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詩の詰め合わせ

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なんとなく、頭に浮かぶものを文字にしていく場所です。 あまり細かくは書かないため、抽象的な雰囲気になる作品が多いかもしれませんので、ご了承くださいませ。
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精神的な嘔吐感

精神的な嘔吐感

 自分のやりたいことがある。

 自分の叶えたい夢がある。

 なのに、私は自分の時間を無駄に消費していく。

 私は、やるべきことを見過ごして、己の惰性に従ってしまう。

 そうして時々、腹の底から何もかもを吐き出したくなる。

 もう生きたくない、動きたくない、考えたくない、誰とも関わりたくない、しんどい、面倒くさい、怖い、嫌だ、人が怖い、なんで、どうして、どこで、誰が、どうしてなの、どこなの

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憂い

 君を想いてむせび泣く

       幾年の時を経ても

 君の笑顔が目に浮かぶ…………

 秋の空 遠くに浮かぶ羊雲

     そこに君は 紛れているのだろうか

 君は消えて私の心も消え去った…………

 空っぽの心に晴れた空

    遠くの方から灰色雲が流れ来る

  涙を流すには丁度いい…………

 曇天が、濡れゆく地面に水滴を垂らす

    落とし去ってく雨雲に

   隠れて流

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不安

不安

 贅沢な暮らしは別にいらない。

 普通に過ごせればそれでいい。

 多少の苦楽は仕方がない。

 誰かと関わるたびに、感情は左右されるから。

 肉体的な疲労も、精神的な疲労も、できればあまりしたくない。

 そのあとには心が傷つくから。

 乗り越えるたびに、人は成長するという。

 なら、乗り越えられなければどうなるのだろう。

 私は超えられない壁は、見上げるだけ。

 脇道、別の道を探す

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友

 人の心は意識的に必ずどこかに存在しています。

 それが脳なのか心臓にあるのか、場所は分からないけれど、この感情を操作しているのは、少なからず心が関係していると私は思う。

 私は「群れる人間」を見ることがあまり慣れていません。

 夏場のビーチもプールも、ボウリング場でも街中でも。

 楽しそうに見えるグループの姿が、自分には手の届かないもののように感じるからなのかなと思っていました。

 私

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貫いたものは脆く……

貫いたものは脆く……

 私は、私のしたいことを続けた。

 馬鹿にされても、罵倒されても、生きにくくても、

 出来る限り、私の時間を使った。

 金も名誉も地位も要らない。

 自分を貫く意思さえあれば、どんな場所でもよかった。

 私はなにかを作り出す、生み出すことが使命のように感じることがある。

 そうして、完成させたものを見つめた時、果てしない達成感と喜びが、身体の中から飛び出しそうになった。

 他人にとっ

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遠回りの近道

 決して届かぬ君の後ろを

      届け届けと僕は走る

    君は待ってはくれない

  僕を置きざりにして君は先へ行く

     あは あははは……

  やっぱりどうしたって君には敵わない

    同じ踏み台にすら立たない

  手を伸ばしたって

          懸命に駆けたって

   君にはちっとも追いつけない

   君との距離は離れるばかり

        でもさ

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見上げる者

見上げる者

 私には誰かに見せられるような身体を持ち合わせてはいない。

 なにかの特技で誰かを楽しませることもできない。

 なにか秀でたものがあるわけでもない。

 私は誰よりも劣っている。

 だが、それ故に、誰よりも上を見つめることができる。

 底辺から、ずっと上の人たちを見続けてきた。

 それはどうしても届かない光の当たる世界。

 目が痛いと感じるほど、見つめることができない世界。

 嫉妬を

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偽善者

偽善者

 喜び 微笑み 満足し

 他者への愛を垂れ流す

 だが、どれだけ他人を救おうと

 己が救われることはない

 むしろ、疎まれた

 むしろ、邪魔だと言われた

 助けたあとには唾を吐かれた

 苦しみ 悲しみ 号泣し

 負の感情を打ち消そうとした

 だが、どれだけ己を責めようと

 偽善者は救われない

 そう

 これは救われない物語だった

 それでも良いと偽善を貫き

 他者の為に

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有閑―ゆうかん―

 広大な土地に何もない家の中

 何も持たない私の、何もない家

 やることもない

 やりたいこともない

 椅子に座ってテーブルに肘をついてみる

 暇つぶしに、机の上に自分の両足を乗せる

 頭の後ろで両手を組んで少し見上げる

 椅子の前足を浮かせ、後ろ足で揺れてみる

 何か、面白いことはないだろうか

 不意に落ちそうになる

 ちょっとだけ心臓がドクンとした

 ひと息、安堵のため息

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曲がった鉄

曲がった鉄

 家の中、朝の支度をして玄関を開ける。

 マンションの廊下を歩いてエレベーターに乗り込む。

 誰も乗ってきませんように。

 誰もすれ違いませんように。

 なぜか私は、いつもこうしてエレベーターに乗り込んでいた。

 人への恐怖心もあれば、急いでいるからという理由もある。

 でも、なによりも嫌なのが、愛想笑いをしてしまう自分のことだった。

 他人行儀な挨拶をする自分の姿。

 それがひど

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音

 生い茂る緑に、見上げた針葉樹

 その隙間には青い空が見えた

 無数の木漏れ日が、僅かに地面を照らしだす

 自然の音

 小さな生き物の足音

 羽を広げた鳥の音

 揺れる木の葉の擦れる音

 ざわめく森の中

 本当はうるさいはずなのに

 ざわざわと静かに騒ぐ森の音は

 なぜか、とても心地が良かった

 都会の喧騒、騒音

 エンジン音に話し声

 耳障りで憂鬱になる音たち

 ここ

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独り部屋

独り部屋

 部屋のなかは殺風景で

 茶色い床に白い壁

 四角い部屋の中央には丸いテーブル

 その程度の空間に私は居る

 部屋の四方には

 開け放たれた窓

 

 一つの窓から外を見下ろす

 ここは高いから

 下から目線を上げていく

 地面には新緑の

 綺麗な草花がどこまでも続いている

 青い空には雲のひと欠片もない

 窓枠から見た外の世界は

 とても華やかで、鮮やかで、綺麗だった

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決められた色

決められた色

 綺麗に染まる白

 何者にでもなれる白

 どんな色にでも、彼は自由に変わることができる

 赤、青、緑、紫に黄色と

 彼は何にでもなることができる

 透明もまた、何にでもなれる

 誰にでもなれる力を持っていた

 純粋な彼らは、どんなものにでもなれる

 そして、どんなものにでもなりやすい

 繊細な彼らは、誰かの影響を受けやすい

 それはつまり、

 「染まる」のではなく、「染められ

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かみ合わない二人

かみ合わない二人

 私と貴方

 話し合うために近くのカフェへ

 テーブルをはさんで向かい合う

 椅子に座って目を逸らす

 これでもう何度目かも分からない

 些細な言い合い その末路

「貴方は冷たい」

 私がそう言うと 貴方はカッとなって熱くなる

「貴方はつまらない」

 私がそう言うと 貴方は不敵な笑みを浮かべて楽しそうにする

「貴方はひどい」

 私がそう言うと 貴方はなぜか優しくなる

「貴方

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