かみ合わない二人
私と貴方
話し合うために近くのカフェへ
テーブルをはさんで向かい合う
椅子に座って目を逸らす
これでもう何度目かも分からない
些細な言い合い その末路
「貴方は冷たい」
私がそう言うと 貴方はカッとなって熱くなる
「貴方はつまらない」
私がそう言うと 貴方は不敵な笑みを浮かべて楽しそうにする
「貴方はひどい」
私がそう言うと 貴方はなぜか優しくなる
「貴方は怖い」
私がそう言うと 貴方は笑顔を作って無邪気になる
「貴方はいつも怒っている」
私がそう言うと 貴方は沈黙して静かになる
私は貴方のことが分からない
なにも、貴方の本心が分からない
「本当の貴方はどれなの?」
そう聞いてみても、貴方はなにも答えない
貴方は考える気もないみたい
だから私はカッとなる
私は冷たく、つまらなさそうに、
ひどい言い方で、怒って貴方に問いかけた
「貴方のことが分からないわ」
私がそう言うと 貴方はただ微笑むだけだった
本当の貴方はそんな人じゃない
貴方はもっと恐ろしい生き物のはず
それでも、でも、なぜか、どうしてか、
貴方のほんの少しの優しさが
私をここに留めようとする
私に生きる意味があるのかもしれないと思える
これがなぜなのか、私には分からない
私は貴方に、この感情を答えられない
貴方の温かい雰囲気に 私は心が落ち着いていく
何に対して怒っていたんだろう
そう思い始めた私は、
熱く、楽し気に、
優しく、無邪気に、
静かに貴方に問いかけた
「私と一緒だと辛くない?」
貴方はただ、微笑みを浮かべるだけだった
人を変えることはできないけれど、誰かの心に刺さるように、私はこれからも続けていきます。いつかこの道で前に進めるように。(_ _)