マガジンのカバー画像

偏愛あつめ

15
愛してやまないものことひとあつめ
運営しているクリエイター

記事一覧

7・8月 コンテンツ記録

7・8月 コンテンツ記録

気づけばいろいろ摂取していたのでふり返る。
基本的にすべてネタバレを含むので、気になる方はご注意いただけると幸い。

はかりしれず魅力的な人たちの生き様
ー 違国日記(11巻)/ヤマシタトモコ

大好きな漫画が終わってしまった……。

最新刊でてる!と思って購入したらまさかの最終巻。
そのことに気づいたのは「Last page」と記された最終話の扉絵を見てからで、突然の事実を受け入れられず、いった

もっとみる
今年の目標が増えました。

今年の目標が増えました。

正直なところ、心から乗り気なわけではなかった。

sumikaのライブツアー『Ten to Ten』のチケットをとったのは去年の初夏。
その頃フェスで初めてライブを観て射抜かれたこと、ボーカルの片岡さんの外見があまりにもタイプであると改めて気づいたことが申し込んだ理由だった。軽率にも程がある。また、個人的バンドブームが来ていたせいもある。

とはいえ、去年の冬ごろからそのブームも落ち着きはじめ、少

もっとみる
好きなものだけ100個ばかり

好きなものだけ100個ばかり

敬愛するnote友だち・あおいちゃんの「好きなもの100個あげてみよう」がすてきで読んでてめっちゃたのしくて、このたび真似させてもらい書いてみました。

さっそくスタート!

***

1. go!go!vanillas「LIFE IS BEAUTIFUL」
ここ2ヶ月くらい、平均1日3〜5回くらい聴いてる曲。なにかとハマりがちなたちやけども、こんなに長いのはさすがに滅多にない。どうしたんやろう。

もっとみる
まだ青の中

まだ青の中

YOASOBIの『群青』という曲がある。

大好きな漫画『ブルーピリオド』とコラボしてCMをやっていたこともあり、もちろん何度も耳にしたことはあったのだけれども、はじめてちゃんと聴いたのは、昨年の紅白歌合戦でのことだった。

いや、「ちゃんと」というのは正しくない。

わたしは心を動かされると軽率に泣いてしまうのだけども、その様を団欒中の家族に見られるのは嫌だった。
よって、コーラス隊が登場したあ

もっとみる
花束みたいじゃなかったとしても

花束みたいじゃなかったとしても

この世の人間を、感性を軸にして大きく二つに分けるならば、わたしと恋人はおそらく違うほうに属すると思う。

彼は小説やエッセイをほとんど読まないし、わたしの愛する“生”っぽい映画(『愛がなんだ』『ラ・ラ・ランド』『ここは退屈迎えに来て』など)もおそらく解さず、好まない。
作品の世界観にあてられて、その後の数時間をぼんやりと過ごすようなことも彼にはない。

また、恋人がこよなく愛する史実や建築物にわた

もっとみる
高円寺が好きだ

高円寺が好きだ

今日うれしかったこと。
・起きてすぐに恋人と電話した(都知事選やマイノリティなどについて話す。朝からテーマが重い)。
・メイクをしたら普段よりかわいくなれた(なんと5日ぶり)。
・近所の図書館で本をたくさん借りた(背伸びした本、2冊ほどあり)。
・喫茶店でたのんだプリンがおいしかった(添えられたホイップクリームがこれまた絶品)。
・スーパーで割引のお寿司を買えた(今日はお寿司と決めていたのでラッキ

もっとみる
わたしは生クリーマー

わたしは生クリーマー

生クリームに目がない。
とろっとなめらかな舌ざわりと、口いっぱいに広がるコク深いミルクの風味。幼少期、お菓子を作る母にまとわりついては、手渡されたボウルに残ったクリームを指ですくって舐めていた頃からずっと、その深い愛は変わらない。

ケーキのデコレーションやプリンのトッピングでも、大事に大事にクリームの部分を残しながら食べすすめるのが常で、もしかして単体で食べるのがもっともおいしいのではないかと気

もっとみる
バターはかじるもの

バターはかじるもの

国民の多くがそうだと信じたいのだが、“バターではなくマーガリン”がスタンダードな家庭で育った。
料理はまるきり母任せだったので、用途といえば朝食の食パンに塗るか、たまに行うお菓子作りくらい。そのことで不自由を感じたことは特になく、バター=マーガリンではないのだとはっきり自覚したのも、多分大学生になってからのことだった。

先日、生クリームへの愛を熱く語ったことからもわかるように、元来わたしは濃厚な

もっとみる
サブスク解禁に寄せて。aikoの名曲13選を恋愛シーン別に全力で推してみた

サブスク解禁に寄せて。aikoの名曲13選を恋愛シーン別に全力で推してみた

2020年2月26日。通算39作目のシングル『青空』の発売日である昨日、全414曲ものaikoの楽曲がサブスクリプションで解禁された。

サブスクの常であるのかもしれないけれど、現在進行形のガチファンというよりも、昔よく聴いていたという人や、なんとなく好きな人の方が、より反応が大きかったように感じた。インスタグラムやツイッターのタイムラインが、続々とaikoで埋まる。

こんなにも多くの人の心にa

もっとみる
3年目のラ・ラ・ランド

3年目のラ・ラ・ランド

かれこれ3年、わたしの中で不動の1位を保ち続けている映画がある。

2017年の冬、はじめて映画館で鑑賞したその日から、すっかり虜になってしまった『ラ・ラ・ランド』。
あまりのインパクトに、計3回映画館へ足を運び、その後ブルーレイディスクを購入してくり返し鑑賞。もう10回以上は観ただろうか。

アカデミー賞を6部門で受賞し、日本でも空前のブームを巻き起こした作品であるゆえ、説明するまでもな

もっとみる
これが母性というものか

これが母性というものか

突然だが、うちのうさぎがめちゃくちゃに可愛い。

うさぎ、うさちゃんというものはそもそも「カワイイ」という前提に成り立っているような生物であるが、それにしてもうちの子・カノンは特にヤバイ。

つややかに濡れたくりくりおめめ、うさぎのくせに短めの耳、形容できないほどかわいらしい形のおくち。正面から見たときのキュートな表情といったらもう、胸をかきむしりたくなるほどに愛おしく、トリートメントでも

もっとみる
もっと笑って逢いに行くからね。

もっと笑って逢いに行くからね。

aikoを愛して早7年。そして、ライブに初参戦してから早6年。いつのまにか、わたしの参戦回数は20回目を迎えようとしていた。

そしてaikoは今年、デビュー20周年を迎えた。さらに今回の会場は、初参戦ぶりとなる神戸国際会館である。
これを運命と言わずしてなんと言おうか。その素晴らしいタイミングに気づいた日から、わたしはaikoと自分の間にある絆を感じまくっていた。興奮していた。

ついに、その

もっとみる
「ほんとう」の気持ちで生きてゆく

「ほんとう」の気持ちで生きてゆく

いったい何がこんなにも、わたしの心を動かすのだろうと思う。
「心が動く」という経験すら、ものすごく久しぶりのような気がした。誰に見せるためでもなく、ただひとりで、わたしは静かに心を震わせて泣いた。

挫折も失敗もない、楽しくて平穏な日々のなかに、でも絶望はあり続けるのだという現実を思い出す。絶望があるという事実に落ち込むでもなく、ただそうだったのだということを冷静に思う。

自分を殺して生きて

もっとみる
『愛がなんだ』が好きなんだ。

『愛がなんだ』が好きなんだ。

あなたが心の底から愛している小説は?

そう問われて真っ先に思い浮かぶのは、角田光代さんの『愛がなんだ』だ。
27歳・OLのテルコがマモちゃんに出会って恋に落ち、しかし恋人同士にはなれないままでひたすら想いを加速させていく、究極の片思い小説である。

物語の中では、特筆すべきなにかが起こるわけではない。
ただテルコは、とにかくマモちゃんのことが好きで好きでたまらず、時に、いや頻繁にちょっと行き

もっとみる