2022年11月の記事一覧
ゴミから見える私たちの生活(滝沢秀一:『このゴミは収集できません』)
読むと普段の考え方がガラッと変わる1冊に出会えたので紹介します。
今回の本は、滝沢秀一さんの『このゴミは収集できません』(角川文庫)です。
著者の滝沢さんはお笑い芸人をしつつ、ゴミ清掃員の仕事もしています。もともとは生活のために始めたゴミ清掃員の仕事ですが、実際にやっていくうちに意外な面白さや自分が知らなかった現状を感じるようになります。この本ではこのようなゴミ清掃員の日常が面白おかしく、時には
自分の「選択」でこの世界を生き残る(鵜飼有志:『死亡遊戯で飯を食う。』)
今後の展開が気になる作品を見つけたので紹介します。
今回の本は、鵜飼有志さんのライトノベル作品『死亡遊戯で飯を食う。』(MF文庫J)です。
今作はいわゆる「デスゲーム」ものですが、主人公がデスゲームに挑む理由がなかなかに個性的な作品だと思います。
「生き残る」ためならどんな方法でも勝ちに行く。主人公の幽鬼にはじめはぎょっとするかもしれません。だけど読み進めていくと彼女の活躍にシビれ、いつの間に
美しい和菓子と高校生の恋(仲町鹿乃子:『わたしと隣の和菓子さま』)
今回の本は、仲町鹿乃子さんの『わたしと隣の和菓子さま』(富士見L文庫)という作品です。
この本は著者・仲町さんのnoteを見て知りました。仲町さんは和菓子愛溢れる投稿が多く、どんな物語を書くのか気になり手にしてみました。
和菓子をテーマにした作品は少なくはありませんが、高校生ならではの悩みや恋愛が強く描かれているところが今作の大きな特徴かと思います。現在高校生の人は登場人物たちに感情移入しやす
現代の吸血鬼の姿から考える「人間」の課題(万城目学:『あの子とQ』)
読んでいてとても楽しい気持ちになれた作品があるので紹介します。
今回の本は、万城目学さんの『あの子とQ』という作品です。
レトロでポップなカバーイラストと魅力的なキャッチコピーに惹かれて手にしてみた1冊。カバーだけでも仕掛け満載で(例えば帯を外すと違う弓子の姿が現れます)、読む前からわくわくした気持ちでいっぱいになりました。
今作は「青春小説」や「ファンタジー」のジャンルにカテゴライズできる作
現代を生きる尊さを感じる物語(二宮敦人:『さよなら、転生物語』)
読むと今の自分に自信が持てる物語に出会ったので紹介します。
今回の本は、二宮敦人さんの『さよなら、転生物語』(TO文庫)という作品です。
今、この感想文を読んでいるあなたは、「他の時代の人間に生まれてみたい」と思ったことがありますか?今作では不思議な力によって、過去を生きる人間に転生した現代人たちの物語が描かれます。
転生というとラノベなどでは定番のモチーフですが、転生を通して時代ごとの価値観
世の中には気になる場所がいっぱいある!(最東対地:『この場所、何かがおかしい』)
今、この記事を読んでいるあなたには、「気になるけど行くのは躊躇ってしまう場所」がありますか?今回はそんな思いを叶える本を紹介します。
今回紹介するのは、最東対地さんの『この場所、何かがおかしい』という本です。
著者の最東さんはホラーのジャンルで活躍している作家さんなのは前から知っていましたが、この本のように趣味全開の本も書くんだなと気になって読んでみました。
この本では、最東さんが訪れた全国各
どんな趣味でも、強力な「個性」になる(似鳥鶏:『夏休みの空欄探し』)
今回紹介する本は、似鳥鶏さんの『夏休みの空欄探し』という作品です。
今作では、謎解きに熱中する高校生たちの夏休みが描かれます。
似鳥さんの作品で恋愛を描いた作品はこれまでにもいくつかありましたが、今作はその中でも特に恋愛色が強めな内容かと思います。
「こんな青春を過ごしたかった!」がいっぱい詰まった最高のミステリー作品です!
ストーリー感想主人公・頼伸には、「役に立たない知識」を集めるという