2022年12月の記事一覧
努力次第で困難は乗り越えられる(森田碧:『余命88日の僕が、同じ日に死ぬ君と出会った話』*よめぼくシリーズ3)
今回の本は、森田碧さんのライト文芸作品『余命88日の僕が、同じ日に死ぬ君と出会った話』(ポプラ文庫ピュアフル)です。今作は『余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話』(以下:「よめぼく」)シリーズの3作目となります。
シリーズとはいえ、既刊とは別の主人公とヒロインなので、今作から入っても大丈夫です。だけど、あとがきで作者が書いていたように2作目を事前に読んでいた方が作中のネタとかわかっ
世の中の「理不尽」を燃やし尽くせ!!(すめらぎひよこ:『我が焔炎にひれ伏せ世界』)
今回の本は、すめらぎひよこさんのライトノベル作品『我が焔炎にひれ伏せ世界』(角川スニーカー文庫)です。公式略称は『ホムセカ』とのこと。
今すぐアニメ化もできそうなPVなど、スニーカー文庫の本気を感じる作品紹介を見て「この作品はぜひ応援したい!」と思い、読んでみました。それにしてもスニーカー大賞12年ぶりの「大賞」って本当にすごいんですね…。
今作はキャラ同士のやりとりや、爽快感のあるバトルシー
そのバーは、お酒への「憧れ」を叶えてくれる(ゆきた志旗:『ミッドナイト・モクテル』)
今回の本は、ゆきた志旗さんのライト文芸作品『ミッドナイト・モクテル』(集英社オレンジ文庫)です。
ノンアルコールのカクテル「モクテル」をテーマにした作品というのがユニークで興味があり、読んでみました。「お酒」というと大人なイメージがありますが、今作は幅広い世代の読者が楽しめる物語となっていました。いろんなお酒に興味がある人、バーに憧れがある人にぜひおすすめしたい1冊です。
あらすじ感想主人公の
美しくも奇妙な愛の物語(江戸川乱歩:『人でなしの恋』*乙女の本棚シリーズ)
今回の本は、江戸川乱歩の『人でなしの恋』という作品です。
乱歩の短編はこれまでにも何作品か読みましたが、この作品は初めてでした。イラストレーターさんのイラストで名作が楽しめる「乙女の本棚」シリーズのラインナップにこの作品が仲間入りしたので読んでみました。
ちなみにシリーズの既刊には、『人間椅子』など他の乱歩作品も入っているのでこちらもおすすめです。
今作は、恋愛要素が強めな内容となっています
「今」を受け入れることと、隠された切ない恋(吉月生:『今夜F時、二人の君がいる駅へ。』)
今回の本は、吉月生さんのライト文芸作品『今夜F時、二人の君がいる駅へ。』(メディアワークス文庫)です。
「過去に帰りたい僕たちが見つけた唯一の可能性。ただし、戻れるのは、一人だけ。」という帯のキャッチコピーに魅力を感じ、どんな結末が描かれるのかすごく見てみたくなりました。恋愛色が強めですが、タイムトラベルによって過去の自分を乗り越えていく登場人物たちが心に残る作品です。
また、他の青春・恋愛系
「悩み」はひとりでは乗り越えられない(佐原ひかり:『人間みたいに生きている』)
今回の本は、佐原ひかりさんの『人間みたいに生きている』という作品です。この作品、なかなかの衝撃作です。
あらすじに「吸血鬼」という言葉があったので、ファンタジーっぽい話かと思っていましたが、実際は生きづらさを描いた青春小説でした。
今作は「食べる」という日常的な行為を嫌う女子高生の成長を描いた物語です。自分にはわからない感覚を知れるのも物語ならではの魅力かと。
生きづらさに溢れた今の世の中だか