sycamore_aoi

自分勝手に書いてます。

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記事一覧

映画『アイヌモシリ』感想

 ※HPに出ている情報以上のネタバレは無し。 北米のNetflixで、11月16日に配信が終了してしまう映画、『アイヌモシリ』を見た。 YouTubeで検索するとすぐ英語字幕付きの…

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8か月前
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『戦場のヴァルキュリア』一周目プレイ後感想

『戦場のヴァルキュリア』(無印)のSwitch移植版をクリアした。 一周目クリアまでのプレイ時間は41時間26分。 クリア後要素など残すところも色々とあるけれど、一周目を完…

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8か月前
1

ただ「正しい側」に居たかっただけの話

日々の習慣。 継続100日を超えたポケモンスリープのリサーチを進めて寝ぼけ眼を光に慣らす。 水分補給やトイレから、昨日洗って乾いた食器の片付け、朝食の支度や片付け…

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8か月前
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『正欲』感想—思ったよりもずっと、気持ちの良い話だった

朝井リョウの作家生活10周年記念作品、『正欲』。 性欲をもじった「正しい欲」と題された本について知ったのは、インスタのストーリーだった。 大学生の頃、同じ学部であ…

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10か月前
9

Netflixドラマ『YOU ー君がすべてー』シーズン1-4感想

最終シーズンとなる第5シーズンが2024年に配信予定であると発表されているネットフリックスオリジナルドラマ作品、『YOU ー君がすべてー』。 やっと、本当にやっとの思い…

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10か月前
4

6分で泣いた、『あの頃をもう一度』

ディズニープラスで配信中のショートアニメーション、『あの頃をもう一度』。 たった一曲分程度の短さなのだけど、リズムにのって楽しくなって、切なくなって、涙が流れて…

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10か月前
2

『マイ・エレメント』のエンバーとウェイドが尊すぎた

ディズニープラスでの配信も開始された『マイ・エレメント』。 韓国系移民の子として育った監督が自身の体験もふんだんに取り入れてるとのことで、 『私ときどきレッサー…

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10か月前
2

タッパーを使いたくなるバディ映画、『僕と幽霊が家族になった件』

※ネタバレ無し Netflixで配信中の台湾映画、 英題“MARRY MY DEAD BODY“こと 邦題『僕と幽霊が家族になった件』がめっちゃよかった。 原題は「關於我和鬼變成家人的那件…

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10か月前
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『コーヒートーク』とかいう神ゲー

『コーヒートーク』をクリアした。 1週目をクリアした瞬間えええええ!??と思わず声をあげ、2週目クリア後はうおお……とこれまた声をあげ。 (以下ネタバレ無し、少し…

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11か月前
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『バービー』考察:「アレン」という個人≒マイノリティ

タイトル通り、映画『バービー』はマーゴット・ロビー演じる「典型的なバービー人形」を主軸に据えた物語だ。 現実世界の女性に夢と希望を与え、女性差別を無くして世直し…

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11か月前
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『白い砂のアクアトープ』製作陣に感謝したい話 (全話視聴後感想)

なんとなく録画した「白い砂のアクアトープ」。 再生したら見慣れた白地に虹色模様の見慣れたバスが飛び込んできて、可愛らしいきじむなあまで登場して、鮮やかな映像に心…

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1年前
2

「ストレンジ・ワールド」で描かれる持続可能な社会への希望と理想

ディズニー+で配信中の、「ストレンジ・ワールド/もう一つの世界」。 「ストレンジ」には変な、怪奇なといった意味以外にも、見知らぬ、未知のという意味がある。 予告を…

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1年前

アジア人差別発言をした高校教師に言いたかったこと

“You don’t have to be quiet Asian girl just cause you are” 「アジア人だからって静かなアジア系女子でいなくてもいいのに」 真っ向からのヘイトを向けられたわけで…

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1年前
5

惑星系の中心 「ワンダー 君は太陽」を見て

中学生の頃、図書委員をしていたことがある。 これは日本的な言い方で、実際のところは、3年間のミドルスクールの最終学年である8年生の時、選択科目として図書委員を選ん…

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1年前

泣いて元気になる

私は結構泣き虫だ。 でも泣き虫にも波があって、15秒のCMで涙してしまうような時期もあれば、感動系の映画で涙目になる程度で済むこともある。 小さい頃から泣き顔を他人…

sycamore_aoi
1年前

映画『アイヌモシリ』感想

 ※HPに出ている情報以上のネタバレは無し。

北米のNetflixで、11月16日に配信が終了してしまう映画、『アイヌモシリ』を見た。

YouTubeで検索するとすぐ英語字幕付きの予告編がヒットする本作は、広く世界に向けて現代アイヌを語る映画だと感じた。

冷え込む季節に見る映画を探している人、ゴールデンカムイでアイヌやイオマンテに興味を持った人、アイヌの民芸品や文化、音楽、言語に興味のある人

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『戦場のヴァルキュリア』一周目プレイ後感想

『戦場のヴァルキュリア』一周目プレイ後感想

『戦場のヴァルキュリア』(無印)のSwitch移植版をクリアした。
一周目クリアまでのプレイ時間は41時間26分。

クリア後要素など残すところも色々とあるけれど、一周目を完走し切っての感想を書き留めておこうと思う。

ゲームをなかなか最後までクリアしきれない私(ポケモンスカーレットもFE風花雪月もずっと前に買ったのに未クリア…)が珍しく、久々に長編ゲームをクリアできた。
新しくプレイするゲームを

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ただ「正しい側」に居たかっただけの話

日々の習慣。

継続100日を超えたポケモンスリープのリサーチを進めて寝ぼけ眼を光に慣らす。

水分補給やトイレから、昨日洗って乾いた食器の片付け、朝食の支度や片付けを、普段周回している3、4つのゲームアプリを回りながらこなす。

その休憩や手の空いたタイミングで、ふと、SNSを開く。
そのまま最初の画面をスクロール。アルゴリズムに「おすすめ」としてまとめられたタイムラインや、10年以上前に引っ越

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『正欲』感想—思ったよりもずっと、気持ちの良い話だった

『正欲』感想—思ったよりもずっと、気持ちの良い話だった

朝井リョウの作家生活10周年記念作品、『正欲』。
性欲をもじった「正しい欲」と題された本について知ったのは、インスタのストーリーだった。

大学生の頃、同じ学部である発表に居合わせたということ以外ほとんど繋がりのない先輩。知り合いと呼べるかも微妙なほどの関係のその人は、ストーリーにたびたび本を載せる。

「気持ちの良い話じゃないし、気軽におすすめできる本じゃないけど、凄かった」といった趣旨の感想が

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Netflixドラマ『YOU ー君がすべてー』シーズン1-4感想

Netflixドラマ『YOU ー君がすべてー』シーズン1-4感想

最終シーズンとなる第5シーズンが2024年に配信予定であると発表されているネットフリックスオリジナルドラマ作品、『YOU ー君がすべてー』。

やっと、本当にやっとの思いでシーズン4まで見終えた感想を記す。

※微バレ含む。
細かい出来事には触れませんが、ハッピーエンドかバッドエンドか、及び各シーズンの舞台や登場人物などあらすじ程度のネタバレを含みます。気にしない人向け。

シーズンがまだ1か2し

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6分で泣いた、『あの頃をもう一度』

6分で泣いた、『あの頃をもう一度』

ディズニープラスで配信中のショートアニメーション、『あの頃をもう一度』。

たった一曲分程度の短さなのだけど、リズムにのって楽しくなって、切なくなって、涙が流れて笑顔になれる最高のショートアニメーション。

予告編はYouTubeで公開中。

原題は“Us Again”。
Usとは「私たち」のこと。この物語では夫婦である二人のことを示す。

6分なので話の概説のみでほとんどのストーリーをカバーして

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『マイ・エレメント』のエンバーとウェイドが尊すぎた

『マイ・エレメント』のエンバーとウェイドが尊すぎた

ディズニープラスでの配信も開始された『マイ・エレメント』。

韓国系移民の子として育った監督が自身の体験もふんだんに取り入れてるとのことで、
『私ときどきレッサーパンダ』が素晴らしかったのもありアジアンアメリカン的な背景も含めて楽しみにしていた作品。

備忘録として、視聴直後のフレッシュな好きの感情を鮮度優先でぶちまけていきたい。

移民としての経験や現実社会と鏡にして見てももちろん素晴らしい映画

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タッパーを使いたくなるバディ映画、『僕と幽霊が家族になった件』

タッパーを使いたくなるバディ映画、『僕と幽霊が家族になった件』

※ネタバレ無し

Netflixで配信中の台湾映画、
英題“MARRY MY DEAD BODY“こと
邦題『僕と幽霊が家族になった件』がめっちゃよかった。
原題は「關於我和鬼變成家人的那件事」で、邦題の方が原題そのままに訳されている。

ぶっきらぼうでつっけんどん、少年のような正義感と傲慢さを見せる警察官のミンハンが、
ひょんなところからゲイの幽霊と“冥婚”するハメになり、
なんやかんやと言いな

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『コーヒートーク』とかいう神ゲー

『コーヒートーク』とかいう神ゲー

『コーヒートーク』をクリアした。
1週目をクリアした瞬間えええええ!??と思わず声をあげ、2週目クリア後はうおお……とこれまた声をあげ。

(以下ネタバレ無し、少しでも興味のわいたあなたにコーヒートークをプレイしてもらいたいだけの紹介・感想を記す。)

魅力的なキャラの会話をバリスタになって楽しむゲーム、には違いないのだが、それ以上すぎてとりあえずみんな無料体験版をダウンロードしてほしい。
デモ版

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『バービー』考察:「アレン」という個人≒マイノリティ

『バービー』考察:「アレン」という個人≒マイノリティ

タイトル通り、映画『バービー』はマーゴット・ロビー演じる「典型的なバービー人形」を主軸に据えた物語だ。
現実世界の女性に夢と希望を与え、女性差別を無くして世直しに成功したと信じるバービーと、バービー人形のアクセサリーであるケン。
しかし、様々な職業やルックスで多種多様に展開されているバービーやケンと違い、一度発売されたがお蔵入りになった人形が本作には登場する。
妊婦のミッジや、ケンの友達として売り

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『白い砂のアクアトープ』製作陣に感謝したい話 (全話視聴後感想)

『白い砂のアクアトープ』製作陣に感謝したい話 (全話視聴後感想)

なんとなく録画した「白い砂のアクアトープ」。
再生したら見慣れた白地に虹色模様の見慣れたバスが飛び込んできて、可愛らしいきじむなあまで登場して、鮮やかな映像に心躍った。

24話まで見終わって、心の暖かくなる素敵な作品を届けてくれてありがとうと製作陣に感謝したくなった想いを文字にしたいと思う。

※内容に関するネタバレはほぼ無し。微バレ程度でも大丈夫な方向け。

最初はただ、安直に語尾に「さー」を

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「ストレンジ・ワールド」で描かれる持続可能な社会への希望と理想

ディズニー+で配信中の、「ストレンジ・ワールド/もう一つの世界」。
「ストレンジ」には変な、怪奇なといった意味以外にも、見知らぬ、未知のという意味がある。

予告を見る限りは、3世代の親子感の葛藤を交えた冒険譚。
これだけだと、ディズニー・ピクサーの映像美が無ければそこまで興味をそそられなかったのだが、とにかく見てほしいという評判が気になった。

結果、父と息子とそのまた息子の葛藤だけでなく、現実

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アジア人差別発言をした高校教師に言いたかったこと

アジア人差別発言をした高校教師に言いたかったこと

“You don’t have to be quiet Asian girl just cause you are”
「アジア人だからって静かなアジア系女子でいなくてもいいのに」

真っ向からのヘイトを向けられたわけではないかもしれない。クラスの半数以上の笑いを誘った、偏見を用いたジョーク。
彼、そして笑ったクラスメイトの多くにとってジョークであっただろうその発言は、私にとっては全くもって冗談じゃ

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惑星系の中心 「ワンダー 君は太陽」を見て

惑星系の中心 「ワンダー 君は太陽」を見て

中学生の頃、図書委員をしていたことがある。
これは日本的な言い方で、実際のところは、3年間のミドルスクールの最終学年である8年生の時、選択科目として図書委員を選んだ。
英語の本はまだ苦手でほとんど読まなかったけれど、それでも本に囲まれるのは心地よかった。
背表紙をなぞって、どの棚にどんな本があるのかが段々と分かっていくのが楽しかった。
選択科目のその時間、1日の最後の校時に返却された本を棚に戻した

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泣いて元気になる

泣いて元気になる

私は結構泣き虫だ。
でも泣き虫にも波があって、15秒のCMで涙してしまうような時期もあれば、感動系の映画で涙目になる程度で済むこともある。

小さい頃から泣き顔を他人に晒すことには抵抗があった。
弱さを見せることに対する危機意識が働いていたのかもしれない。
けれどそれは、理由を問いただされたり、私の涙を他人に勝手に解釈されるのが嫌だったのだと思う。

「こんなことで泣くなんて」=情けない、みっとも

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