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あしたの小窓から。

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小窓のむこうに、ちいさな「あした」が見える。 ここでは音楽、教育、投資、霊性などについて、考えたり感じたりしたことをつれづれに綴っています。
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2019年1月の記事一覧

現代の駆け込み寺。

現代の駆け込み寺。

昨日、フェイスブックにこんな投稿をしたら、

ほんとだよね、
いまなにか
とても困ったことがあったとして
「駆け込み寺」として、
人はどこに駆け込むんだろう。

友人が「行政」という答えを返してくれた。

そして、経営の相談、住居の確保、カウンセリングなど、困りごとに応じて行政には手厚いサポートメニューが用意されていて、とても感謝していると教えてくれた。

そうか、寺子屋が学校になったように、お寺

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ここでこの曲かよ。

ここでこの曲かよ。

まだジョン・レノンのドキュメンタリーを見て、彼の足跡をたどっている。

ヨーコと別れ、失意のカリフォルニアでの乱痴気騒ぎの後、エルトン・ジョンとのシングルヒットをきっかけに復縁。そのタイミングで息子ショーンが生まれ、主夫業に専念。

それから五年経った後の復帰作が「Starting Over」。

Our life together is so precious together
おれ達、一緒に暮

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アホみたいに見えるかもしれない。

アホみたいに見えるかもしれない。

ジョン・レノンのドキュメンタリーを観ている。

楽曲でしか知らなかったから、生のジョンは驚きだった。
特にオノ・ヨーコさんと出会ってからの活動は。

2019年のいま観れば、そんなに変なことは言っていないのかもしれない。でも、1970年代にはアホみたいに見えたと思う。

「愛と平和」「戦争反対」

そんな当たり前のことを伝えるのに、なぜジョンはあんなに狂ったような真似をしなければならなかったのか。

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シーモアさんの言葉と、人生入門。

シーモアさんの言葉と、人生入門。

この記事には映画『シーモアさんと、大人のための人生入門』のネタバレが含まれます。まだの方は、ぜひ一度ご覧になってください。おすすめです。

先日、U-NEXTで、映画『シーモアさんと、大人のための人生入門』を観て感銘を受け、それから何度も観ている。

もうすぐ視聴期限になるため、後から大事なことを思い出せるよう、ピアニスト、シーモア・バーンスタインさんの言葉を書き留めた。

今後読み返すための個人

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連鎖を断つ人。

連鎖を断つ人。

昨日、この記事を読んで、今日も読んでいる。

以前なら「重たいな」と思って、途中で読むのをやめていた記事だと思う。
でも、いまは他人事とは思えない。

児童館に、そして身のまわりに、そういう子どもや元子どもたちがいるからだ。はじめて聞いたときには信じられなかったが、そういう現実がある。

と、そこまで書いて、しばらくそれ以上なにも書けずにいた。
なにを書いても、この記事に付け加えるには薄っぺらく思

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犬にはわからない。

犬にはわからない。

この文章は「音のないラジオ『生きているQ』」(メルマガ)の昨晩の回を一部編集して転載したものです。

昨日、フェイスブックに
こんなことを書いた。

 「もうしにたい」と
 嘆く人の前で
 犬がしっぽを振っている。

 犬は
 その人といるのが
 好きなのだ。

犬には
人のことばはわからない。

お金が
なにかもわからない。

ただただその人が好きで
いっしょにいるのがうれしくて

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東京の空

東京の空

智恵子は東京に空が無いという
ほんとの空が見たいという
(高村光太郎「智恵子抄」より)

だれかがお金がなくなると焦っている。
お金がないからとしたいことをしないでいる。
いつかなくなる日を心配してお金を貯めている。

お金がなくてもしあわせだという人がいる。
お金のことを考えるなんて意地汚いという人がいる。
お金がなくてもできることを考えた方がよいという人がいる。

サブスクリプションでお金を払

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STARS

STARS

やばい。
今日は書くことがないかもしれない。

今日は一日、奥さんと過ごした。
とても楽しかった。以上。

というような日だった。

そんな日には、いちいちなにかを書いたりしなくてもいいのかもしれない。「面白かった」で終わる映画が駄作とは限らないように、書けないからといって意味がなかったわけではないのだから。

でも、さっきふっと思い出したことがある。
それはこの「書くほどのことでもないこと」の大

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2019年に「男」であるということ。

2019年に「男」であるということ。

「男が『男になる』とき」開催三日前。
僕は「男になることは、こんなにもややこしいものか」と考えている。

いま、僕の目には、人間関係に怯える多くの男性の姿が見える。

たとえば、昨年4月に児童館の学習会で、
「これからは自分たちで話し合って決めてね」
と言ったとき、サポーターの大学生たちは硬直した。

その後のミーティングでは、重たい沈黙が流れた。
みんな見合っていた。
お互いが何を言うか、言われ

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行間に「愛」

行間に「愛」

昨日、勤め先の児童館で職員向けの研修が行われた。

タイトルは『「国連・子どもの権利条約を読む学習会」のシェア会』。

堅そうである。
勤務扱いだったことと、主催しているのが同僚でなければ、確実に参加しなかったと思う。

でも、ふたを開けてみたら、ものすごくよかった。
そのギャップについて話してみたくて、この文章を書いている。

会が開かれる前の日、僕は同僚に「ごめんけど、権利条約には興味がないん

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ふつうになりたい。

ふつうになりたい。

妹の家族は、旦那さんが公務員で、妹はパートに出ている。
四人も子どもがいるのは珍しいけれど、魂も傷も本質も話題に上がることのない、ごく一般的な家庭だ。

うちは誰かの誕生日になると、家族みんなで集まってパーティーをする。
そこでいっしょに過ごしていると、つい妹と自分の人生を比べてしまうことがある。

妹は、昔から現実的で「安定」を大事にして生きてきた。
受験も推薦でパスして、就職も問題なし。あっさ

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さいしょの一年。

さいしょの一年。

今日は、めい(四女)の一才の誕生会だった。

四女は、生まれた時から苦労人だった。
母体にリスクがあったため、半年近く早く出てきたし、そのときも出血があって血まみれだったという。

保育器で育つあいだも、妹夫婦と祖父母たちがいろんな心配をしながら見守ってきた。保育器を出た後も「なにか他の子と違うところはないか」という目で見られた。

それまでの三人の出産でも多少のトラブルはあったものの、四女のそれ

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鬼ヶ島

鬼ヶ島

2014年から2017年にかけて放映されたペプシコーラの「桃太郎」シリーズは、カッコいいし、歌もいいし、とても好きなCMだ。

中でも印象的なのは、第四弾として放映された「オニ」の話。

オニが「鬼」となった背景には、深い悲しみがあった。
原因は、人の裏切りだった。

それさえなければ。

最近、人が「鬼」のようになる場面に出くわすことがある。

例えば、娘の幸せをどうしても望めない母親がいる。

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男が「男になる」には。

男が「男になる」には。

昨日、こんな記事が目に留まった。

女性が「鬼嫁」の状態になる原因は、男性にある、という記事。

「男が『男になる』とき」という場をひらいている自分の動機とも重なっていたので、はじめは「超いいね」を押して、シェアしようと思っていた。

でも思い直した。
読んでいて、僕自身が気持ちよくなかったからだ。

そして、その不快感は、目下、課題に思っていることとつながっていた。

「この言い方で、本当に男の

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