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#コラム
「自分が普通の女子高校生だったら、って思うことはないですか?」との質問に対するセーラーウラヌスの解答の秀逸さ
先日「なぜ『セーラームーン』は、世界中の少女たちの胸を熱く燃やし続けるのか。大人になった今わかったこと」という記事を書いた。その際、原作を改めて読み直し、旧アニメを見返すことにした。あまりに膨大なので、ところどころながら視聴やら倍速で見ていたのだが、途中でかなりヒヤッとするセリフがあった。
美奈子(セーラーヴィーナス)が、はるか(セーラーウラヌス)に向かってこんなことを言うのだ。
思わず耳を疑
#38 自信を失っていた時期、私をすくいあげてくれたのは【伊佐知美の頭の中】
今日の朝、目が覚めたらまだ5時半で、窓の向こうはまだ真っ暗。夜の世界で。
それでも、久しぶりに聞く、けれど聞き慣れた虫やカエルの鳴き声、バナナの葉が風に揺れてこすれる音、遠くから風に乗って運ばれる春と夏の間の波の音が、丘の上のこの2階の部屋まで届いていて。
沖縄の読谷村に戻ってこられて、眠って、目を覚まして、海が見える部屋にいる。その事実がどうしようもなく嬉しくって、本州よりも30分ほど遅い6
#028 「満ちたひとり」になれて初めて、「ふたり」が始まると知った夜のこと【伊佐知美の頭の中】
まずは昔の話になるけれど、30歳になった翌月に、離婚を決めたことがある。そして、離婚が成立したまた翌月には、世界一周の続きの旅へ。
季節は、これから日本が寒くなってゆく秋の暮れ。冬には出会いたくなかったから、旅先は季節が逆の南半球を選ぶことにした。
この世界を、改めてひとりで生き直すことにした新生活の始まりの日々。
その最初の数ヶ月間を、一緒に旅したひとがいた。
#026 旅先では "ひとり" になりたい。海の向こうの対話の約束【伊佐知美の頭の中】
「誰かの生きる音は、私の寂しさを紛らわせてくれる」と気づいたのは、ずっと後になってからだったと思う。あの頃は全然気づいていなかった。
朝7:50に会社のオフィスに着いて、夜21:00まで働いて、終電まで飲みに出掛けて、それを月曜日から金曜日まで。
土曜日は午前中から誰かとブランチに出掛けて、日が高いうちは遊び歩き、夜になったら誰かの家か素敵なお店で、ビールをまた傾ける。日曜日は朝から彼が遊びに
スペイン、久しぶりのヨーロッパの旅へ【🇯🇵Tokyo→🇪🇸Madrid】
窓の外の空に、羽田空港とその向こうの東京が、少しずつ沈んでゆく。今日は少し雲が多いみたい。薄く張り巡らされた雲が段々と視界を遮って、暗闇に浮かぶスカイツリーだけがやけに目立った。
こういう風に、国際線の飛行機に乗って、東京と東京での暮らしにしばしのバイバイを言うのは、久しぶり。今日のお昼まで、まだスペインに行くだなんて実感が得られなかったけれど、さすがに空港に向かう段になって、実感は湧いてきた。
いつのまにか、大切に「なってしまう」
週3ペースで着ていたお気に入りのワンピースがダメになってしまった。しかも、ハイターとワイドハイターを見間違うという絵に描いたような凡ミスによって。お気に入りといっても大枚はたいて買ったわけでもなく、もう5年ちかく着ているのでもとはとったはずだ。にもかかわらず、漂白剤によってタトゥーのような模様が入ってしまったワンピースを目の当たりにして、あまりのショックに洗面台でしばらく打ちひしがれてしまった。
息をするために飛行機に乗る
旅の本は、よく空港の描写からはじまる。舞台が海外であればなおさらだ。飛び立つその日の朝から旅ははじまっていて、空港での時間もまた「旅」の一部なのである。
私は序盤に空港の描写があると、それだけでまず胸がいっぱいになってしまう。不安と期待が入り混じる国際空港特有の雰囲気を思い出すと、自分が旅したときの記憶が鮮明に蘇ってくる。著者が旅した国やそこで出会ったできごとは自分の経験したことがない未知の世界
美しく滅びゆく「私のすべて」
家の中を片付けていると、存在すらも忘れていた懐かしいものに出会うことがある。それまで記憶の片隅にもなかったはずなのに、たったひとつのモノがきっかけで当時の匂いや温度がそのまま蘇る。きっとモノは思い出を閉じ込めておくための外付けハードディスクで、私たちはモノを通じて自分の歩んできた道を記録しているのだろう。
普段の生活では特に役に立たないけれど、生きるために必要なもの。私が私であるために、必要なも
言語と思考の蜜月な関係
フォルケホイスコーレの理念のひとつにラテン語ではなくデンマーク語で「生きた言葉で学ぶ」というものがある。
デンマーク人のほとんどは英語が喋れるし、学校にはデンマーク語を喋れない外国人が1割程度います。それでも、頑なに…本当に頑なに…!!朝の会や先生から全生徒へのアナウンスはデンマーク語で行われるのがフォルケホイスコーレ。
フォルケ在籍外国人が1度は思うであろう「英語喋れるなら、全部英語にしてく
自分の人生を楽しくするための工夫
スコットランドはエディンバラに来ている。
見渡す限り築100年以上の建物が並ぶ古い街並みに、物静かで知的だけれども人懐っこいスコティッシュたち。
昼間の雰囲気とは打って変わって、はじけるほどに明るくナイトライフを楽しむギャップもまたこの街の魅力だと思う。
そしてもうひとつ、この時期に来たからこそ気づいたスコットランドの魅力がある。
それはみんなが日常着にクリスマスを取り入れていることだ。
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