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エッセイ

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自分のこと (機能不全家族、依存、仕事、恋愛、心療内科、発達障害)
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#結婚

ねこまたぎ女

ねこまたぎ女

結婚式を挙げることにした。
近しい友人と家族・親族のみで、こぢんまりと行う予定。
結婚式って結構やることが多い。
招待客のリストアップ、様々な打ち合わせ、自作する物の用意、等々。
拘りの多い私に、彼が随分と合わせてくれるお陰で、今のところはスムーズに進んでいる。
私の家族も彼の家族も、式を挙げることを喜んでくれ、協力的で一安心。

ただ、最近モヤモヤしたことがある。
それは、ある友人に結婚式に来て

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私は貴方の手を取り続ける

私は貴方の手を取り続ける

彼と入籍した。
婚姻届を出して、夫婦になった。
意外にも、嬉しいとか高揚感とかは無く。
夫婦になれど、二人の関係は何も変わらないな、なんて思った。
「これからもずっと愛してるよ」「幸せにするよ」
と彼に言われた時も心が動かなかった。
こんな時まで、甘言を信じきれないネガティブな自分に嫌気がさす。
「私は彼を愛し続けることができるだろうか」
「彼は本当に私を愛し続けてくれるのだろうか」
「自分の両親

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尽きない関係の築き方

尽きない関係の築き方

↓の喧嘩について、

自分の思いを伝え、不機嫌になったことを謝罪し、無事仲直りすることができた。

今回は、
"『何をするか』の言い合いではなく、『なぜそうしたいか』という話し合いをする"
ということを彼と約束した。
彼との喧嘩から、対人関係において大切なことを、いつも学んでいる。
人として成長できるのが、ありがたい。
そして不思議なことに、彼とは、喧嘩するほど愛情が深まる気がする。
「喧嘩してよ

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私が君を想う深さを見せる術は きっとあるはず

私が君を想う深さを見せる術は きっとあるはず

凄く大切な友人が、電話で悩みを打ち明けてくれた。
「7年付き合っている彼と今年から同棲を始めたが、何も変わらない。お互いに結婚に踏み切る理由もなくて、ずるずる付き合ってしまっている。みんなが結婚していく中、このままでいいのかなと思う」
と。
普段弱みをあまり見せない子だから驚いた。
「結婚だけが幸せの形じゃないよ。結婚したいと思ったらすればいいと思う」
考えて咄嗟に出た言葉が月並みで、自分でも不甲

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人生の放物線

人生の放物線

最近おすすめラジオ
『佐伯ポインティの生き放題ラジオ』
このラジオは、10代〜30代の女性のお悩みを中心に、佐伯ポインティさんが回答する番組。
共感できる悩みも多いし、佐伯ポインティのポジティブな物事の捉え方・考え方に気付かされることも多い。YouTubeも面白いので、是非。



昨日、久々に友だちグループと会った。
妊娠した、家を建てた、結婚式を今度挙げる、県の代表として授業をする(同職の友

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この人しかいない

この人しかいない

昨夜、彼と大衆的な中華料理屋さんにご飯を食べに行った。
羽付きパリパリ餃子、こってり麻婆茄子、ぷりぷりエビマヨ…etcをほかほかの白米とともに頬張る。
夜に満腹になるまで食べる、炭水化物を摂る、なんてこと、以前は絶対にしてなかったけれど、最近は貴方と
「お腹いっぱい。美味しかったね」
と笑顔を交わしながら食べることの多幸感を優先してしまっている。

帰り道、彼が運転する車の中で、お互いの価値観につ

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誰にも伝わらないようなことをずっと残していたい

誰にも伝わらないようなことをずっと残していたい

昨日、何気なく
「近くの海にはヤドカリがいっぱいいる」
という話をしたところ、
「絶対に、今日、見に行きたい」
と珍しく強い意志を持って言ってきた彼。
そんなにヤドカリ見たいのかな…?
と戸惑いつつ近所の海へ二人で向かった。

夕方の海は、人がまばらだった。
ここの海はパリピが居ないのが凄くいい。
小さな海水浴場。美しく豊かな自然。多種多様な生き物。
ここへ越してきて3年目、すっかり海が好きになっ

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「着生」ぐらいでいきましょう

「着生」ぐらいでいきましょう

私と貴方、これから先、「着生」ぐらいで 
いきましょう。

片方に害をもたらし養分を吸い取る「寄生」でもなく、
片方または双方に利益をもたらす「共生」でもない。

ただ、樹木を柔らかく覆う苔のように、
二人 くっついているだけでいい。
互いに根も張らず、心は自由。
貴方は貴方の人生を歩んでいるし、私は私の人生を歩んでいる。
互いが互いを どれだけ深く想っているかなんて、分からなくてもいい。
貴方が

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結婚って家族のしがらみが付き纏う

結婚って家族のしがらみが付き纏う

先日、彼が私の家に挨拶に来てくれた。
母親だけだったらどうしよう…と思っていたが父親の姿が見えてほっとした。

でも、通されたダイニングテーブルに座ったのは父だけ。
母は台所にいて、こちらに来ようともしなかった。台所に椅子を置いて、黙ったままこちらを見ている。
私と彼にはお茶を出して、父には何も出さない。
茶菓子すらない。
父と彼が話す間、私の心は怒りで煮え繰り返っていた。
何故、こんな日ぐらい取

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1と1が交差するとき

1と1が交差するとき

先日、彼のご実家へご挨拶に伺った。
よく手入れされ、花が咲き誇る庭先。
細やかで丁寧な"営み"を感じた。

『こんな私が伺って大丈夫かな?』『うまく話せるかな?』と胸をどぎまぎさせながら玄関の中に入る。
彼のご両親は、「いらっしゃい」と笑顔で迎えてくださった。
その表情に少し安堵する。

ご両親は朗らかに話しかけてくださった。
さすが彼のご両親だ。言葉の節々に優しさが滲み出る。
彼がこんなに立派に

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宵闇の中で描けるだけの絵空事を

宵闇の中で描けるだけの絵空事を

世間一般の『女性の憧れ』は、私に無縁なものだと思っていた。

高価なブランド品にも価値を見出せなかったし、冷めるのも構わず、"映える"ご飯の写真を撮る友だちにも辟易していた。
結婚だってできると思っていなかった。
勿論、結婚式も婚約指輪も自分には必要ないと思っていた。
「自分には似合わない、勿体ない」
「高いものなんて見栄を張るための手段でしかない。くだらない。」
なんて卑屈になっていた。

でも

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2024.05.25

2024.05.25

貴方にプロポーズされた日。
世界で一番愛する人に、
「これからもずっと一緒に居てください。
結婚しよう。」
と真っ直ぐな目で伝えられた日。
夢にまで見た言葉。
こんな幸せ、私に訪れると思わなかった。

仕事、家族、自分の心身のこと、…色々な壁にぶち当たって一人で俯いていた。
その壁を貴方は、いとも簡単に、ひょいと乗り越え、私の日常に入ってきてくれた。
貴方が隣に居るから、楽に息ができる。
これまで

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唯一無二のガラスの靴

唯一無二のガラスの靴

「人生で一番刺さった本」という帯の謳い文句が気になって手に取った、
『傲慢と善良』辻村深月 著
刺さった…刺さりすぎた……。
読んで感じたのは、彼との出会いって奇跡だなということ。

ネタバレになるため詳しい内容は伏せるが、この作品は婚活をメインテーマとしつつ登場人物の持つ”生きづらさ”を浮き彫りにしていく。

誰と会っても心が動かない。
贅沢言ってる訳じゃない。
ただ、"ピンとくる"人に出会いた

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手に入れられなかった物は必要ない

手に入れられなかった物は必要ない

また一人、私の元恋人が結婚をした。
彼は、一番私の家族のことを理解してくれていた人だった。付き合う人に口煩い母も彼だけは唯一気に入っていた。



彼の家は両親が幼い頃に離婚し、
お母様も外国の方。身よりもない中の一人で子育て。お母様もさぞ大変だっただろうと思う。
彼も小さい時から苦労していたそうだが、自分で一生懸命努力して大学まで奨学金で通っていた。心から尊敬できる人だった。



大学の頃

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