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「損切丸」-「日銀」編

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「損切丸」が20年以上 ”お付き合い” させて頂いた「日銀」に関するより突っ込んだ記事をご紹介。
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2023年10月の記事一覧

 ”玉虫色” の日銀。

”玉虫色” の日銀。

 さすがに 提言:「マイナス金利付利制度」を廃止して "デフレ脱却宣言” へ。|損切丸 (note.com) は無理だったが、正直植田総裁が何をしたいのかわからない。実際には毎日の「指値オペ」がなくなったぐらいでいわゆる ”玉虫色” 。「何かしなくては」とせっつかれてアリバイを作ったに等しい。ある意味とても日本的ではある。

 事前報道通りコアCPIの見通しは上方修正したものの、25年度+1.7%

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提言:「マイナス金利付利制度」を廃止して "デフレ脱却宣言” へ。

提言:「マイナス金利付利制度」を廃止して "デフレ脱却宣言” へ。

 日本も「減税」「減税」と喧しくなってきたが、「損切丸」的には誤った対処方に危惧を抱いている。「インフレ」初期に賃金上昇が物価に追い付かないのは良くある現象。これは現在の欧米も「バブル期」の日本も同様。

 問題は30年近く毒されてしまった日本人の ”デフレマインド” 。40代以下の「値上げ」を経験したことのない世代が「生活が苦しい」≓「デフレ」と信じ込んでしまっており、現在の苦境が「インフレ」も

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「財務省」の役割をもう一度考え直してみよう。

「財務省」の役割をもう一度考え直してみよう。

 ?? 最近結構見かける "プロパガンダ” 。新手のMMT(Modern Monetary Theory、現代貨幣理論)なのかもしれないが、とにかく財務省は「財源」など気にせずにバンバン「お金」を使え、といいたいようだ。「損切丸」は決して財務省の回し者ではないが、これは無理筋。

 大体「X税クOメガO」なんて "悪口" で溜飲を下げている人も多そうだが、政治家は "国民の鏡" 。自分達で選んでい

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米国債もJGBも「イールドカーブ」は離陸寸前。

米国債もJGBも「イールドカーブ」は離陸寸前。

 どこかのアナリストかストラテジストが語っている記事を見たが「損切丸」も同じ感覚を持っている。 "歪み” がどこに来ているか捉え方は様々だろうが、元・専門家として直接的に感じるのが「金利」、特に「イールドカーブ」の形状の変化だ ↓

 米国債は飛行機が一度着陸しようとしたのを止めて再上昇した時の形状に似ている。” Go Around!" というらしいが、かなり危なっかしい。

 JGBのそれは、長

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ドイツに行って来ました。

ドイツに行って来ました。

 1週間ばかり note. しなかったが、実はドイツのミュンヘンに行って来ました。「損切丸」的には不況に陥って ”欧州の病人” 再来か、なんていわれ始めたドイツの実地検証ということになるが、一度ミュンヘンに行ってみたかったのが本音。やはり百聞は一見にしかず。色々発見があった。

 空港に降りたって直感したのが "肌合い" の良さ。ドイツ語の表記などはさっぱりわからないが、日本人には居心地が良さそう

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 "漂流" するマーケット。ー 本当はおとなしくしていて欲しい「金利差」狙いのトレーダー達。

"漂流" するマーケット。ー 本当はおとなしくしていて欲しい「金利差」狙いのトレーダー達。

 ドル円も米国債もWTI(NY原油先物)も真剣に見ているとクラクラしてくるが、それにしても上下動が激しすぎる。マーケットは完全に "漂流" 。

 25年も相場をやってきて実感したが、売買いだけで儲けるのはかなり難しい。カジノ同様、相場を張るには「種銭」が要る。投資銀行業界における「種銭」は「金利」。「お金持ち」ならまず米国債を買って「金利」を稼ぎ、それを "保険" にリスク資産に投資する。ファン

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「インフレ」は人を駆り立てる。

「インフレ」は人を駆り立てる。

 正直目を疑った。パレスチナから5,000発ものミサイルがイスラエルに撃ち込まれ「戦争状態」に陥ったという。「行って欲しくない方に動く」相場の原理Ⅲ。ー 「インフレ」はまだまだ続く。|損切丸 (note.com) なんて投稿した直後だったが、最も ”行って欲しくない方” である。

 こういうのを見るとやれ「円安」とかウォール街のボーナスとかは「金持ちの戯れ言」に過ぎないと思い知る。 ”首” とか

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「行って欲しくない方に動く」相場の原理Ⅲ。ー 「インフレ」はまだまだ続く。

「行って欲しくない方に動く」相場の原理Ⅲ。ー 「インフレ」はまだまだ続く。

 「行って欲しくない方に動く」相場の原理。ー 「損切り」が動かすマーケット。|損切丸 (note.com)
 「行って欲しくない方に動く」相場の原理Ⅱ。ー 「何もしない」を許さないマーケット。|損切丸 (note.com) からの続編。

 「もう勘弁してくれ...」

 米銀の米国債担当者の偽らざる心情だろう。米国債市場としては価格にして▼50%程の史上稀に見る ”大暴落” であり、株式市場にな

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「インフレ」で今 "大変" なのは誰か。

「インフレ」で今 "大変" なのは誰か。

 「高給取りの代名詞であるお医者さんが破産するなんて...」

 このニュースを受けて驚いた方も少なからずいたのではないか。しかし、これ、どうも特定の地域の1病院に限った話ではなさそう。「お金」をばらまいて「インフレ」になっている日本における "必然" とも言える。

 どういうことか?

 病院の財務がどう回っているかを考えればシンプル。日本は「国民皆保険」で診療費のほとんどは国から支払われてい

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裏腹の関係にある「為替」と「金利」。ー 「為替介入」は良いサンプル。

裏腹の関係にある「為替」と「金利」。ー 「為替介入」は良いサンプル。

 昨日(10/3)は眠れなかったFXトレーダーも多かったのでは?

 NY時間にドル円が@150円を超えたと思ったら「損切り」も巻き込んで▼3円近く暴落。「ドル売介入」があったかどうか現時点で定かでは無いが、いずれにしろ「キャリートレード」はかなり積上がっていた模様。

 「金利差相場」ー。

 FXでは良くこういう言い方をするが「金利差」だけで決まるほど「為替」は単純なものではない。「為替介入」

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続・「金利」の上昇が止まらない。ー 主要国債は「@4~5%時代」へ突入。

続・「金利」の上昇が止まらない。ー 主要国債は「@4~5%時代」へ突入。

 「金利」の上昇が止まらない。ー 世界的に「逆イールド」は解消へ向かう。|損切丸 (note.com) の続編。

 米国債も10~30年の名目金利が節目の@4.75%を突破し「損切り」トリガーが発動。こうなると特に売り相場は金利の動きが速い。今更ながら ”財政プレミアム” (上乗せ金利)を加味し始め、@5%一直線の展開になる。

 ヨーロッパ等主要国債市場も当然米国債に引っ張られる。ドイツに至っ

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いよいよ「解散総選挙」モードに突入。ー 日本は経済構造のリフォームへ?

いよいよ「解散総選挙」モードに突入。ー 日本は経済構造のリフォームへ?

 「損切丸」では再三再四「解散総選挙」について書いてきたが、いよいよと言う感じ。これから年末にかけて「円」相場、特に円金利市場は ”選挙モード” に突入、つまり「利上げ」が前倒しになる。

 「減税」含みだと株は買われるかもしれないが、FXでは「円売り」材料として捉えられる。JGBも売り要因だが、この際の「金利上昇」は「円買い」には結び付かない。そうなると不満が溜まっている「円安」対策としては「ド

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