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#仏教

説教から語りの芸能へ〜『落語に花咲く仏教』

説教から語りの芸能へ〜『落語に花咲く仏教』

◆釈徹宗著『落語に花咲く仏教 宗教と芸能は共振する』
出版社:朝日新聞出版
発売時期:2017年2月

伝統芸能はなんらかの宗教性をもっている。芸能について理解するには、宗教を通してみることが必要。そのような観点から本書では特に落語と仏教との関連を考察しています。宗教や芸能を生み出した人類の特性から説き起こす本書は思いのほか骨太の本でした。著者の釈徹宗は浄土真宗本願寺派如来寺の住職で、大学でも教え

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空海の言葉を関西弁超訳してみたら、いろいろ見えてきた。

空海の言葉を関西弁超訳してみたら、いろいろ見えてきた。

高野山に1年ほど住んでいました。

空海が1200年ほど前に開かれた
この密教の修行の場を体感してみたかったのです。

興味を持ち始めたきっかけは、

司馬遼太郎の小説でした。

空海の歩んだ人生を辿りながら、
膨大な資料を元にした解説を交えて
じわじわ物語が進んでいく。

かろうじて空海の見た「風景」を
浮かび上がらせようと試みた小説でもあり
その宇宙の普遍的真理を求める様が
圧倒的に面白くて、

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インドで訪れるべき10の仏教僧院【コラム】

インドで訪れるべき10の仏教僧院【コラム】

インドといえば仏教。しかしそれに関する由緒正しい場所はどこかいまいちわからない。

上記のような悩みについて「インドで訪れるべき仏教僧院」を解説していきます。

タワン仏教僧院インド北東部のアルナーチャル・プラデーシュ州にあるタワン修道院は、インド最大、世界で 2 番目に大きいチベット仏教寺院です。標高 10,000 フィートの山の頂上にあり、ラマ僧の馬によって選ばれた場所と言われています。

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[理系による「アート」考察] 物理ミクロ世界を描く仏教曼荼羅図

[理系による「アート」考察] 物理ミクロ世界を描く仏教曼荼羅図

仏教美術にある曼荼羅ですが、仏様の世界や悟りの境地を描いたもの、の意味のようですが、一般的に見かけるのは、中心の仏から円上、もしくは四角上に広がる仏の羅列を描いたものになります。

ゴリゴリ理系からすると、これらの絵は、美術的鑑賞対象ではなく、原子の電子配置、および原子の結合図にしか見えないのですよね。

原子核が発見されたのは1911年なのですが、東洋哲学である仏教にて曼荼羅図が描かれていたのは

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仏教から学ぶ話

仏教から学ぶ話

今日のはちょっと長いぞ

改めまして、僕はサイボウズ主催のkintone hive 2023 tokyoにスピーカーとして登壇させていただきました。
kintone hiveってなんやねんという方はこちらから。

発表時間17分のプレゼンに対して、初期の登壇資料は106枚。
あれもこれも伝えたいという僧侶でありながら煩悩の塊であった僕が作ったスライドはあまりに枚数が多く、約10%程削減した。
(そ

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タイ仏教の革新者、ルアンポー・ティアン

 二〇一四年八月二三日、タイの仏教界に衝撃が走った。タイ仏教を代表する高僧、ルアンポー・カムキエンが亡くなったというのだ。タイ仏教があまり人口に膾炙していない日本では馴染みの薄い名前かもしれないが、タイ仏教界においては知らぬものはいないというほどの高僧である。日本では、スカトー寺の住職で、タイを代表する開発(かいほつ)僧として著名なプラ・パイサーン・ウィサロー、そして同寺の副住職であり、日本人比丘

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英語で学ぶダンマパダ③

英語で学ぶダンマパダ③

7.嵐が弱い木を倒すように、快楽の追求のために生きている人、感覚を制御できず食事も不摂生で、怠惰で散漫な人をマーラは圧倒する。

8.嵐が岩山に勝てないように、不浄を瞑想して生きる人、感覚を制御し食事を控えめにし、信仰と真剣な努力に満ちた人をマーラは決して圧倒できない。

重要な言葉:Mara

この言葉はパーリ語だと"māra"で仏教の経典に登場する悪魔のことです。一般的に煩悩の象徴として出現し

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英語で学ぶダンマパダ②

英語で学ぶダンマパダ②

5.この世界では、憎しみによって憎しみが鎮められることは決してない。憎しみを持たないことによってのみ、憎しみは鎮められる。これは普遍の真理である。

6.いつか必ず人は死ぬのだということを、知らない人々がいる。しかし、このこと(5の偈の内容)を悟った人は、争いを超越する。

おそらく最も有名なダンマパダの言葉

サンフランシスコ講和条約締結時にセイロン(現スリランカ)の代表ジャヤワルダナ氏がこのダ

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英語で学ぶダンマパダ①

英語で学ぶダンマパダ①

心の働きはすべての心の状態に先立つ。心の働きはそれら(心の状態)の主であり、それらはすべて心の働きが作り出したものである。もし不純な心で人が話したり行動したならば、苦しみがその人についてまわる。まるで牛の足跡に続く車輪のように。

心の働きはすべての心の状態に先立つ。心の働きはそれらの主であり、それらはすべて心の働きが作り出したものである。もし純粋な心で人が話したり行動したりするならば、幸福は決し

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