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少子化関連 記事

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恋愛、結婚、子育ての面から少子化の問題について考察した記事のまとめになります。
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#少子化

【少子化問題】「お金がないから」は原因ではなく結果

【少子化問題】「お金がないから」は原因ではなく結果

少子化関連の議論では必ずと言っていいほど「お金がなくて結婚、子育てをする余裕がないから少子化になる!」という主張が登場し、一定の支持を集める。しかし、バブル期の日本や経済成長を続けてきたアジア諸国、子育て支援に手厚い北欧でも少子化が続いている事から考えると、経済的な問題が少子化の原因であるとは言い難い。

では何故こうした意見が支持されるのか?

筆者が考えるのは「金がないから」は原因ではなく結果

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人口3000万の国になっても生き残る為にすべきこと

人口3000万の国になっても生き残る為にすべきこと

2023年も出生数の減少は続き、70万人台前半の数値となった。恐らく出生率は過去最低を更新すると見られる。

この話題についての、とあるツイートが目を引いた。

最初に見かけたときは非常にショックだったが、考えても見れば当然の話だ。なぜ気づかなかったのか。

今後も年間出生数が減っていき、仮に40万人程度の所で底打ち出来たとしても、出生数40万人の子達が高齢者になる頃には人口は3000万〜4000

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現実的に可能で効果がありそうな少子化対策

少子化の原因は「個人の自由の尊重」や「男女平等」といった社会の価値観、風潮に基づくものが多く、それらはただ金を配るだけで解決するものではない。また、先進国全体で人権思想が浸透している以上、それらの原因に言及することも現時点では容易ではない。

その為、長期的には社会の価値観を変えることを目指しつつ、短期的にはそこに抵触しない形での対策を打っていく必要がある。今回は、筆者が有効だと思う対策とその理由

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「一生独身でもいい」はロクでもない結末を迎える

「一生独身でもいい」はロクでもない結末を迎える

2022年度の出生動向調査が発表され、結婚願望がない若者が過去最多になったことが大きく報じられている。

ただでさえ子供を産める若者が減っている状況で更に結婚願望のない人が増えるとあっては急速に少子化が進む恐れがあり、危機的な状況と見るべきだろう。

各種調査結果を見てみると結婚願望がない理由としては「ひとりでも気楽に、快適に暮らせるから」というものが多いようである。

特に、「ひとりでも特に寂し

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「結婚しない自由」が結婚したい人を苦しめた

「結婚しない自由」が結婚したい人を苦しめた

非常に面白い記事を見かけた。

結婚しない自由という価値観の蔓延が近年の急速な非婚化を推し進めたことについて、的確な指摘をしている記事であると感じる。

個人の自由を重んじる価値観の浸透により、「結婚に捕らわれない自由な生き方を認めるべきだ」という考えは瞬く間に浸透した。この言説は基本的に「従来通り結婚して家庭を持つ人」と「結婚せず一人で自由な生き方を選ぶ人」に分かれ、どちらの生き方を選ぶか自分で

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知り合いの先生から興味深いことを聞いた。

「80年代の頃から結婚せずひとりで生きたいと言っている人は多くいた」

「困っている人を助けようとした結果、ひとりでも生きていける社会になった。よい社会を目指そうとしてやったことにも必ず副作用がある」

確かにその通りだなと。

女性の上昇婚志向を示すデータまとめ

女性の上昇婚志向を示すデータまとめ

・2019年9月5日 発表『内閣府 少子化社会対策に関する意識調査4 調査結果(詳細)』

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/research/h30/zentai-pdf/pdf/s4.pdf

男性はどの年収層でも「年収は関係ない」を選んだ人の比率が高い。一方で女性は自身の収入が上がるにつれ、それよりも1段2段上の収入を男性に求めている。

また

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明石市の人口動態統計
https://www.city.akashi.lg.jp/soumu/j_kanri_ka/shise/toke/dotai.html
を見たが、出生率は全国よりはマシというレベルで、大して上がっていない。
他所から子育て世代を集めて人口が増えたように見せているだけで、既に現地にいる人は大して子供産んでいないのでは、と感じる。

子育てしやすい国で子供は産まれているのか? 出生率を調査してみた

子育てしやすい国で子供は産まれているのか? 出生率を調査してみた

ハンガリーに兵庫県明石市と子育て支援に力を入れる国や自治体が近頃相次いで絶賛されている。少子化が進む現状において、「子育て支援を充実させて安心して子育てできるようにすること」が解決につながるというのが根強い支持を集めているからであろう。

では、実際に子育て支援に力を入れる国で子供は産まれているのだろうか?きちんとデータを比較して確かめてみよう。

https://ampmedia.jp/2020

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少子化解決の第一歩は神話を終わらせることだ

少子化解決の第一歩は神話を終わらせることだ

『21年の出生率1.3 出生数81万人で過去最少更新 下落幅縮まらず | 毎日新聞』

2021年も出生数、出生率ともに低下という結果になった。正直「知ってた」としか言いようがなく、コロナで出生数が激減する!と一時期騒がれていたことから考えると、むしろまだ持ちこたえている方だと感じる。

少子化の原因には、「金の不足」「支援の不足」が常々言われているわけだが、このうち支援の不足に関しては最早事実か

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コロナで少子化が加速したとはいうが・・・

コロナで少子化が加速したとはいうが・・・

gwも最終日になったが、ツイッターのTLは休みの気分を台無しにする話題で埋め尽くされた。発端の記事はどうやらこれのようだ。

少子化の話題は毎度のように荒れるし、結論も「お金と支援が不足しているから結婚子育てしたくなるわけがない!!全部政治が悪い!!」で締めくくられるのもおなじみだ。最初にこの話題に触れた時は本気で心が荒んでしまったが、今ではもういつもの不毛な議論としか思わなくなってしまった。ツイ

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子供を産んだら「偉い」と褒めよう

子供を産んだら「偉い」と褒めよう

筆者がよく動画を視聴している鉄道系youtuber スーツさんのツイートから新たな知見を得ることができた。

以下は筆者のツイート

子作りだって子供の意思を反映していない、親の意思だけでやるものだから趣味に近く、鉄道撮影と同じようなものだとしたツイートだ。これらを同一視することにフォロワーからは批判の声も上がっているようだが、これは現代の子育てに対する価値観をよく反映している。

昭和の時代まで

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なぜ「少子化はお金がないのが悪い」が支持されるのか

なぜ「少子化はお金がないのが悪い」が支持されるのか

前回の記事では、世間では言われない少子化の本当の原因を個人的に推測してまとめた。

このような記事を書いたのは世間、特にツイッター上で言われる少子化の原因が本当にそれが原因なのか?と違和感を持ったことがきっかけだ。

主にツイッターで主張されている少子化の原因は以下の通りだ。

・結婚したくてもできないくらいお金がない、みんな貧乏になった

・将来世代にツケを残すなと言って緊縮に走り、将来世代が産

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お金や子育て支援ではない、少子化の本当の原因

お金や子育て支援ではない、少子化の本当の原因

少子化問題に悩まされて久しい日本であるが、その原因は一般に、「経済面で結婚したくても出来ない」や、「子育て支援の不足により子育てに不安を感じるから」と言われることが多い。

しかし、過去の日本の出生率推移や海外の状況を見ると、それは真っ赤な嘘であることが分かる。

この記事では、少子化の本当の原因について推測していこうと思う。

1.個人の人権:結婚しない、子供を産まない自由
昭和の頃までの日本は

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