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物語

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物語です。
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#星

月と星たちの屋根物語

月と星たちの屋根物語

屋根に星が転がった

コツン コロコロ パラパラ ピカリ 

それを見ていたお月さま

軒の下へと腕を広げて

コツン コロコロ パラパラ ピカリ

みんな包んで夜空の上へ

帰っていったよ 今さっき

月と星たちの屋根物語
#宇宙SF
#ショートショート
#詩
#ポエム

あしほし星のアバンギャルド:デタラメショートショート

あしほし星のアバンギャルド「コンニチハ。おいら、あしほし星のアバンギャルド。あしほしギャルドって呼んでくれたまへ」

「あら、なんて礼儀正しいのかしら」

「エヘン、オホン! そいつは褒め言葉だねい!?」

「えぇ、そうよ。貴方をホメておけばアタシはユックリお酒を飲めるのよ?」

「そいつは良い! チョイとおいらにもくれたまへ!」

「あらま?」

「ホイナ?」

「そんなことより、ミテミナサイナ

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#宇宙SF 儚い欠片

儚い欠片私達は何処まで行くのだろうか。この宇宙船に乗って。星星はその生涯を永きに渡り己を燃やし尽くす。我々人間もその命を燃え尽きるまで生きる使命があるというのなら。何故、この宇宙に儚い命を。短すぎる時間を与えられたのだろうか。

星は次第に遠のいて行く。過去の思いも次第に遠のいて行くはずなのに。今でも鮮明に蘇る記憶の欠片に映る君の笑顔を。私は一生忘れないだろう。

この儚い時間の片隅に。永遠の宇宙

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宇宙のジャブンッ:ショートショート

星空は美しい。まるで宇宙をただよっているかのような錯覚になる。今夜の散歩はお星様とお月様と私とあなたの二人きり。

「ねえ、宇宙は歪んでいるんだよ」

「そんなバナナ」

「いやはや、きみのダジャレの方が歪んでいるのかも」

「ギャフン!」

「そんなことよりも、見て御覧よ」

「ん?」

「ほら、星空は遠く遠くまでつづいていて」

「フムフム」

「届かないけれども、確かに私と時空をはさんで存在

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宇宙SFなお話をきかせてほしい(ショートショート)

宇宙SFなお話をきかせてほしい(ショートショート)

もっとお空を飛ぶような話はない?

たとえば、虹の階段で空高く登る話とか。

雲のふかふかでふんわり飛びはねて遊んだり。

星の間を飛び回るとか。

宇宙の果てに何があるとか。

きっと宇宙の果てには鳩がいて。

目の前の鳩が飛び立つと、僕は公園にいるんだ。

それで、ポケットに手を突っ込んで右手を開くと。

虹の欠片と雲の綿菓子と星のキラキラがあるんだよ。

うん、それでそれで?

それで……。

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ショートショート4つ 『丸』『星』『心』『笑』

ショートショート4つ 『丸』『星』『心』『笑』

ショートショート『丸』「そーらっ!」
「あ、!」
「ヘイ! こっち投げて!」
「…………」
「こっちこっち!」
「…………えいっ!」
飛んでったのは、丸い心。
受け取ったよ、丸い笑顔。

ショートショート『星』「星がほしーよ!」
「ホレ、ヨッ!」
「ありがと、ってこれ、ブラックホール……??? ワァーー……!」
……

ショートショート『心』心コロコロ転がって
立ち上がるには重たい地球
心コロコロ

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星空お散歩(七夕、ショートショート)

星空お散歩(七夕、ショートショート)

星空お散歩(七夕、ショートショート)です。
よろしくお願いいたします。

星空お散歩

星空をお散歩いたしましょう?

夕闇のベールには半月様の灯って。立体的な雲々は赤や深い灰色がかった青色に染まります。

歩いてゆくと星のポツ。ポツリポツリとキラキラと。

何時しか夜に染まりゆき、夕陽の色は西の果てへ沈みゆきます。

真っ暗闇は怖いですか。大丈夫ですよ。今宵は半月様も星の世界へとエスコートしてく

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お星:ショートショート

お星がひとつありました。夜のお空にありました。
お口にポンと入れました。シュワッとしてパチパチしました。
気づくと夜空に浮かんでて。天の川のお舟に揺られていました。
貴女はだあれ? 私はお星。貴方が食べたお星ですよ。
ここはどこ? ここは夜空。夜という不思議な時間帯にだけあらわれる宇宙。
そして貴方も。え?
と。気がつくと。
お星がふたつありました。夜のお空にありました。

最後から読むショートショート、星のやさしさ

私はたまに、物語を最後から最初に向かって読みます。

未来から過去へ向かう時系列になります。

このオチの原因は? その原因のもとの出来事は? なるほど、それで、こういう題名か。では、最初から読んでみよう。

と、読みます。

その順番で、並び替えてみたので、試しに読んでみてください。

星のやさしさ(逆バージョン)

それ以来、星はやさしく光るのです。

良かった良かった。

夜空はゆっくりと回

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宇宙SF:ぼくの友だち、ピヨピー

ぼくの友だち、ピヨピー
「そんなこといったって……」

ぼくの友だち、ピヨピー(宇宙人)はまた無理を言う。

『チョット、ボクノ星ヘ寄ッテッテクレロ?』

いやいや、ピヨピー。ぼくにもできることとできないことがある。

確かに、ぼくは君にチョコチップクッキーをあげた。ピヨピーは驚いて
『不思議デ最高! 神様ノヨウニ美味シイ!』
と喜んでくれた。

また、確かに、ピヨピーが雨に濡れてダンボール箱の中

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小さな物語 山の涙

山の涙夕方、山が泣いてました。

真っ赤な夕やけ雲の空の下。涙の光を一粒、山のふもとに落としました。

山の涙の光は、キラキラと、村に町に都会に広がり……、煌めき溢れました。

美しく、美しく。

やがて涙の光をうつすように、夜空にも優しく星粒の光が広がってゆきました。

美しく、美しく。

その美しさに気がついて、山がやっと泣きやんだ頃。

夜空は星々の子守歌で満天になりました。

そうして、山

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星空ピスタチオ

星空ピスタチオ帰り道。降ってきましたこの言葉。

星空ピスタチオ

なぜかイタリア語な感じも浮かびました。とりあえず調べて書いてみます。

iI cielo stellato

e

pistacchio

よくわからないので、家族に聞きました。

あ。聞いたことあるね。

何かな?

うん。わからん。

わからん。

(モヤモヤよねちゃん)

そこで!

とりあえず小話を作りました。

とりあえ

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小石と星粒の恋物語

#忘れられない恋物語
#宇宙SF

道の小石が夜の星粒に恋をしました。

小石は言いました。

「星粒さん。貴女はキラキラとして美しいですね」

星粒は言いました。

「小石さん。貴方はコロコロとして優しいですね」

小石と星粒は遠く遠く恋の想いをもちました。

次の夜も次の夜も二粒は見つめ合い語り合いました。曇りの夜は少し雲の切れ間はないかと探しました。雨の夜にももしかしたら少し雲の切れ間はな

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ブラックホールに愛はあるか

ぼくは誰からも愛されていない。ブラックホールは悲しみました。

ぼくを愛して、愛してよ! ねえ、愛して?

そう言ってブラックホールは皆に近づくのに、周りの皆は逃げてしまうか、ブラックホールに吸い込まれて壊されてしまいます。

ブラックホールは愛を探して、宇宙中をさまよいました。

他の星々は輝いているのに、ぼくだけが闇。

命を育む星もあるのに、ぼくだけが闇。

愛を語り合う生き物のいる星さえも

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