隣が彼じゃないなら退屈な日々
丈の長いスカートを履いて歩くと裾が足に当たって心地良い。まるで自分が風を纏っているような、そんな気持ちになって足取りが軽くなる。見上げると空が青くて、なのに突然雨が降り出したりする。夏の雨は冷たくない。雨に打たれているのに笑っている人の顔が思い浮かぶ、そんな雨。
散歩の帰り道の途中で歩くのがしんどくなった私を、彼がおんぶしてくれた。「恥ずかしいから大丈夫、腕をかしてくれたら歩けるから」と言ったら「お姫様抱っこして歩くわけじゃないんだから言うこと聞いて」と言われて、頷くしかな