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愛と絆《詩》

愛と絆《詩》

もし私に明日が来なくても
私はそれに感謝するだろう

軽い恋や愛、絆と一緒にするな

私と彼の間には誰にも立ち入れない秘密がある
重ね合わせた傷痕
偶然交わった視線

それは運命

pole star《詩》

pole star《詩》

君がもし
道半ばで迷っていて

君の手にした方位磁石が壊れても
夜空の変わらぬ星を信じて

君が
その場所から動けない事は無い
君には勇気がある

沢山悩んで良い
沢山悔し泣きすれば良い

君の真実は君だけのもの
それを誰が邪魔出来る?

苦しくて思い通りにならなければ
その感情を吐き出せば良い

全て全て吐き出して

新しい一歩を踏み出せば良い

焦らないで良い

ただ君の背中を信じてるから

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片翼《詩》

片翼《詩》

見えた君の背中には
血に染まり汚れた片翼

千切られた片翼の痕が痛々しい…

私のこの手は無力だから
君に施せる術が何も無い

私の言葉には魂がないから
君の胸に響く音を届けられない

雑音ばかりの街中でたった独り立つ君

孤独に疲れないかい?

悲しみに潰されないかい?

どうやって過去を越えて来たんだ?
君が教えてくれた苦悩

今も私の胸に刻まれてる

君は優しい…

片翼の…

木片《詩》

木片《詩》

望まれた命でも
思った通りに動けない人形なら
心優しい人以外
きっとただの木片として扱う

作り出した事が間違いだと
あったはずの心という
一番肝心なモノすら奪われ

ただの操り人形と化する

辛み苦しみ打ち明ける事すら
唇が固く閉ざされ
何も話せなくなり
作り笑いと愛想笑いだけが得意の
良い時だけの自慢の人形

醜い時にはそのままを吐かれ
私はどんどん自分が消えていく

半透明の私は
意地の悪い

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お楽しみは明日《詩》

お楽しみは明日《詩》

給料日
初めての自分の口座

胸高鳴らせ
暗証番号押す

一ヶ月分の自分の努力

……………………

何度見ても振り込まれてない
残高は0

何で…
どうして

握り締める給料明細

ただでさえ安い賃金で働いてる

舐めんなよ……
舐めんなよ…?

二度目はねぇ

明日が楽しみだな…

無能《詩》

無能《詩》

何も無い所から
何かを生み出せる
その才能

努力して手に入る物ではなく

持って生まれたもの

掌に落ちた涙
綺麗事

私も何も知らない
だから理解されない

愛し方すら分からない
だから愛されない

明日が今日終わっても
私には何も感じない

無感情

凍りついた涙は砕け
手首に薄い線を引く

何も感じない
痛みも何も

だから私に明日は来ない

『サヨナラ』

独り《詩》

独り《詩》

私は愛されるべき人間じゃない
私は誰かを愛する資格もない

暗い幼少期
怯えながら親の顔色窺って
イジメの事すら言えず
気付いてくれた兄

兄だけが味方だった

こんな出来損ないの妹
恥ずかしくなかったかな

私はどこでも馴染めない
普通、協調性
分からない

嫌なものは嫌
嫌いな人は嫌い

白黒つけなきゃ気持ち悪い

それが私の悪い所
それが私の欠点

だから生きづらいんだよ
だから精神疾患にな

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枯れない花《詩》

枯れない花《詩》

記憶を改ざんする事は出来ない

言葉のやり取りは
消えない指針となり

迷いが出た時は
そっと取り出す

私がShamであった時
羽根が降り注いだ

綺麗事じゃない本音
私の中に刻まれた

夜空の向こうは何時でも澄み渡る
見付けてくれた可憐な花

忘れない

エンジェルマーク《詩》

エンジェルマーク《詩》

遮断された外界
何も聴こえない私の世界

闇の中

このまま忘れてしまえば良い
私が母のお腹に忘れた欠片

全てに繋がる答えも何もかも

見えない何かに掴まれた手
『そっちじゃないよ』

捻れた視界が徐々に開かれた

私を呼び続けていた二つの絆

『ありがとう。私まだ約束果たしてなかった』

聞こえた泣き声
「良かった…」

画面越しで見た不安な声

『ごめんね。ただいま。ありがとう。愛してる…』

表裏一体《詩》

表裏一体《詩》

何食わぬ顔をして
正しき導きを示す神

暗闇に光る紅い瞳

密約交わした
神と悪魔

神の仮面の悪魔
悪魔の仮面の神

その下には二人にしか共有出来ない罪
罪を暴けば己も裁かれる

今日も無垢な天使を地上へと送り出す
特別な印を付けた羽根を落とした嬰が一人

なすりつけられた罪の重さに
彼はいつ気付いてしまうのだろう…

犯した罪の共有は
この先滅びる事は無い

救い様のない人間社会
神も悪魔も

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Wing《詩》

Wing《詩》

無いものに期待して

寂しい背中をさする手もない

見えない翼は片翼だけ

破れた翼の羽根が舞う

まるで散りゆく夢の欠片

私の命…

飛べる翼も希望も失くした