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続報:中国に異変? 着実に進む「お金」の「中国離れ」。

  標題にブルームバーグ社の "Dragon China Index" チャートを引用させて頂いたが、何と2020年の高値から▼70%以上も下落しているという。香港ハンセン指数は昨日(3/14)の▼1,000.ー以上の下落に続き、今日(3/15)もオープニングから▼800.-以上下落あっという間に@19,000.-を割り込みひどい有様。だがこれも大きな流れの中の1つに過ぎず、「お金」の「中国離れ」は着実に進んでいる。

 思い起こしてみれば、きっかけは2020年6月30日に施行された「中華人民共和国香港特別行政区国家安全維持法」

 ”パンデミック対策においては強権的な独裁政権が有利”

 感染症に苦しむアメリカやヨーロッパを横目にこんな風潮が一時期支配的だった。独裁国家連合が勢いづいた理由の1つになったのも事実だろう。

 だが「お金」は嘘をつかない

 生活に余裕のある層とともに頭脳、技術は欧米等に流出し、徐々に社会の活力が失われていった。即ち ”稼ぐ力” の喪失だ。「将来価値」を取引する株価が下落するのは、ある意味当然ではある。

 そしてもっと重要なのが「信用」の喪失。将来政敵になる怖れがあるとはいえ、成功したIT企業の創始者を理不尽に制裁するなどまともではない。ただ、海外投資家は余りに多額の「お金」を「中国」に注ぎ込んでいたため逃げるにも時間を要した2年かけた結末が今の状況だ。

 ”パンデミック対策” についても情勢が180度転換感染力が強い新型の登場で、「完全隔離」を強制的に行う ”No Corona" は経済的ダメージのデメリットの方が大きくなり、逆に ”With Corona" が正しい対処方になりつつある。こうなると「民主主義」>「独裁主義」に構図が逆転する

 2020年の ”パンデミック” から現在に至る3年間を一括りにした ”戦争” と捉えることもできる感染症の死者が全世界で640万人にも及ぶ現状は「第3次世界大戦」と呼んでもいいレベルで、人類が経験した苦境は先の大戦に勝るとも劣らない。実際 ”パンデミック” ”戦争” と呼ぶ政治家、専門家も多い。軍事的な戦いばかりクローズアップされがちだが、この3年を「民主主義」 vs「独裁主義」の大戦と考えるとわかりやすい。

 「無理は通っても無理」

 これは先の大戦で日本も犯した過ちでもあるが、「無理」を通せば必ず「歪み」が出る独裁的な方法論で短期的な果実を得るかもしれないが、最終的には敗れる。これが歴史の証明であり今回も同じ道筋を辿っている。

 意見がぶつかっても、とことん話し合って妥協点を探すからこそ「信用」が醸成される政治も経済も所詮「人」がやること「信用」無しに成り立つ社会などあり得ない。ましてぶん殴って言う事を聞かせようとするなど論外。今の中国株と東欧の動きを見るだに、そういう思いを強くする。

 そんな中、我が日本の「成績」はどうか。あくまで株価や為替など「お金」の物差しで計った評価だが、意外にも健闘していることがわかる。

 まず騒ぎになりつつある「円安」だが、実は年初来の円の対ドル下落率は▼2.8%ユーロ(▼3.9%)、ポンド(▼3.9%)よりも ”高い”(苦笑)。株価の「成績」もドルベースで▼14.5%といかにも "不調" に映るが、実はナスダック(▼19.6%)、DAX(▼15.6%)よりも上アジアでも上海/深圳CSI300(▼15.6%)、KOSPI(▼15.1%)を上回り、意外な ”優等生”

 エネルギー政策にしても、「脱炭素」で突っ走ったドイツが最終的に軍事紛争の火付け役になってしまった事実に鑑みれば、日本はそう間違ってはいない。自動車産業に関しても、*EV(電気自動車)一直線のヨーロッパに対し「全方位戦略」を取っていたトヨタの勝ち電力の多様化こそ真の「脱炭素」であることがいみじくも証明された。どの企業、国にも言えることだが、どこか1点に偏った政策は穴が多く危険ですらある

 昨年5月からPHEV(プラグイン・ハイブリッド)に乗る「損切丸」だが、20℃を超える春陽気になってびっくり5~10℃の時は電気で20㎞も走らなかったバッテリーが表示機能通り40㎞に復活。やはりバッテリー性能については使って見なければ判らないことも多くフルEVは考えもの。おまけに自動車不足で中古車の値段は上がるは、新車の納期は半年以上になるは...。早めに車を買っておいて、本当にラッキーだった(笑)。

 趨勢は予断を許さないが、現状「歴史の証明」通りに事が進みそうな気配。今回の "戦争" は史上初の「お金」「情報」vs 「ウィルス」「ミサイル」となったが、特に前者の威力をまざまざと見せつけた。これも時代か。

 「お金」については、例えばアメリカのシェールガスや中東の原油を増産して原油価格が@$50.-にでもなれば、「ミサイル」側はひとたまりも無い**FRBの「利上げ」でこのままドル高が続いても「お金」の勝負の結末は目に見えている

 **日本「日銀総裁の交代まで "利上げ" 先送り」などと悠長な事を言っていると、マーケットは待ってくれないかもしれないバブルの崩壊もそうだったが、手当は早い程被害が少ない。ここは考え所。

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