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メンタルヘルス

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メンタルヘルスに関する話を書いています。 ストレス、マインドフルネス、自己肯定感など。
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#心理学

「借り物の価値観」では信頼は得られない

「借り物の価値観」では信頼は得られない

心理相談をしていると、親の価値観で子どもが苦しめられているケースとよく出会います。

「親が価値観を押しつけてくる」というように。

健康な子どもなら、子ども自身の考え方や生き方をしたいと思うでしょう。

このような親の価値観で苦しめられているケースでは何が問題となっているのかを考えてみました。
価値観は幸福と直結するので良かったら参考にしてみてください。

子どもが不適応を起こしたり、生き

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依存関係は相手の経験を奪うことで生じる

依存関係は相手の経験を奪うことで生じる

今回は、依存関係についての話。


子離れできない親のため、子どもが自立的な動きができなくなっている例がありますよね。
そこでは何が問題になっているのかについて考えてみたいと思います。

親子関係の他にも人を援助や指導する立場の人にも参考になればと思います。

依存とはどのような状態なのかを先に考えてみます。
依存は本当に求めているものが得られずに代わりに他のものを求め続ける状態。

この

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適度な緊張感は味方になる

適度な緊張感は味方になる

今回は、適度な緊張は悪いものではありませんよ、という話です。


人前(とくに大勢の前)で話すという行為は、私たちを最も緊張させます。

他人からの評価を私たちは気にするので、どう思われているのだろうかと気になり、緊張を生みます。

ただし、適度な緊張はパフォーマンスを上げるので必要な要素になります。
自分の緊張度合いを把握してそれが適度なものなのかを人前で話す前にチェックすると落ち着けま

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生きるのが少しだけ前向きになれる言葉掛け

生きるのが少しだけ前向きになれる言葉掛け

心理相談の仕事をしていると、相談者からよくこのように聞かれることがあります。

「これからもつらい事ばかりでしょうか?」
「小林さんは、生きていて楽しいと思えますか?」

ご自身が今つらい状況で何にも希望が持てないため、そのような問いかけをされるのだと思います。
少しでも前向きになれる言葉を掛けてほしいのではないでしょうか。

そのような時に私が最近よく使っている言葉掛けがあるので紹介します

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イメージを使った簡単なリラックス法

イメージを使った簡単なリラックス法

今回は、リラックス法を一つ紹介します。


心を落ち着かせてゆったりさせるためのリラックス法は様々あります。
今回は私が自分でやっているイメージを使った簡単なリラックス法があるので紹介します。

緊張している時、ストレスを感じている時にすぐにできて効果があるので参考にしてみてください。

五感を使って過去にリラックスした場面をありありと想像する、という方法です。

五感というのは、視覚、聴覚

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アスリートがプレッシャーを力に変える時

アスリートがプレッシャーを力に変える時

今回は、プレッシャーを力に変える時の反応について。


今、パリオリンピックが行なわれています。

選手の方々は計り知れないプレッシャーの中、競技に挑まれていると思います。
今までの努力の成果が実を結ぶかどうか、その戦いに挑まれています。

自分の実力を十分に発揮できるかどうかは、プレッシャーに対する反応の仕方に大きく左右されます。

アスリートが実力を発揮する時にプレッシャーに対する反

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行動できない理由は「自信」のなさと「プライド」の高さ

行動できない理由は「自信」のなさと「プライド」の高さ

今回は、行動できない理由に「自信がないこと」に加えて「プライドが高いこと」も関係しているという話です。


相談の仕事をしていますと、行動することができずになかなか前に進もうとしない方がいらっしゃいます。

自分に自信がなくて行動できないとおっしゃいます。
しかし、お話を聞いていると、どうも理想が高いという一面が伺えます。

こうなりたいという理想が高い。
本来自分はこうなるべき人間だという

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前に進むためには「動きながら考える」

前に進むためには「動きながら考える」

今回は、前に進むためには「動きながら考える」というタイトルにしました。

物事がうまくいかなくて膠着している時にどうするかという内容です。

相談の仕事をしていると、同じことで悩み続けている方が多いわけです。
毎回お話を聞いても、同じところで立ち止まったまま悩まれている。
同じことをぐるぐると反すうしていて、ご本人も変化を感じられていない。

「どうしたらいいですかね?」
と助言を求められ、

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「なんで」という口癖が自分をネガティブにさせる理由

「なんで」という口癖が自分をネガティブにさせる理由

「なんで自分は○○なんだろう」
このような口癖。

なんで自分はうまくいかないんだろう。
なんで自分はだめなんだろう。
なんで自分は人から嫌われるんだろう。

「なんで」が口癖になっていることは、自分の気持ちをネガティブにさせます。

自分を責めるニュアンスを含む言葉だからというのはわかります。
しかし、それ以外の理由もあります。

できることなら、自分で自分に掛ける言葉によってネガティブ

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「あがり」対策―注意を自分から外へシフト―

「あがり」対策―注意を自分から外へシフト―

今回も、「あがり」の原因の一つと、その対処法について。


これから人前で話さなければいけない、あるいは試合や発表会の直前。
緊張してあがりますよね。

手や声が震えたり、心臓がバクバクしたり、呼吸が早くなったり。

適度な緊張はパフォーマンスを上げますが、緊張が強すぎると自分の力をうまく発揮できなくなります。
なんとかこの「あがり」を対処したいものです。

「あがり」の原因についてと、

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謝り癖は自分の価値を下げてしまう

謝り癖は自分の価値を下げてしまう

今回は、人から見下されてしまう行動についてです。


人から見下されるというのは、当然良い気分ではありませんし、それが続くとメンタルにも悪影響します。

自分が癖のようにてしまうことで、結果として相手から見下されてしまう行動があります。
せめてそのような癖だけでもやめたいところ。

自分の価値を下げてしまう癖の一つと、その理由について説明します。

「謝り癖」

これは自分の価値を下げて

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感情労働とは?ストレスを抱えやすい理由

感情労働とは?ストレスを抱えやすい理由

今回は、感情労働についてです。


近年注目されている働き方の概念です。
ストレスを抱えやすい労働の仕方とも言われています。

感情労働とは何か、またストレスを抱えやすい理由について説明していきます。

感情労働とは、アメリカの社会学者アーリー・ラッセル・ホックシールド氏によって提唱された概念です。

「肉体労働」や「頭脳労働」と並ぶ第三の労働のあり方です。
それぞれの労働の違いは、何を主

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怒りを抑えるために相手の事情を想像する

怒りを抑えるために相手の事情を想像する

今回は、「怒り」を抑える方法を一つ紹介します。


私たちは生きていますと、人との関わりは必須になります。
(言うまでもないですね)

そうすると、当然人との間での嫌な思いもします。
自分に非はないのに責められたり、怒られたり、傷つけられたり。

私たちは感情のある生き物ですから、先ずは心が傷つき、反応として怒りが湧きます。

しかしながら、いつまでも自分が怒り続けていても物事は解決もス

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依存関係と感情的関与について思ったこと

依存関係と感情的関与について思ったこと

今回は、依存関係について少し思ったことを書きます。


依存関係については、難しいテーマなので、こうだって言いきれないところがあります。
一つヒントになりそうなことが思い浮かんだので、文章を書きながら言語化できるか試してみます。
ですので、ちょっと参考程度にしていただけたらと思います。

前回の記事『自分の感情が動かなければ相手に物を言わない』を読み直していてふと思ったのです。
これ依存につ

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