#エッセイ
ともだち100人できるかな
「一年生になったら」という歌のなかに「♪ともだち100人できるかな」という歌詞の一節がある。
100人のともだちと給食を食べたいとかおにぎりを食べたいとか、普遍的な欲を歌っている。私が一年生の頃は学年に80人くらいしかいなかったので「全員をともだちにしても100人にならない」などとひねくれた考えを持っていたのだが、いつの間にかそんな愉快な歌を歌うこともなく、およそ25年の日々が流れた。
社会人に
小説みたいな現実って本当にある
「事実は小説より奇なり」という言葉があるが、人生を振り返るとごくまれに「事実が小説より奇」だったことがある。
いまでも「こんなことあるのか」と思ったのは、2006年の夏の甲子園の決勝戦である。
端正な顔立ちで「ハンカチ王子」として一躍有名になった斎藤佑樹擁する早稲田実業と、夏の甲子園三連覇のかかる田中将大擁する駒大苫小牧の試合だ。
もとよりメディアの報道が過熱して盛り上がっていたのだが、決勝戦は