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#私の作品紹介

【詩】牡丹の沁み 雪景色と年賀はがき

【詩】牡丹の沁み 雪景色と年賀はがき

タツノオトシゴとかまぼこ板が
元旦に遅刻して 旧正月に出す余寒見舞い
小さな郵便局へと歩く道は
この地で初めての雪景色

自販機ミルクティーのぬくもりに甘えて
見上げる星空
誰も待ち望まない
迷惑で常識に欠けた年賀はがきを
何度ポストに食らわせたことだろう

使い道がない花梨を拾った
温泉街の灯を眺めれば
脳裏に浮かぶは
足元にまとわりついた
幼子をなだめる女(ひと)の
着物の袖からのぞく
牡丹

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【詩】ダンクシュート

【詩】ダンクシュート

君が教えてくれる儚さ
15に満たない若木でも
もどかしさが増す枝葉

床に座ったまま狙うダンクシュート
決めポーズの写真
君の精一杯を前に悲劇のヒロインなんか
演じてたらカッコ悪いね

君が笑顔になれそうなことは何?
頭を悩ませる私の幸福を、権力に浮足立つ連中に
どう話して聞かそうかな

突風に晒されても、健気な君の利発さを
大事な人たちと、どう分かち合おうかな

【詩】ピーマン帽子

【詩】ピーマン帽子

助手席乗りたがらない君のツンデレ
ゴミ箱蹴っ飛ばして叱られても
意思の強さで譲らない負けず嫌いは
私そっくり

ミラー越し
グズって泣き出す弱虫の顔
車を降りたら「さっきは、ごめんなさい」
話してくれた本当の理由
大人になった私には難しい素直な態度

お友達とは時々ケンカ
でも帰りの車では
節分の鬼を怖がった
お姉ちゃんに譲る特等席

ピーマン帽子の君は
素直で優しくて
頑張り屋さん

【詩】下戸ガエルの聖夜

【詩】下戸ガエルの聖夜

駄々捏ねる仔猫の咳き(しわぶき) に凍える夜
親指ピアノ持ち、期待に耳をそばだてても
隧道に仲間の歌声はない

淋しさも板につき
自販機の汁粉をぐい呑みし
「なに 孤独でも弾けるさ」と
下戸下戸鳴らすよ カエルの歌

モミの木てっぺんの星
更にその上で輝く星が美しい夜は
君の詩よりも自分の言霊で
心をまともに戻したい

寒空に澄んだ空気を奏で過ぎて
風邪をひくなら
長湯しながら、呑兵衛の君を待つか

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【詩】ささやく未来

【詩】ささやく未来

他人にとやかく言いながら
居留守を使う自分の人生

私が正常か異常かを
君に決める権利はないの
私の冷静や理性を
君にジャッジする資格はないの

私に君が正常か異常かを
決める権利はないけど
君の冷静や理性を
ジャッジする資格はないけど
ないけどね‥

自分の人生の尻拭いを
私たちに押し付けた大人に
私たちがどう生きたらいいか
とやかく言う資格はないの

他人の不幸を止めて
自分の幸せを自分で築か

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【詩】坊主頭にありがとう

【詩】坊主頭にありがとう

君の良さと誠実
どう私の気持ちに応えていいか
分からない時、頭丸めちゃう不器用さ
分からないことは「分からない」と言える素直さ
それが、私が君の中に見つけた宝物

5月の誕生日44歳の別れ道
妊娠期間も計算できないのに
大人の男気取りで
主導権握りたかったの?
交際期間も誤魔化して
安倍ちゃんの良いこと探しも、比喩ばかり
背伸びしても、オナゴに待ち伏せされる
良い男にはほど遠く、見え隠れした君の稚

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【詩】スティグマの嵐

【詩】スティグマの嵐

安全基地の外に出れば
呑み込まれそうな
スティグマの嵐

女なら、仕事失っても
風俗で働けばいい?

研修ついでの
好きな人のライブ
勉強メインでも
「男に会う口実?」

会ったことのない男でも
酔ったあなたに言われる
「ありえる ありえる」

恋愛相談した人の前で
仕事のLINEをチェック
「彼氏からの連絡ですか?」

月経の悩み
したくもない嫉妬
友人に投げつけちゃった私
自由に好きな髪型に

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