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武蔵野美術大学クリエイティブリーダーシップの授業

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#キャリア

共創する時代におけるパーパスの重要性

共創する時代におけるパーパスの重要性

オープンイノベーションや共創事業というテーマのもと、スタートアップから大企業問わず、他社とパートナーシップを組んでビジネスを創ろう、ということは日常的に行われるようになった。3~4年位前から、経営コンサルティング会社へのCVC立ち上げ支援依頼が一気に増えた、という事実も確認している。

共創という名の丸投げ

そのような時代背景の中、私自身もいくつか、企業同士が協力してサービスを創ろうとする現場に

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好きなことを見極めるプロセス

好きなことを見極めるプロセス

自分が所属しているムサビの大学院のコースには、毎週、デザイン領域で活躍されている方々を大学にお迎えして講演してもらう授業がある。
今回は演出家/批評家でイタリア ローマに在住されている多木陽介氏のお話を伺った。(2022年5月16日時点)

Progettazione(プロジェッタツィオーネ)

というイタリア語があるという。意味は、
"プロジェクトを考えて実践する人"
とのこと。
氏は講演の中で

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子供に寄り添う

子供に寄り添う

10歳以上の子供の死因は自殺が一番多い

熊本県の再春医療センター 小児科医長で、認定NPO法人NEXTEPの代表理事である島津智之氏の講演は、センセーショナルなデータから始まった。

氏は、心身ともにダメージを受けている子供達に対して、小児科医として医学的アプローチに加えて、社会的処方のアプローチを施すべく多面的に活動されている。
「社会的に弱い状況にある人達を笑顔にする」という目的のもとに、法

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ペンデュラム・シンキングとは

ペンデュラム・シンキングとは

それは、異なる領域や視点を越境し、揺れ動きながら新しいフィールドを開拓する、ということ。
具体的には、2つの異なるロールや視点を持ち合わせて、振り子(ペンデュラム)のようにいったり来たりする価値創造の考え方。

これはデザインファーム「Takram」の田川欣哉氏が提唱している概念だ。

Takramの例では、ビジネス、テクノロジー、デザインの視点を行ったり来たりしながらものごとを捉え、考えることで

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「デザインとは何か」

「デザインとは何か」

真実に基づき、美を携えながら、善を問う
デザインとは「創造的倫理学」である

今回は、東京藝術大学 美術学部デザイン科の藤崎圭一郎教授の講演を振り返る。

冒頭の問いと答えは、藤崎先生による「真善美」の概念。何かをデザインする場合、社会と自身の倫理規範と照らし合わせて、アウトプットをする。
大量破壊兵器や環境汚染を促進するようなモノ・コトは、その目的が効率的に達成できようとも、形が美しくあっても、

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「何のためのデザインか、なぜデザインをするのか」

「何のためのデザインか、なぜデザインをするのか」

それは、「まだ見ぬ新しい価値の創造」のためであり、「共感する賛同者を集めて実現していくため」というのが、株式会社インターオフィス 代表取締役の寺田尚樹氏の講演から得た気づきだ。

現在、自分が所属する武蔵野美術大学のクリエイティブリーダーシップという社会人大学院では、前期に毎週ゲスト講演がある。

寺田氏のケースでは、
■ 受託型の仕事とは別に、自分のやりたいことを実行する時間を創る
■ それを形

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