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【企画参加】 ワナの色はうつりにけりな 〜 #色のある風景
ツバメの背をなぞったような花弁を見せる燕子花(カキツバタ)がしっとり湿った夕の刻。移ろいやすく露草色に翳ったひっそり静かな部屋の、若草思わす畳に投げ出された君のつま先。
恥ずかしそうな藤色がかった薄衣の裾を僅かに持ち上げ、ふるっとした桜の如きふくらはぎから弾力のある太腿ヘ手を滑らせればそれはまるで撫子か。そこをゆっくり開いて覗き込み着いた浄土のその先は、ふと目を閉じさえすれば一面に広がる紅梅の
【企画参加】 花吹雪 〜 #シロクマ文芸部
花吹雪は舞った。あれはちょうど二年前の同じ頃だった。俺はまるで自分の人生までもが解体されて行くかのように、その作業の始まりを見守っていた。この大都会のド真ん中にあるあの建物が崩されてゆくのを。
あの日俺は、このメタボリックな腹を撫でながら、いよいよメタボリズム建築にも刃が入るのかと興奮に血圧を気にしながらその様子をを眺めていた。日本を代表する巨匠の傑作である。それをいとも簡単に壊す。新卒で入
【企画参加】 霞草 〜 #らべあろ企画 The Challenge
先日ラベンダーさんの企画に参加しました。
皆さまには喜んでいただけあはん♥な姐さんでした。
が、こちら投票形式で覇者が決まっていくルール。
惜しくも覇者としてコマを進められなかった場合には、ウレシイことに
The Challenge
という形で、再登場が可能。
ということでオトナの姐さんはこちらの企画に参加します!
・春過ぎて 老目ごまかし カスミソウ
by 三日月 巴
ラベンダーさ
【企画参加】 春の覇者はわたしで決まりよ! 〜 らべあろ企画
再びのこの企画。
参戦させていただきます!
今回のお題はこちら。
「芽立ち」
いやん♥
な春の季語。
さて。
薄衣を まとって芽立ち 我が乳首
by 三日月 巴
ちょっと暖かくなって、着るものも春らしく軽くなって、新しい気分でぐんっと上昇気圧。
そしたらビンカンなところも上昇気圧でイキたい!
どちら様も芽立って許して。
あはん♥
いやん♥
【企画参加】 始まりは 〜 #シロクマ文芸部
始まりはぷっくりしっとりとした艶のある下唇を親指で左右になぞる。軽く人差し指を小さな顎に添えて。すると意外にも簡単に唇は開く。続けて上唇を右からなぞると、猫のようなピンクの舌が出てくるので、ついでのように親指の先で数回先っぽを刺激してみる。徐々に先から奥へ進んでみれば、そのままぱっくり親指を口の中に咥えてくれる。ここまでくればこっちのペースだ。
反対の手で頬を包めば、割と簡単に頭を任せてくる。
【企画参加】 手のひらの恋 〜 #青ブラ文学部
駅直結の地下街にあるお世辞にもキレイとは言えないカウンターに浅く腰をかけ、とりあえずレモンハイを頼む。
待ってました、とゴクゴク喉へ流し込み、思わず「はー...」と息を漏らす。
遠慮がちに空けた席の向こうに男はひとり座っていた。
「よろしかったら、どぞ。」
出された大きな手のひらにどきりとした。甲の部分が広く、五本の指も節くれだって太い。思わず目が釘付けになる。指先は綺麗に洗われているもの
【企画参加】 『桜色』 〜 #シロクマ文芸部
桜色に塗った爪の先には、よく似た色合いの紅志野のぐい呑みがあった。
淡雪の様なピンク色に、釉薬の縮れが美しい。ちらりと覗く赤い焦げも魅力的だ。この志野特有の「梅花皮」(かいらぎ)と呼ばれる偶然の匠な技にどうしようもなく惹かれる。僕は自称「ひびフェチ」だ。
そして彼女はそれ程骨董に精通している訳ではないけれど、毎月第一日曜にあるこの寺のがらくた市へ一緒に来ると必ずと言っていい程の確率で大きなモ
【企画参加】 『朧月』 〜 #シロクマ文芸部
《朧月キミをもみもみしたくなり》
彼からのLINEラブコールはいつも俳句調。こんなのが来るときはかなり悶々としていて、愛し方も激しい。
《レバニラで秘所ミナギたり町中華》
と応戦。
オトナの女をキメて、カウンターひとり焼餃子をアテに瓶ビールでも頼もうか、と入った店の大きく振る鍋とあの匂いに誘われ、ついレバニラ炒めを頼んでしまった。
《😍 迎えにいくよ》
あぁ、もうダメ。この一言に弱
【企画参加】 『梅の花』 〜 #シロクマ文芸部
梅の花が散りこぼれてくる乳白色の湯にゆるりと浸かりながら、この女の柔らかくカーブするうなじからややなで肩に滑るラインを追い見る。近頃やけに色香が増した。眺めているだけでは飽きたらなくなってようやく手を伸ばし、湯で更にしっとりとなった柔肌に触れ、惹き寄せられる様に隆起した蕾に辿り着く。待っていたかのように、はっと飲むかすかな声が漏れる。近くでよく見れば頬が梅の色かと見まごう。
今だ! 反対の手を腰の