芦田 太郎
記事一覧
アイドルという修羅~乃木坂46秋元真夏卒業コンサート観察日誌~
乃木坂46秋元真夏さんの卒業コンサートを横浜アリーナで観てきた。
私は乃木坂46には「あざとくて何が悪いの?」という番組で演出をしていた時に大変お世話になった。今や中心メンバーとなった山下美月さんには人気企画となったあざと連ドラ第1弾の主演を務めてもらったし、そのスピンオフには今回卒業となった秋元真夏さんにもスタジオに来ていただき、その後も、与田さんや岩本さんにも色々と力を貸していただいた経緯も
Mr.Childrenが描く人生の景色
「あなたの人生の中で、Mr.Childrenはどんな音を鳴らしていますか?」という問いかけから始まるミスチルデビュー30周年ライブと、それを待ち侘びたファン(にとってのミスチル)を追ったドキュメンタリー映画『GIFT for you』を観た。
スラムダンク原理主義者の人は怒らないで欲しいが、結論から言うと私はスラムダンクより泣いた。
と、この書き出しで「ファン用の映画でしょ」と興味を喪失してい
テレビ朝日 退社のご報告
2022年をもってテレビ朝日を退社してAmazon Studiosに転職することを決意しました。
テレビ朝日には大学卒業後の2008年から14年間お世話になり、”感謝”という言葉では表現しきれないほどの素晴らしい経験をさせてもらいました。
今から15年前、就活生として生意気の極みだった自分は総合商社への入社を決断し、テレビ朝日に対して「世の中の仕組みを作りたい」と息巻いて内定の辞退を主張しました
あざと連ドラと藤吉夏鈴〜バラエティ番組が本気でドラマを作る意味〜
9/25(日)に放送された「あざとくて何が悪いの?」で、女優の片山友希さんを主演に迎えた第5弾「あざと連ドラ」が最終回を迎えた。
そして、この記事を書いている10月9日(日)23:55から櫻坂46藤吉夏鈴さんを主演に迎えた「あざと連ドラ第6弾」の放送がスタートする。
そもそも「あざと連ドラ」とは何かというと、2021年1月に第1弾を始動させた「あざとくて」内で放送されるミニドラマ(第1弾は全6
『トゲアリトゲナシトゲトゲ』の歴史と今
テレビ朝日系列で毎週月曜の深夜2時16分から放送されている「トゲアリトゲナシトゲトゲ」という番組がある。
この番組は2021年4月から放送が始まった3時のヒロイン 福田・Aマッソ 加納・ラランド サーヤ(敬称略)が毎週様々な企画に挑戦するバラエティ番組である。
自分はこの番組にプロデューサーという立場で関わらせてもらっているのだが、この番組の着想→企画書作成→番組立ち上がりまでを自己満足的に振り
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』でマッド・リーヴスの苦労を勝手に想像したら胸が苦しくなった件
まずこの感想日誌は、テレビ局のバラエティディレクターという職業病的観点から楽しんでしまった映画素人の戯言だということだけ、先に言い訳しておく。
まず観賞前の時点で拍手を送りたい案件。
それは、”バッドマン”という世界的超人気シリーズの世界観やイメージを根底から覆して大ヒットさせた(&作品性すら高めてしまった)クリストファー・ノーランから引き継ぐというクリエイターとしては絶対に避けたい案件を引き受
人の才能を見抜く力〜”テレビマンとしての自分の強み”とは?〜
大げさなタイトルを掲げて書き出してしまったが、本日2/5(土)よる9時55分〜 演出している「あざとくて何が悪いの?」が放送される。
ゲストは音楽プロデューサーの川谷絵音さんだ。
実は川谷さんは、13年の会社員(テレビマン)人生の中で起きた幾つかのターニングポイントの一つに関わる重要な人物でもある。
そして川谷さんとお会いしたのは、そのターニングポイント以来(約6年ぶり)だったので、勝手ながら一
映画『花束みたいな恋をした』個人的感想
「花束みたいな恋をした」観た。
映画館全体がむせび泣く、心揺さぶられる映画だったが、カルチャーで(あの映画ではもはや"サブ”カルチャーでは無い)強固に共鳴し、惹かれあった二人がカルチャーのズレから始まった価値観の歪みによって死んだ(カルチャーでしか繋がっていなかったことが証明されてしまった)のは、カルチャーをハイレベルに司り続ける自身に対する強烈な皮肉なのか?坂元裕二!と
映画『メッセージ』を観るべき理由
正直初見だと全て理解しきれず、でもとにかく最高だったなと言う感覚だけ残っていたので、もう一度噛みしめたら最高すぎる映画だった。
これから「好きな映画監督は?」と聞かれたら
「デビット・フィンチャーとヴィルヌーヴです。」と答えようと思う。
予告動画を見ればというか、ポスタービジュアルを見れば、自動的にこの映画は「SF」というジャンルに区分けされ、「SF」に前のめりになれないある一定層は観賞動機を