」
「あの、航空自衛隊の方々って・・・変わってますね?」とソーニャ。
「あら、私、南禅ほど変わってないわよ。普通よ、普通。ところで、昨日は良かったようね?相性が合ったのかしら?ねえ、ソーニャ?」
「紺野二佐・・・あの・・・ええっと・・・私、初めて逝きました・・・」と両手で顔を覆う。
「お~お、お熱いこと。いいわねえ。私も結婚したいわ。広瀬、キミの部下、食っちゃってもいいかしら?アラフォーだけどまだまだ現役よ?」
「紺野二佐、返答に困ります!」
「広瀬を食うと、ソーニャに殺されそうだからね」
「ハイ、紺野二佐、そんなことをなさったら、あなたを銃剣で八つ裂きに致します!」とニコニコしてソーニャが言う。

★紺野の予想

 その後、雑談で、中国の台湾侵攻の話を紺野とした。広瀬が促すので、ソーニャが彼女の持論の石垣島侵攻の話を紺野にした。
アニータ少尉のオキナワ作戦(2)、佐世保へ

「ソーニャ、あなたの推測はかなり高い確率で起こるかもしれない」と紺野。「留萌の陽動作戦と主目的の佐渡ヶ島侵攻、その相似としての、尖閣諸島と石垣島、兵站維持と敵のインフラを奪う見方は納得できる。今回、私が石垣島、与那国島などを回るのも、南西諸島の人民解放軍の諜報部隊と日本人のシンパの動きが活発になっているため。南西諸島から発信される暗号通信の量が増えている。主目的は台湾そのものだけど、彼らにとって、自衛隊の干渉、ひいては、在日米軍の干渉は怖い。南西諸島に居住している日本人のシンパを理由に住民保護とか、沖縄独立とか、バカな中国の口車の乗る日本人もいる。ウクライナで親ロシア派住民を口実にしたロシアのやり方よね。あ、アニータ、ソーニャ、ごめんね」「いいんですよ、違うロシアだの話ですから」

「欧州ロシアとは違う国になったもんね。そう、それで、最近、南西諸島に移住してきた沖縄県外の人間の中に、革マル派、中核派などの破壊活動防止法(破防法)に引っかかる組織くずれの人間が増えている」

「ところが、沖縄県自体が知事が左旋回気味で、南西諸島の警察力の強化に難色を示している。警察の公安は人がいないため、調査がうまくいってないってこと。事前調査を政府としてもしないといけないので、佐世保基地所属の営繕課の私が、自衛隊の現状調査なんて口実で南西諸島の各自治体と打合せをする、という筋書きなの」

だから、中国は、尖閣諸島はおいておいて、後で占領するとして、目標とするのは、沖縄本島よりも台湾に近い南西諸島の島々だと思う。第一は八重山列島、第二は宮古列島ね。面積は、西表島(いりおもてじま)も石垣島も290、220平方キロとあまり変わらないが、西表島には空港がない。石垣島には、ソーニャの指摘の新石垣空港が有る。与那国島は空港が有るが面積は30平方キロ弱で、小さく、兵站の維持が難しい。現地調達も無理。だから、中国の第一目標は石垣島と我々は考えている。
 
 第二目標は、宮古列島の下地島。ここは面白い島で、面積は10平方キロで、面積の約98%を公有地(国・県・市有地)、人口95人、ほとんどが空港施設なのよ。日本で唯一、パイロット訓練用空港として造られた下地島空港がある。もちろん、自衛隊は駐屯していない。
 
 私だったら下地島を狙うわ。石垣島と違って、自衛隊の駐屯はない、日本国内のパイロット養成の訓練飛行場だから、新石垣空港の2,000メートルじゃない、3,000m×60mの滑走路があるのよ。問題は、石垣島よりも沖縄に近く、面積が小さいから兵站維持が難しいってこと。伊良部島とは橋でつながっていて、近くに宮古島があって、これも橋でつながっているから、それほど悪いこともないけれど。

前回の話(2)
次回の話(4)


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