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監督かじくんの365日の名言集

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わたしがバンドマスターをつとめる【『クレモナ』モダンタンゴ・ラボラトリ】の音楽監督かじくんによるありがたいお言葉たち。
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#名言

4日分の名言です。

4日分の名言です。



「いま演奏家って考えることを求められていると思います。あなたは考えるための道具を持っていますか?」

何もないところから考えって生まれないと思うんですよね。材料と、それから道具がないとお料理できないのと一緒で、数学も何か問題があっても、解き方を知らなければずっと手付かずなわけであって。

考えることと同時並行して、道具を身につける、ということが求められていると思います。

「新しく行動をすると

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「夢中というのは、どんな努力や才能にも優る素晴らしい動機付けです。夢中になって演奏してください。」

「夢中というのは、どんな努力や才能にも優る素晴らしい動機付けです。夢中になって演奏してください。」

「夢中になる」ことはもちろん「好き」がベースになるのだが、好き嫌いの次元ではなく、もはや没頭する。演奏(特にピアソラをやるとき)に於いてはむしろこの感覚である。
夢中になっている反面、常にbe calmの状態を保つことが、演奏が上手くいくコツなんだと思う。

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「走り続けることが出来るのなら今の状態は敗北ではなく挑戦である。走り出しなさい!」

「走り続けることが出来るのなら今の状態は敗北ではなく挑戦である。走り出しなさい!」

この3か月敗北した気はさらさらなくって、むしろ色んなものがリセットできたのではと思っています。

今日からアフターコロナだときちんとけじめをつけて、第2波以降のショックに備えながら、きちんと歩みを前に進めていきたいと思います。

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「さあ自粛もそろそろ終わりだ。いい演奏してじゃんじゃん稼ぎまくりましょう!」

「さあ自粛もそろそろ終わりだ。いい演奏してじゃんじゃん稼ぎまくりましょう!」

とりあえずの解除があり、わたしたちも6月に向けて最終の準備を進めています。

もちろん。ビフォアコロナには戻ることはとりあえずはないので、新しい気持ちで、「生演奏」をお届けできればと思います。

どんな本番でも、ハイクオリティで解像度の高いステージをお楽しみいただけるよう、務めていきたいと思っています!

【クレモナ】のアフターコロナ初の本番は6月21日(日)のコンサートシリーズです。

ぜひ、お

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「COVIDであっても音楽をする人が減らないと良いなあ なぜなら層が厚くないと才能は生まれないからね!」

「COVIDであっても音楽をする人が減らないと良いなあ なぜなら層が厚くないと才能は生まれないからね!」

在宅率が上がって音楽をする人は増えるかもしれないけれど、このままじゃ音楽を仕事にする人は減るかもしれない。

自粛要請するなら支援を、みたいな声をよく見かけたけれど、お金の支援されたからって、お客さんが戻ってくる訳じゃない。

となると一時の支援は延命治療なだけで、わたしたちがまた自分の足でステージに立てるまで色々なものが回復しないと、今後音楽を仕事にはできないと思う。

COVIDが与えたこの猶

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「多忙な毎日って思ってるでしょ?私から言わせりゃ それ多忙ではなくただの多動でしかないわ!」

「多忙な毎日って思ってるでしょ?私から言わせりゃ それ多忙ではなくただの多動でしかないわ!」

ひとつやっていたら次々とあれせなこれせな…となるのは昔からの悪い癖で、結局その時点で得られるものが少ない。(逆にある時点でたくさん得られるときがある)

そのため最近はバカみたいだけれど、時間割を作って仕事することにしている。あと何時間、とかって区切ったりもする。おかげでだいぶと一日のタスクが前に進むようになった。初めからこうしてれば…と思うけれども、気づいたときが一番若いし一番早いと思って、過ご

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「『好きなことをやれ』は正しいことだけど、ある意味では正しくない。ただやるだけでは中毒と同じ。価値を生み出せるかが、好きか嫌いかよりはるかに大事だ!」

「『好きなことをやれ』は正しいことだけど、ある意味では正しくない。ただやるだけでは中毒と同じ。価値を生み出せるかが、好きか嫌いかよりはるかに大事だ!」

よくよく『好きなことを仕事にしているから良いよね』と言われることがあります。

実際のところ「好き」という普遍的な事実でで首の皮一枚繋がっているだけで、好きなことを仕事にするということはその「好き」とか「楽しい」という上澄みの部分だけではなく、その下にあるどろどろとした、綺麗でないものや苦いものや臭いものまで受け入れて消化しないといけない。そうなるともはや「好き」という感情や気分以上にしんどい辛い

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「若さは才能です。そして、一日一日目減りしていきます!」

「若さは才能です。そして、一日一日目減りしていきます!」

確かにそうだと思う。そして一日ずつ目減りしていく分、一日ずつ成長していかないといけないと思う。

5月6日まであと2週間を切り、夏休みの宿題が終わっていないときみたいな焦りを感じている。

これから当面はとりあえずウィズ、コロナの日常になると思うのだが、それが今までの熱量を減らすことにはならない。「今が一番若い」んだから、常に新しい気持ちでありたいと思う。

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「交換可能な部品でしかないんだから 同列の競争での優秀さはもういらない。質的な違いこそが価値を得るんだよ」

「交換可能な部品でしかないんだから 同列の競争での優秀さはもういらない。質的な違いこそが価値を得るんだよ」

あくまでもわたしたちはごまんといる若手音楽家のうちのひとつでしかない。

年を取るにつれて消耗されていくものだし、新人もたくさん出てくる。

その中でやはり残るのは「質が良いもの」だと思う。

今残っている「クラシック」だって「懐メロ」だって、今までもの凄い作品が生み出されているはずなのにわたしたちが知っていて、残っていたり、演奏されているものなんてたかがしれている。

それは演奏家自身も同じこと

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「この際、新しい器にしないとダメ。百年続くうなぎ屋のタレじゃないんだから、古いものに新しいアイデアを入れても同じ味になっちゃうよ!」

「この際、新しい器にしないとダメ。百年続くうなぎ屋のタレじゃないんだから、古いものに新しいアイデアを入れても同じ味になっちゃうよ!」

いつも変わらぬ同じ味が良いという見方もあるかもしれないが、それも100年前には新しい器だったということを考えると、長く続くものには事始めに必ずクリエイションがあると思う。オリジナルの強みはそこにある。

新しい器をクリエイションするところから始めたからといって長続きする保証はないけれど、新しい器をクリエイションしないと、しかも頑丈で緻密な作りでやらないと、これから100年もたないことは確かだ。

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「テンプレート変えろ!生身の人間でありたいのなら皆と同じことを言わないこと!」

「テンプレート変えろ!生身の人間でありたいのなら皆と同じことを言わないこと!」

ネット社会の中でいると、どうしても口調や論調、考え方までが平均化されるような気がして仕方がない。

いいことを言っている人がいたら、それがいつの間にか自分の意見になっていたり、

批判している人がいれば、自分はそう思っていなかったのに同じように批判したり。

自分の意見だと思っているものも気づけば誰かの意見になっていたりする。

たくさんの、自分の知らない人たちの意見がインプットされるのは良い面も

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「COVIDが収束しても、対面で行うことの価値は変わらない。だから今その価値を下げるようなことはしてはいけない」

「COVIDが収束しても、対面で行うことの価値は変わらない。だから今その価値を下げるようなことはしてはいけない」

今、「時代はオンライン化が進んでいる」とか「これが新しい音楽シーンだ」みたいに言っている人がたくさんいるし、あたかもそれが本当にそうなのかもと思うような風潮になっている。オーケストラやクラシックの無料配信もことごとく増えてしまって、それをすることが今のトレンドみたいになっていて、社会の、音楽に対して「お金を払う」感覚をどんどんと鈍らせている気がする。逆に、ライブ配信でライブくらいの料金を取る人もい

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「今売れないのはコロナのせいでも、政治のせいでもないからね。人のせいにしないで、ちゃんとお願いしろよ!」

「今売れないのはコロナのせいでも、政治のせいでもないからね。人のせいにしないで、ちゃんとお願いしろよ!」

今売れてない、とか、仕事がない、と言う前に、さあビフォアコロナの時にそんなにたくさん仕事があったか?CDやチケットが売れたか?とわたしは自分に問うている。仕事はありがたいことに多かったけれども、実際3月6日まであと1週間、というところでまだ6割しかチケット売れてなかったんだよな。

そう思うと、わたしたちは努力する猶予が延びたとポジティブに考えるべきだなと思う。

だから今は技術も、ステージ構成も

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「特別な個性はいりません。間違った目立ち方をしている人にならないでほしい」

「特別な個性はいりません。間違った目立ち方をしている人にならないでほしい」

注目をひくために、派手な外見にしたり、モラルに触れるような行動や発言をしたり、

誰かを無闇に批判したり。そういうのは嫌なので、私たちクレモナは何に対しても真摯であることを大切な個性としています。

俯瞰して見ること、正しい考え方について考えること、きちんと取り組む姿勢を見せること。

でもこれって当たり前のことをやり続けることだし、やり続けるのが何よりも難しいことをわたしたちは知っています。(何

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