マガジンのカバー画像

政治社会

10
運営しているクリエイター

記事一覧

死ぬほど嫌でした

日本テレビ系ドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが亡くなられました。
とても悲しいです。

漫画を原作とした映像化のトラブルということで、僕の名前を思い出す人も多かったようです。

日テレ「セクシー田中さん」だけではない…意外と多いテレビ局と原作者のトラブル、「海猿」は未だ二次使用できず、「のだめ」で揉めたTBS

ここ数日、当時の出来事がフラッシュバックしています。

どう

もっとみる
李琴峰の2023年振り返り

李琴峰の2023年振り返り

 2023年も終わりを迎えようとしていますね。皆さんは元気に生きていらっしゃいますか?

 2023年は色々なことが大きく動いた1年だったと思います。悲しいこともあれば、嬉しいこともあります。絶望に浸るような理不尽なことも起きたが、曇り空の向こうから一筋の光明が見えるような希望を抱いた瞬間もありました。

 社会的には、LGBT理解増進法が改悪に次ぐ改悪の末、与党の賛成多数で通りました。この法律は

もっとみる
譲られたものをこえて

譲られたものをこえて

「ゆづり葉」 河井醉茗

子供たちよ。
これは譲り葉の木です。
この譲り葉は
新しい葉が出来ると
入れ代つてふるい葉が落ちてしまふのです。

こんなに厚い葉
こんなに大きい葉でも
新しい葉が出来ると無造作に落ちる
新しい葉にいのちを譲つて――。

子供たちよ。
お前たちは何を欲しがらないでも
凡てのものがお前たちに譲られるのです。
太陽の廻るかぎり
譲られるものは絶えません。

輝ける大都会も

もっとみる
一貫性のない言葉 「cakes炎上と、消滅した連載」のその後

一貫性のない言葉 「cakes炎上と、消滅した連載」のその後

数日前、「cakes炎上と、消滅した連載」というnoteを書きました。

1ヶ月以上迷って迷って、決断したことでした。noteにはたくさんの反応があり、約40万人の方が読んで下さいました。これをきっかけに、膠着状態だった問題が動き出し、前に進めるかもしれない。私はそう思いました。

けれど実際は、事態は一向に解決に向かいませんでした。cakesサイドの言葉に一貫性がなく、不信感がつのるばかりだった

もっとみる
cakes炎上と、消滅した連載

cakes炎上と、消滅した連載

2020年10月と11月、cakesが立て続けに2度、炎上しました。

その炎上の影で、開始直前だった私の連載は、突然、運営サイドから「掲載できない」と言われてしまいました。「自死というセンシティブな内容を扱っているから」。それが、編集部が主張する理由でした。

一体どうすれば、この結末を回避できたのか。答えは、未だに見つけられないままです。今私は、協力して下さったご遺族になんて説明したらいいのだ

もっとみる
「外国人」というレッテルが独り歩きしてしまうとき

「外国人」というレッテルが独り歩きしてしまうとき

※この記事には、差別的な言葉も記述されています。そうした差別があってはならない、という内容ではありますが、読まれる方はご注意下さい。

ラジオやテレビの報道番組では、政治の不祥事、政策の不備に対して批判的にコメントすることが多々あります。その度にSNS経由で、発言への「批判」というよりも、「罵詈雑言」の言葉が寄せられます。

「こんな反日分子は排除しなければ」
「外国人が日本の政治に口出すな」

もっとみる
06_文系不要論の系譜学──「二つの文化論争」から見えるもの

06_文系不要論の系譜学──「二つの文化論争」から見えるもの

人文学の源流を訪ねて 前回私は、日本学術会議問題という時事的問題から、人文学叩きの問題、そして「役に立つ」学問と教育をめぐる問題を論じた。本連載で一貫して論じてきたところではあるが、そこで明らかになったのは、人文学批判、そして人文学を「役に立たない」学問にカテゴライズして葬り去ろうとする動きの文脈には、新自由主義の緊縮財政があり、また緊縮財政を背景とした大学内部での「政治」(人文学を担う旧教養課程

もっとみる
痴漢被害にあってしまったあなたへ ーあなたは悪くないー

痴漢被害にあってしまったあなたへ ーあなたは悪くないー

高校生のとき「痴漢にあった」ということは割と日常的な雑談レベルの話で、被害にあった子について無邪気に「あの子は可愛いから」というような話が交わされることがありました。

今なら、その発言がどれほど暴力的だったかわかります。
今なら「大変だな」で終わらせずに、状況を打開する方法を考えられたのにと思います。

私は元警察官です。
mimosasの「知ることで変えられる未来がある」という思いに共感し、活

もっとみる
男性の僕がフェミニズムTweetをしたらバズったので反応をまとめて分析し反論もします

男性の僕がフェミニズムTweetをしたらバズったので反応をまとめて分析し反論もします

フェミニズムTweetをしたらバズった
先日ツイッターにフェミニズム的なツイートをしたら、たくさん拡散されました。いわゆる「バズる」という現象だと思います。バズったのはこちらのツイートです、少し長いです。

どの程度の拡散かというと、先頭のツイートでは、この文章を書いている時点(投稿から3日経過)で2,112件のリツイート(うち103件が引用リツイート)、6,457件の「いいね」が付いています。ア

もっとみる
「番組の監視」報道を受け、官邸に情報開示請求をしてみた結果

「番組の監視」報道を受け、官邸に情報開示請求をしてみた結果

週刊ポストが今年5月、官邸の内閣広報室がテレビ番組を監視し、番組の構成やコメンテーターの発言を記録していたことを報じました。同誌によると、開示文書は2月1日から3月9日付までの約1ヵ月分だけでA4判922枚、分析チームの職員3人ほどが専従となり、番組を視聴して出演者のコメントなどを書き起こす作業を行なっているといいます。

この開示請求を行ったWADAさんが、その全ての資料を共有してくれていたため

もっとみる