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2019年10月の記事一覧
貴方が笑えばそれで、
三年ほど前だったか。
久々に連絡をくれた友人から、あいつが亡くなったとの報せを受けた。
正確に言うと、随分前に亡くなっていたのがわかった、との事だった。
“あいつ”というのは僕が都内で売れないバンドマンをやっていたときのギターを担当していたメンバーだ。
あいつと僕は何かとウマが合い、たまたま家が近かったこともあってバンド活動以外でもよくつるんでいた。
物静かで、おっとりしていて、マイペースで
見えない糸を探して #手書きnoteを書こう
この世界には
目に見えない糸が
はりめぐらされている
あちこちでもつれている
その細い糸を
うっかりと
切ってしまわないように
そっと
そっと
注意深く
たぐり寄せて
私たちはときどき
その見えない糸に
偶然や
必然や
運命を感じてみたりする
手書き文字をさらすのは恥ずかしいのですが、他の方の文字を見てみたいという強い好奇心!
文字に人柄が出るとしたら、私の文字はあっち向いたりこっち向
「こいつは普通の人だ」と安堵させ、「仲間」と錯覚させるという魅力。
本を読みながら、いいフレーズがあると、スマホに書き込んで、自分のパソコンにメールで送る習慣がある。
さっき、そうやって送られてきた中に、こういうメモを見つけた。
去年の5月に書かれたメモ。
どの本なのかはわからないけれど、読んだ本に書かれていたもののようだ。
逸材には共通点がある。それは、瞬時に相手の語彙力に合わせる能力が高いことである。難しい言葉を駆使するわけではないが、難しい話もできる
なぜ物語は、スタートに戻るのか -『ついやってしまう体験のつくりかた』より
たとえば私が東京で暮らしていたとして、多くの人と同じように、コンクリートで固められた道を踏み、日々同じ場所へ通い、箱の中で「仕事」と呼ばれ、与えられた作業をこなしていたとして。
「そうではない場所」に憧れを抱いたとき、「どうしてこんなところに、居るのだろう」と、遠い「何処か」へ想いを馳せたくなる。
そして私は、旅に出る。長く、ながく、数年は帰ってこない世界の旅に。「今まではとは違う場所」を求め
短編小説「ゆなさん」
「ゆなさんって、呼んでよ」
はじめて参加となった、職場での忘年会。くじ引きでたまたま隣席になった彼女に、苗字をさんづけで呼びつつビールを注いだら、そんなふうに即答された。
ぼくは瓶ビールをかたむけながら首をかしげた。ゆな。その名は彼女の本名とまったく異なっていた。苗字、名前となんのつながりも感じられない。ひと文字すら重なっていないのだ。
「ゆなさん、ですか」
「そう。みんなからもそう呼んでもら