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適度な緊張感は味方になる

今回は、適度な緊張は悪いものではありませんよ、という話です。
 
 
人前(とくに大勢の前)で話すという行為は、私たちを最も緊張させます。
 
他人からの評価を私たちは気にするので、どう思われているのだろうかと気になり、緊張を生みます。
 
ただし、適度な緊張はパフォーマンスを上げるので必要な要素になります。
自分の緊張度合いを把握してそれが適度なものなのかを人前で話す前にチェックすると落ち着けます。
 
そのような話をします。




緊張している時、というのはこのような状態です。
 
・交感神経が優位
・ノルアドレナリンが高い
・セロトニンが低い
 
緊張を「何か捉えどころがないもの」「正体不明で恐ろしいもの」というイメージで捉えがちです。
でも上記のような具体的な状態なのだと捉えると冷静になれます。
 
 
緊張との向き合い方について、アスリートの人たちはこのように考えています。
 
・いつも緊張するもの
・緊張するのが自然なこと
・緊張は競技に必要なもの
 
緊張がないとテンションが上がらず、高いパフォーマンスを発揮できません。
アスリートたちにとって、緊張とは「ポジティブなもの」「敵ではなく味方」なのです。
 
 
ただし、パフォーマンスを発揮するためには、「緊張し過ぎ」でもいけません。
 
「リラックスしすぎ」でもなく「緊張し過ぎ」でもない「適正な緊張状態」でパフォーマンスは発揮されます。
緊張が不足していると気分が乗らずに集中できませんし、緊張が過剰だと焦りで集中できません。
 
適正緊張状態が良いことはわかりましたが、自分がどのくらい緊張しているか、数字に置き換えてみます。
 
過緊張 80~100%
適正緊張 40~60%
リラックス 0~20%
 
自分の過去の緊張経験と照らし合わせて、自分が今どのくらいの緊張度合いかを把握するのです。
 
0~10の間で考えます。
緊張が全くない状態が0。
緊張MAXの状態が10。
 
過緊張 8~10
適正緊張 4~6
リラックス 0~2
 
過緊張の状態ではこのような反応が起こります。
 
身体がこわばる  
手や足が震える  
冷や汗が出る    
表情がこわばる  
コントロールが利かない  
頭が真っ白になる  
心臓がドキドキする
 
自分は今緊張しているなと思っても、このような反応がなければ、適正緊張です。
 
 
人前で話す時にあがらないためには、まずは自分が緊張しているということを認めましょう。

「あがってはいけない」
「落ち着かなければいけない」

そう思えば思うほど、体の震えや赤面を起こしたという経験はないでしょうか。
緊張から逃れようとしてのまれてしまうような状態で逆効果です。

意識であがっていることを認めないようにしても、潜在意識の方ではあがっているととらえています。
意識と潜在意識との不一致が、状態をさらに悪くします。
自分に嘘をついている状態で、パニック状態におちいります。

「私はあがっている」と素直に認めましょう。

そのうえで、「緊張は良いもの」だと考えましょう。
 
そのために自分の緊張度合いを数値化してみることをおすすめします。
 
人前で話さなければいけないような方の参考になればと思います。
 
 
 
今回は、適度な緊張感は味方になるので、どの程度の緊張状態かを数値化することをおすすめしました。
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 
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小林いさむ|公認心理師

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