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エッセイ

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自分のこと (機能不全家族、依存、仕事、恋愛、心療内科、発達障害)
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#結婚

1と1が交差する地点

1と1が交差する地点

先日、彼のご実家へご挨拶に伺った。
よく手入れされ、花が咲き誇る庭先。
細やかで丁寧な"営み"を感じた。

『こんな私が伺って大丈夫かな?』『うまく話せるかな?』と胸をどぎまぎさせながら玄関の中に入る。
彼のご両親は、「いらっしゃい」と笑顔で迎えてくださった。
その表情に少し安堵する。

ご両親は朗らかに話しかけてくださった。
さすが彼のご両親だ。言葉の節々に優しさが滲み出る。
彼がこんなに立派に

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宵闇の中で描けるだけの絵空事を

宵闇の中で描けるだけの絵空事を

世間一般の『女性の憧れ』は、私に無縁なものだと思っていた。

高価なブランド品にも価値を見出せなかったし、冷めるのも構わず、"映える"ご飯の写真を撮る友だちにも辟易していた。
結婚だってできると思っていなかった。
勿論、結婚式も婚約指輪も自分には必要ないと思っていた。
「自分には似合わない、勿体ない」
「高いものなんて見栄を張るための手段でしかない。くだらない。」
なんて卑屈になっていた。

でも

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2024.05.25

2024.05.25

貴方にプロポーズされた日。
世界で一番愛する人に、
「これからもずっと一緒に居てください。
結婚しよう。」
と真っ直ぐな目で伝えられた日。
夢にまで見た言葉。
こんな幸せ、私に訪れると思わなかった。

仕事、家族、自分の心身のこと、…色々な壁にぶち当たって一人で俯いていた。
その壁を貴方は、いとも簡単に、ひょいと乗り越え、私の日常に入ってきてくれた。
貴方が隣に居るから、楽に息ができる。
これまで

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唯一無二のガラスの靴

唯一無二のガラスの靴

「人生で一番刺さった本」という帯の謳い文句が気になって手に取った、
『傲慢と善良』辻村深月 著
刺さった…刺さりすぎた……。
読んで感じたのは、彼との出会いって奇跡だなということ。

ネタバレになるため詳しい内容は伏せるが、この作品は婚活をメインテーマとしつつ登場人物の持つ”生きづらさ”を浮き彫りにしていく。

誰と会っても心が動かない。
贅沢言ってる訳じゃない。
ただ、"ピンとくる"人に出会いた

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手に入れられなかった物は必要ない

手に入れられなかった物は必要ない

また一人、私の元恋人が結婚をした。
彼は、一番私の家族のことを理解してくれていた人だった。付き合う人に口煩い母も彼だけは唯一気に入っていた。



彼の家は両親が幼い頃に離婚し、
お母様も外国の方。身よりもない中の一人で子育て。お母様もさぞ大変だっただろうと思う。
彼も小さい時から苦労していたそうだが、自分で一生懸命努力して大学まで奨学金で通っていた。心から尊敬できる人だった。



大学の頃

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偽善者だから結婚したい

偽善者だから結婚したい

もうすぐ私の誕生日。
彼が何やらコソコソ用意してくれている。
絶対にどんな物か言ってくれないけど、旅館を取ってくれるなど、気合いが入っている様子。
それは光る物ですか?指にはめる物ですか??とアキネーターのように聞いてみたい。
まあ、慎重な彼が私に何も聞かずに進めるわけない。期待しないこと。

誕生日と言えば苦い思い出がある。
「一生物のプレゼントをあげるよ。」
と笑顔で言ってきた元彼。
もう2年

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白馬に乗った王子より、自分流に育てた男

白馬に乗った王子より、自分流に育てた男

題名は、デヴィ・スカルノ夫人のお言葉だ。
『いままでわたくしは男性から尽くされることが女の幸せだと思っておりました。
でも、彼に出会ってからは、男性を自分好みに育てる楽しさを知ってしまったの。』

私も今の彼とお付き合いして、夫人と似た心境になっている。
完璧な人などいない。
勝手に期待するのではなく、足りない分は伝え合って成長していけばいい。



昨日、彼と喧嘩した。
原因は彼の"不安 "。

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血が繋がってたって一緒にはいられない

血が繋がってたって一緒にはいられない

母親からこの時間に電話がかかってきた。
「今度いつ帰ってくるの?」
ああ、また弟と喧嘩したのかな。
私に帰ることを求めるのは愚痴を聞いて欲しいとき。
お盆らへんかな、と伝えると
「一ヶ月先なの?!もう帰って来なくていい!」
と電話を切られた。

極端な人だ。
つくづく一緒には暮らせないな、と思う。
私今年27歳になるんだよ。
仕事もあるし、距離も遠いんだから簡単には帰れないよ。
いつまで私に依存し

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幸せな方が私には相応しいと思えたら

幸せな方が私には相応しいと思えたら

また一人私の親友が婚約した。
比べちゃだめだけど虚しくなる。
周りの人たちが結婚していく中、誰かに『生涯添い遂げたい』と思われることも無く生きていることが。

彼氏はいるけど、年下だし。
そもそも相手も私もお互いまだ好きなのかも分かんない。
結婚はしたいけど、自信ない。
私なんて私なんて私なんて私なんて。
誰からも必要とされないんだ。
みーんな私の上辺だけ愛してる。
というより本音を晒せない自分が

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妄想は誰にでも懐くのよ

妄想は誰にでも懐くのよ

「もうこうなったら結婚しようよ。」
夜中の2時。伝えて来たのは同性の友達。
「え…。」



その夜は合コンだった。
安い居酒屋。暗黙のサラダの取り分け。上辺だけをなぞるような会話。お酒だけはよく進んだ。
男性が3人もいたのに誰にもときめかず。
勿論、成果はなし。
誰かを好きになる心、もう死んだのかしら。



解散したあと、友だちと2人BARに行って飲み直した。
男性についてあーだこーだ感想

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おもしれー男

おもしれー男

私は、「おもしれー男」が好きだ。

例えば、
喧嘩している最中に、うどんを打ちだすような人。
8センチメートルのシークレットブーツをデートに履いてくる人。
(実話です。元恋人は大変愉快な方ばかりでした。いつか詳しく書いていきたい。)

え???
と思わされるような、突拍子もないことをする人が好き。
天上天下唯我独尊な人に振り回されたいし、
振り回したい。
不安感は恋のスパイス。
吊り橋効果を日常に

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花も嵐も踏み越えて

花も嵐も踏み越えて

20代も後半になると、自分のことは自分で幸せにしてあげないといけないんだね。

困った時、声を掛けてくれる人はいる。
でも、家庭を持っている人は特に、深くまで踏み込んで来ない。
大人になると救えない人もいるよね。
自分や、自分の伴侶に責任を負うので精一杯なんだ。
そら他人の面倒まで見れないよ。

どんなに辛くても結局は自分でどうにかするしかないのだから。
人間は結局独りだ。
どうすればこの辛い気持

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