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「損切丸」-「日銀」編

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「損切丸」が20年以上 ”お付き合い” させて頂いた「日銀」に関するより突っ込んだ記事をご紹介。
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#日銀

 ”棚からぼた餅” ?-「利下げ」大歓迎の株式市場

”棚からぼた餅” ?-「利下げ」大歓迎の株式市場

 米ISM製造業業況指数の予想を上回る低下(@47.8 < 予想@49.5、前月@49.1)を見ると「インフレ」「ドル高」の影響でアメリカの製造業が苦闘しているのは事実なのだろう。だからこその「逆イールド」なわけだが、昨日の米国債の買い(金利は低下)の主要因はNYCBの経営危機 ↑

 2023年のシリコンバレー銀行(SVB)の破綻時を想い出して頂きたいが、あの時の反応ソックリ。RTGS( Rea

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ECB「利上げから一抜けた!」- 「インフレ」抑制の役割は日銀に交代?

ECB「利上げから一抜けた!」- 「インフレ」抑制の役割は日銀に交代?

 昨日(1/25)金利を据え置いたECBだが、理事会後のラガルド総裁の発言がマーケットに波紋を投げかけている

 これが筆者の正直な感想(苦笑)。スキーのルールにしてもEV(電気自動車)にしても自分の都合で勝手に変えるのがヨーロッパ。表向きは ”綺麗事” ばかりだが、いつでも "自分本位" 。悪く言えば傲慢。「インフレ」抑制はどこへやら。いつまでナポレオン時代の栄光にすがっているのか、とも言いたく

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次のテーマは何だ? ー 近付く「利上げ」局面の ”終わり” (除.日本)。

次のテーマは何だ? ー 近付く「利上げ」局面の ”終わり” (除.日本)。

 2023.1.18.「煽るだけ煽って喰いついてきたらズドン!」が常套手段。|損切丸 (note.com) でも触れたが、ビットコイン(BTC)はまた何かやっている(苦笑)。今や1日で5%や10%動いても驚かなくなったが、ますます酷くなっている。年初来の運用成績だけ見ると主要市場(?)では+75%の断トツトップだが、過去2年ではまだ▼37%。

 手口としてはボールド市場(Bold、市場流動性の乏

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もう「失敗」できない日銀。

もう「失敗」できない日銀。

 「9ヶ月の@0.63%、取っておきました」

 忘れもしない2000年7月、「損切丸」は夏休みを取ってイタリアに旅行に行っていた(ちなみに当時ユーロは@100円以下<現在@154円。随分安かった)。1994年にFRBの「利上げ」で大やられした経験に基づいて、オファー(資金の出し・運用)があるうちに期間の長い「お金」を調達しておくよう指示しておいた。筆者不在の中、果敢に動いたアシスタントの子を褒め

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「円、どんどん売ります!」の免罪符。ー 世界的な「真性インフレ」下、「金融緩和」しているのはトルコと日本だけ。

「円、どんどん売ります!」の免罪符。ー 世界的な「真性インフレ」下、「金融緩和」しているのはトルコと日本だけ。

 「@135円台も」なんて呑気な事を言っていたら、あっという間に@134円台。目処どころか単なる ”通過点” になる蓋然性が高くなってきた。日本の "トルコ化" (?)|損切丸|note では、まあ5年ぐらい猶予があるかと "楽観" していたが、どうも3年ぐらいに短縮された感じである。

 クレディ・スイスの投資銀行部門が第二四半期赤字転落のニュースが伝えられているが、株価の調整でファンドも銀行も

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今の「値上げ」は「インフレ税」。結局は「お金」の問題。

今の「値上げ」は「インフレ税」。結局は「お金」の問題。

 6/6 日銀黒田総裁「日本の家計の値上げ許容度も高まってきている」

 この報を受けて、さすがにネットが荒れている。お給料が「値上げ」程上がらない中、みんな怒るのは当然だろう。

 ”バズーカ” 以来の金融政策を自身で擁護するしかないので、こういう「浮き世離れ」した発言にならざるをえないが、トップエリートの官僚は一般庶民の生活など眼中にない。あるのは「保身」と「出世」だけである。

 政治的には

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「ルーブル」の ”リアル” 。

「ルーブル」の ”リアル” 。

 ニュース①:ドル建債務の一部についてルーブルで支払
 ニュース②:ルーブルは1ドル=@81.16ルーブルを超えて上昇し、侵攻が始まる前日に当たる2/23の水準を回復

 この2つのニュースを見て、何か違和感を感じないだろうか? そう:

 「ルーブルが上昇しているのだから、@81.16でルーブルを売って買ったドルを返済に回せばいいじゃないか」

 それからこう言う意見の人もいる:

 「俺ならル

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続報:中国に異変? 着実に進む「お金」の「中国離れ」。

続報:中国に異変? 着実に進む「お金」の「中国離れ」。

 ↑ 標題にブルームバーグ社の "Dragon China Index" チャートを引用させて頂いたが、何と2020年の高値から▼70%以上も下落しているという。香港ハンセン指数は昨日(3/14)の▼1,000.ー以上の下落に続き、今日(3/15)もオープニングから▼800.-以上下落。あっという間に@19,000.-を割り込みひどい有様。だがこれも大きな流れの中の1つに過ぎず、「お金」の「中国離

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中国に異変? 急落・低下に転じる中国株・中国国債金利。

中国に異変? 急落・低下に転じる中国株・中国国債金利。

 3/14 ハンセン指数が▼1,000.ー以上下げ(▼5%)、@19,500.ー 台に急落、上海/深圳CSI300も▼3%下落( ↑ 標題)。一義的には感染拡大が伝えられ各地でロックダウン措置が取られたことがきっかけだが、先週▼4%余り急落したドイツDAXと同等のショック。 「 "高金利" には気をつけろ」。ー 中国不動産と地方政府の「自転車操業」。|損切丸|note で述べた「不良債権問題」→「

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”バズーカ” の後始末 ー 「10年日本国債@0.25%無制限買取オペ」の深層。

”バズーカ” の後始末 ー 「10年日本国債@0.25%無制限買取オペ」の深層。

 ”ロシア軍、一部が基地に帰還”( ロシア国防省)

 真偽の程は定かではないが、本日(2/15)の「欧州市場の声」を聞くと、昨日とは逆に「戦争なし」に若干傾いている。「質への逃避」の反動で、米10年国債は@2.03%まで売り戻され、株価も買い戻しが進んでいる。

 他市場で目立ったところでは、一時@200BPを下回っていたロシアの5年CDSが再度215BPに上昇、ロシア国債も売られている。やはり

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どこまで上がる? 米国債金利。

どこまで上がる? 米国債金利。

 2/10(予定) 1月米CPI 予想 +7.2% 前月 +7.0%

 米雇用統計を通過して次の注目指標は ↑ 米CPIというところだが、果たして物価動向に変化は現れるだろうか。金利・為替・株式市場とも一旦様子見気配だが(暗号資産だけフライイング?)、3/16FOMCまでは1ヶ月以上あり、まだまだ紆余曲折ありそうだ。

 おかしいのは株価ではない、金利だ!!第Ⅳ部 -「金利上昇」は次の局面に。|

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「シルバーデモクラシー」に "静かな反乱" 。 ー 「お金」の ”脱・日本” 。

「シルバーデモクラシー」に "静かな反乱" 。 ー 「お金」の ”脱・日本” 。

 「* ”レバナス" 死亡…。」(*ナスダック指数にレバレッジをかけた投資信託。 e.g. 投資元金×3倍、5倍)「何があってもビットコインは ”ガチホ” 」(=ガチでホールドする ≓ 最後まで売らない)

 史上最大の「過剰流動性」解消を迎えるこの局面で、こんな高値のナスダック(それもレバレッジをかけて)やビットコインを買い向かう "若者" の勇気は凄い。臆病な筆者には無理(苦笑)。どこかの社長

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見えてきた? 「金利の山頂」。 ー  "やる気" を取り戻す株式市場。

見えてきた? 「金利の山頂」。 ー  "やる気" を取り戻す株式市場。

 前稿.「インフレ」の正体。ー 「平均時給」上昇の衝撃。|損切丸|note で1月の米雇用統計も絡めて書いたが、「コロナ前」に " Time Warp Again!"   ー 「インフレへGo!」。|損切丸|note 路線はほぼ確定。ECBの「利上げ」転換も重なり、世界的に金利が上昇した。だが(メタ急落 vs アマゾン急騰など急変動はあったものの)全体として米株価はしっかり。売りが強まった欧州株と

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「市場との対話」の ”ノウハウ” 。 ー 直近のFRBメンバーの発言から。

「市場との対話」の ”ノウハウ” 。 ー 直近のFRBメンバーの発言から。

 中国は旧正月を迎えアジア市場は一休みといったところだが、欧米市場はまだまだ元気一杯。FRBの「利上げ」を巡って株も金利も激しい売買を続けている。前稿 いよいよ「大転換」? 日本も「利上げ」シフトⅡ。 ー  市場の関心は既に「黒田後」へ。|損切丸|note で:

 ”ここで肝要なのがFRBが市場と上手くコミュニケーションする事”

 と書いたばかりだが、早速連銀総裁から様々なコメントが出てきた。

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