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可愛く歩いてる子が強いんだよね
「ねえ最近始めたんだけどさ、」
深夜1時 土曜日になったばかり 平日はお酒を飲まない彼女が 唐突に連絡してくるのはもう慣れた 休みの前日は何だかそれを待っている自分もいて 何で待っているかは明確にしたくなくて 彼氏にだったら「ごめん」を付けるようなことを 彼氏にしかしない温度感でやってのける そんな彼女がある意味羨ましかった 他所ごとは考えないようにして 今日も話が3周するまで付き合おうと決めた
梨があるところがいちばん安全です
ダウンジャケットの潰れたフードが なんだか可愛くみえた 新幹線の2人席と3人席の間 まんまるの坊主頭を 100キロはありそうな大きな体にくっつけて 見かけよりも速いスピードで進んでいく その知らない後ろ姿を見送りながら 内心では 他人のフードを思考に入れる余裕があるのかと 余裕があると認識すると なんだか全部大丈夫な気がした
_______いつまで保つだろうか 次に不安が押し寄せてくるのは い
6年って小学生も卒業するよ
いつか 全部忘れるんだろうか 離れて分かるとかそんなことはないけれど 意外とこんなにも忘れないのか、とは思う 一緒に食べたものも 毎年行った場所も ルーティンやノリも 生活の一部だった 別れると決めて 同棲していた家から出るまでの1ヶ月 それまでと大して変わらず ただ物理的な距離だけはあるような 不思議な時間だった ごはんどうするかの連絡も 映画やゲームも変わらなかった 仕事への憂鬱と未来への不安
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