テレビ朝日 退社のご報告

2022年をもってテレビ朝日を退社してAmazon Studiosに転職することを決意しました。
テレビ朝日には大学卒業後の2008年から14年間お世話になり、”感謝”という言葉では表現しきれないほどの素晴らしい経験をさせてもらいました。

今から15年前、就活生として生意気の極みだった自分は総合商社への入社を決断し、テレビ朝日に対して「世の中の仕組みを作りたい」と息巻いて内定の辞退を主張しました。そんな時に人事や後に共に働くこととなるバラエティ現場の大先輩から頂いた言葉で今もなお強く脳裏に刻まれている言葉が二つあります。

一つは
「私たちテレビ局は世の中の仕組みは作れないかもしれないけど、文化を創ることができるんだよ。」

もう一つは「総合商社は”1”に”何千・何億の付加価値”をつけることができる素晴らしい仕事だけど、我々は”0から1を創り出せる”面白い仕事なんだ」

そんな言葉通り、この14年間でいくつもの”0から1”を経験させてもらい、その充実感、快感、やりがい、達成感は自分が想像していた以上に凄まじく、過言ではなく入社への後悔を感じたことは1秒もありませんでした。それを支えてくれた同僚、上司、部下、関係各部署、出演者、タレント事務所、スタッフ、美術、技術、編集…etc.すべての人たちに感謝しかありません。

自分が演出・Pとして携わっていた「あざとくて何が悪いの?」「トゲトゲTV」「まだアプデしてないの?」「あいつ今何してる?」は、これまで共に番組を作り上げてきた信頼できる素晴らしいスタッフに引き継ぎます。
文字通り自分の人生、時間、脳みそ、体力、ほぼ全てを費やして愛して育てた4番組、出演者のさらなる飛躍と発展を心から祈り、応援し、また違う舞台で彼ら彼女たちと再会して最高のコンテンツを創りあげられるよう全力で頑張ろうと思います。

そしてこれからは、Amazon StudiosでAmazon Prime Videoで配信されるバラエティ・ドキュメンタリーコンテンツを”0から1”していくことが新たな自分の目標となり、モチベーションになります。

14年間、テレビという最高の舞台で培ってきた自分の力を次は世界を舞台に試してみたい。日本のテレビバラエティや企画力はきっと世界でも勝負ができるはずで、国境を越えて人々が笑える、熱狂できる”文化”を創りたい。自分が目の前で目撃し、魅了されてきたタレントさんの才能・能力を日本だけでなく世界の皆さんに知ってもらえる舞台を作りたい。
そして37歳の今、英語力も含めて自分の限界を決めずに、もう何段階かステップアップできるチャンスに挑んでみたい。そんな思いが最大化し、今回の転職を決意しました。

それもこれも全てテレビ朝日での14年間がなければ出来なかった決断であることは間違いありません。そして転職先で日本、世界の人たちを魅了するコンテンツを創り出せれば、それはテレビ局で培ってきた筋力の証明にもつながり、それこそがテレビそのものへの最大の恩返しだと思って、今勝手に自分を奮い立たせています。

「日本のテレビマン、すごいじゃん」そんな風に思って頂けるように精進いたします。関係各所の皆様、視聴者の皆様、引き続き何卒よろしくお願い致します。

2023年1月1日 芦田太郎


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