夏めいていく世界に
自分自身を定義するものが、他者との交流の中からしか生まれないのなら
絶交を自殺と同義だと捉えることを誰が否定できるのだろうか。
言葉を積み重ねた。思想を積み重ねた。
自ら吐き捨てた何かが、自らを定義する何かに生まれ変わった。
惨たらしい一日が、惨たらしいままに終わってくれたのなら救いだ。
言葉をすり潰した。思想をすり潰した。
自ら投げ捨てた何かが、自らを殺傷する何かに生まれ変わった。
時間は流れる。身体は老いていく。
輝きは遠のき、暗がりも遂には過ぎ去った。
かつて蒔いた種子