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[ 言葉を埋めた夢の跡地 ]

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詩や小説などの創作物たち。
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#気持ち

私はあなたを知りたいのに、何も知らない。

私はあなたを知りたいのに、何も知らない。

あなたのこと知らないのに、勝手に知った気になってしまう。

わかる。

話を聞けばそう思わざるを得ない。

好きだからなのか、似ているからなのか、少なくとも嫌な気にはならないから。

私は、人の気持ちを勝手に汲み取って消化してしまう。

本当のところは、あなた以外誰も知らないのに、それでもわかったふりをする。

下手なアドバイスをする。無難に応える。

響いただろうか。役に立っただろうか。

私は

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闇に溶かした、謝罪。

闇に溶かした、謝罪。



朝が来る少し前、1番ネガティブな感情が出てくると思う。

それを闇に溶かして、笑えたら。

夜が帰る頃、とても冷たい空気が流れる。

心地よいような、気持ち悪いような。

そんな朝。
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ずっと、空っぽだったんだ。

ずっと、空っぽだったんだ。

「じゃあ、別れる?」

この単語が彼から出るのは、もう何回目だろう。

なんだかここ半年くらい、ケンカをするたびにその言葉が自然と出てくるようになった。しかも、些細なことで。例えば、時間に遅れてきたりとか、行く予定だったお店が閉まっていたとか。決まって彼が不機嫌になって、私はそれが嫌で指摘してしまう。

遅れた時に「もー遅いよー!」「ごめんごめん」とか、お店が閉まってたら、「お休みだったね」「残念

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将来なんかより、今が大事。

将来なんかより、今が大事。

眠たい。眠たい。眠たい。

先生の声は子守り唄のようだし、ノートに書き込むみんなの筆記音は、それを促しているかのような心地よいビートを刻んでいる。

学校生活も最後の年か。

まだ4月だというのに、新入生を歓迎する準備で盛り上がるものかと思ったが、現実は受験モードで気が重い。

学校でもお家でも、1に勉強、2に勉強だ。

将来どうなりたいかなんて、まだわからないのに。なんだったら、私が大人になるま

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夢の中を泳ぐ。

夢の中を泳ぐ。

横になって、
スマートフォンを見つめる。

ふとんの重さとあたたかさに
眠りに落ちた。

過去と今を行ったり来たり、
夢の中を旅していたら、
嫌なことも吹き飛んだ。

懐かしいあの子にも会えた。
学生時代に戻った。

そんな時間を過ごした休日。

眠りの世界から見えたものは、
全部ぜんぶ思い描いた幸せのカタチ。

なんだかタイムマシーンのようで、
夢の世界に迷い込んだまま抜け出せない。

きっと僕

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