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#忘れられない恋物語

「恋」をテーマにした小説、マンガ、映画、ドラマや、みなさん自身の「忘れられない恋」の体験談、オリジナルの創作作品などをお待ちしています!

人気の記事一覧

元彼の匂いがする夫

ヘアワックスを新しいものに変えてみたら、私の仕上がりを見た妻が「そのワックス、○○ってやつじゃない?」とズバリ当ててきた。びっくりしてなんでわかったのか聞くと「それ元彼の匂いがするんだよね」と言う。なんと妻の元彼と同じワックスを私は買っていたらしい。 こういう場合、現夫の私としてはこのワックスを使い続けるべきか、すぐに捨てるべきか。どちらが最善の選択なんだろう。ドラッグストアで買った1000円ちょっとのワックス。それほど高級なやつではないがまだ開封したばかりで捨てるにはもっ

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【詩】あの笑顔

開けた扉が窓からの 風を受けて揺れている 爽やかが舞っている 巻き戻るような午後の時間 行きつく先は 今も心揺さぶるあの笑顔 時が無限にあった頃 いつまでも そばにあると思っていた 時には限りがあるのだと 知って大人になるのなら 失くした笑顔が 私の大人の境界線 ふと風に乗り 幼かった後悔に 少し揺れた今日の午後

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【詩】まだ今の中

初夏の日差しと春の風 行ったり来たりを繰り返し 季節が少しずつ歩んでいく 思い出すには近すぎて まだ今の中 振り返るには早過ぎて まだ今の中 心には居るのに もう居ない あいまいさが涙で潤み そこに見えそうな 寂しさの中 きっと 行ったり来たりを繰り返し 心も少しずつ歩むはず 思い出すには 忘れることが必要だから あなたは今どこにいますか

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【詩】駅

特別が普通になっていく 切なさがやさしくなっていく 痛みまでが苦笑い 増えていくのは懐かしさだけ とうとう思い出になっていく 過ぎた時間の長さではなく 生きた時間の長さでしか 変わらない とうとう思い出になっていく 降りる当てを失くした駅も 早く過ぎてと祈った日々も 今は昔 そっと降り立ち振り返る 私の生きた時間を確かめるため

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短編 | はつこい

「智宏さん、なにしてるの?」 「あぁ、小学生の頃の日記が出てきてね。」 「あら、懐かしいわね。もしかして、私もあなたの日記の中に登場してるのかしら」 「いや、千賀子のことはどうかなぁ。書いてあるかなぁ。」  私は今、古い日記帳を読んでいる。増えてしまった本の整理をしているとき、小学生の頃、毎日書いていた日記帳をたまたま見つけたのだ。  昭和59年11月✕日。小学2年生のときの日付だ。この日は、私にとって、大きな転機になった日のはずだ。しかし、その日の日記に限って、日

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【詩】梅雨の道

裾を濡らす梅雨の道 傘を回して雨粒を 沈む気持ちを飛ばしてみる 飛ばせないのは涙だけ 心と深く繋がって 流しきるまで離れない そんな姿を見せたくなくて あなたが背中を向けれるように 笑って隠した雫の雨が 今も心の中で降っている 雨の日は 傘に甘えて流れてしまう

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忘れられない忘れたくない

どっちだろうなぁとたまに思う。 忘れたくないなぁと思うし、忘れられないなぁと思う。 どっちの時も、忘れたいなぁとも思う。 運命でもなかったし、愛でもなかったし、私の人生を変えてしまうほど特別な人にできなかったし、彼の人生を変えてしまうほど特別な人になれなかった。 なりたかった。 私は恋人と別れたら基本的に写真も消すし、LINEのトーク履歴も消すし、ブロックして削除する。 だけどこの人だけはどうしても消せない。 甘い言葉をたくさんくれたとかじゃない。 なんならLIN

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【詩】春の余韻

刻んで流した淋しさが 風に吹かれてきらきらと 鳴るように舞って行く うずくように痛むのは 往こうとしている春の余韻 もう揺らさずに 春と閉じる思い出は ずっと花の香りが残るでしょう もう私は息をする どこかであなたも息をする どこかで雲が流れるように

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「愛してる」がなくったって

推しを推す以上、我々は弁えるべきだと思う。 アイドルのような天上人だけでなく、身近なコミュニティに推しを作ってしまう私が悪いのだけれど、私は推しに猛アタックしすぎて失敗したことがある。 私があまりにも熱烈に愛を伝えすぎたせいで、推し(以下推し①とする)の方が私に恋愛的な好意を抱いてしまったのだ。違う、そういうんじゃない、と言いたくなったときには時すでに遅し、彼との間でとろとろと生まれた恋のはじまりから逃げ出せなくなった。 私は基本的に、推しと恋愛は切り離すタイプだ。推しは

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木曜日の彼氏

あれは24歳のころ。 ニュースで「梅雨入りした」と発表があった時期。 私はある男性と出会った。 梅雨の晴れ間の屋外バーベキューに誘われて、友人と一緒に参加したら、その人はいた。 見た目はさわやかというぐらいの印象。 しかし。 「遠いところから来てくれたんだね。ありがとう」 声を聴いた途端、私は心を撃ち抜かれた。 その人の声が、タイプど真ん中だったのだ。 (当時、声が程よく低い人がタイプだった) もっと声を聴きたいと思った私。 普段は人見知りなのに、この時は自分

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つゆばた短歌

これ以上 濡れることなど 出来ぬほど 濡れに濡れたら 心地よきもの 大雨にあった。 もうこれ以上濡れることなど出来ないほど濡れた。 そんなとき、傘なんかもうさす必要がない。濡れるなら思い切り濡れてしまえ。 愛なんて なくていいから 少しだけ こっち向いてよ 七夕くらい 1年に1度の優しさでいい。 頬伝う 君の涙に 悲しみを すべて溶かして 雨の日だから 雨の日には泣いてみよう。 雨に紛れて涙を流しても 誰も気づかないから。 涙だか雨だかわからないから 心配するな!

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君のとなり | 20字小説

繋いだ手を、ずっと離さないでと願うんだ。

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【詩】あの日私は泣いていた

オンナの恋は上書き保存 なんてよく言うけれど 私はそうは思わない 押入れの片隅に眠っていた小物入れ 元カレにもらったハートのペンダント カレとすごした時間は 私にとっての宝物 あの日私は泣いていた 私は平凡でよかったの 平凡な生活をあなたとともにすごしたかった でも夢追い人のアナタにはそれは望めなかった カレはギュッと私のカラダを抱きしめた 私から切り出した恋の終わり 私だってアナタとは別れたくなかったの それは方向性の問題だね 起点が同じでも方向性が違えばお互い

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世界一脆い、ダイアモンド

「ねえ、大きくなったら何になりたい?」無邪気に問いかける姿は、いまだ少女のようで。そんな彼女にわたしは答える。「いつか、必ずエッセイストになるよ」誰にも言ってこなかった秘めた想いを、震えながら口に出した。彼女は静かに微笑んで、「やっぱりあなたは、どうしようもなく"あなた"だね」とつぶやく。 金木犀の香りが微かにする、大学のカフェテリア。テラスで交わした、二人にとってはじめての約束だった。 * 彼女は初めて会った時から、発光体のように光っていた。 わたしはその頃からド派

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一度、諦めた人 

3月が中旬に差し掛かろうとしている日曜の夜、何かに追われるように、もしくは追うような、そんな忙しない気持ちで隣町まで車を走らせた。 何があったわけでもない。ただ、靄に取り巻かれたような、すっきりしない気持ちをリセットしたかった。 車に乗りエンジンをかけるとフロントガラスが白く曇り、物凄く風の強いそんな日だった。 少しずつ暖かさを感じるはずの3月なのに、一向にそれを体感させてもらえない。それもこんな気持ちにさせる原因なのだろうか。 少し車を走らせると、1kmに渡って眺められ

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【ショートストーリー】最後のキス

 スタッフへのお礼もそこそこに、荷物をまとめ車のエンジンをかけた。今日でこの職場とさよならだ。得意先への挨拶回りも仕事の引き継ぎも済ませた。最後の日だと言うのに、彼は営業に出ていて戻らなかった。   出発寸前、駐車場に営業車が入って来るのが見えた。このまま帰るのも気まずいから挨拶くらいしようか。わたしは車から降りて彼を待っていた。 「今日はお土産があるんだ」  営業から戻ってきた彼が冷たい手で小さな箱を差し出した。 「チョコだ」 「花よりチョコがいいかと思って」  毎年発売さ

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【詩】心と心

揺らしているのは 春の風 揺れているのは 心と心 曖昧が 二人をそっと近づける 曖昧に 二人がそっと傷んでしまう 目には決して映らない 心の枠を見れたなら 寄り添えるはずの 揺れる思い あなたから目を離せない

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【note創作大賞2024恋愛小説部門】君は僕のアンドロメダ①

【序章】 あの日から、君の夢を見ない日はない。 目が覚めると、涙が頬を伝っていた。 「また泣いちゃったかぁ」 瞬きをすると、目から雫がぽろぽろと溢れ落ちた。 君のいない世界は、すごく息苦しいよ。 目覚まし時計の日付に目をやる。 2026/3/22、君の20回目の誕生日。 命日を迎えてからだと、ちょうど2年になる。 あれから、一時も君を忘れたことはないよ。 重い身体を起こして、右手で頬の涙を拭った。 「顔、洗わんといけんなぁ」 枕に目をやると、僕の流した

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🌻文章を書くきっかけ🌻

私は1年間の間に映画の試写会などに 5回当選したという運の良い年があったのです。 【映画を一足早く観たい理由】という欄が必ず存在し、親友に頼まれハガキやネットの備考欄には私が書いておりました。 そういう欄って、私は全て埋めないと気が済まなくて。 どういう風に当落を決めているのかは分かりませんし、ランダムなのかもしれない。 けど、空欄と文章で埋まっている欄のモノの画像を並べて見たら全然違う。 「そういうの見てる人や事ってあると思う!」 と、多く言ってもらえた年でした。

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短編小説 | やせたい(#気になる口癖)

「何にも食べてないのに太るいっぽう。なんでなんだろう?やせないと、お気に入りの服が着られなくなる」  口を開けばいつも彼女は「やせたい」という。多少太ったって僕は気にしないし、彼女のことを太っているなんて思ったこともない。 「太ってないじゃん。『やせたい、やせたい』って、そんなに気になるの?それに、何も食べないなら太るはずないし」  僕は今のままでいいよ、と励ますというか慰めるつもりで言ったのだが、この言葉が彼女の逆鱗に触れた。 「ホントに何も食べてない!あなたには私

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