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将来大人になる子たちへ

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2021年9月の記事一覧

ショートショート 魔法使いの○

ショートショート 魔法使いの○

「こうして、みんな、末長く幸せに暮らしました。」

「と、いうわけにはいきませんでした。」

「とおもったら、なんと…。」

最後の○を打つ箇所を決めるだけで、お話はどうとでもなる。悲劇でも、喜劇でも、お好み次第だ。まるで魔法みたい。登場人物たちの運命は思いのまま。多分。腕のいい魔法使いなら。

小さい頃、床板か何かを工事するために大工さんが何人か来た。棟梁はもう随分おじいさんで、歯がところどころ

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ショートショート ぼくのおとうさん

ショートショート ぼくのおとうさん

ぼくの おとうさんは しょうじきものです。
ほんとうの ことしか いえません。

ふだんは ぎんこうの ATMのなかに入って はたらいています。
なつばは とても あつくて つらいんだそうです。

あと せまいところで おさつや おかねを
だしたり いれたりするので
めとこしが すごく つかれます。

それでも おきゃくさまに
おさつを おわたし するときは
きかいの なかから ちいさく
ありがと

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あなたにとって簡単なことは、誰かにとっての難しいことかもしれない

あなたにとって簡単なことは、誰かにとっての難しいことかもしれない

自分がどうしようもなく無力に思えるときがないだろうか。
才能がない、かといってそれを埋めるほどの努力もできない。自分に一体何ができるというのだろう……。

幼いころの、根拠のない全能感を背負って生き抜くには、世界は広すぎる。自分よりも才能がある人、努力ができる人に出会って自信を無くして、それでも何か自分にできることを探して生きてゆくのが、大多数の人には精一杯の生き方だ。

小学校までの私は、自分の

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絵のおはなし

絵のおはなし

私は絵が大大大大……大好き!!

それは物心つく頃からのこと。

1番初めに楽しい、すきって強く感じたのは

クレヨンを描いた上から水彩を塗るはじき絵。

それと、水に画用紙を浸して

水彩絵の具をのせてにじみを楽しむ水彩画。

どちらも4歳の時

幼稚園で教えてもらって

強烈な印象が私の心に残った。

なんて楽しいんだろう。

無我夢中で線を描いては色をのせた。

色が広がっていく様子をじっと

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フォロワー1桁の無名な絵描きがイラストでお仕事を頂く方法

フォロワー1桁の無名な絵描きがイラストでお仕事を頂く方法

 こんにちは、フリーイラストレーター の頼和 愛(@ai_yoriwa)です。

 今回は絵を描くのが好きだけど、絵でお金をもらったことがない、まずは有償で絵を描きたいという方向けのお話です。

 結論からお伝えします!

 まずはクラウドソーシングに登録しましょう!!!

 それだけ? と思うかもしれませんが、これだけでちゃんと意味があります。

 今のイラストレーター用でTwitterとPix

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【読書録】『日本人は「やめる練習」がたりてない』野本響子

【読書録】『日本人は「やめる練習」がたりてない』野本響子

今日ご紹介するのは、編集者であり文筆家でいらっしゃる、野本響子氏のご著書、『日本人は「やめる練習」がたりてない』(2019年、集英社新書)。

この本については、昨年、私の「【ブックカバーチャレンジ】断捨離系」という記事でもご紹介したことがある。

しかし、この本については、学ぶところが本当に多かったので、改めて詳しく取り上げたいと思った。

野本氏は、noteでもたくさんの記事を執筆していらっし

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「運」は子どもたちに「継承」できません

「運」は子どもたちに「継承」できません

22歳を迎えて社会に出た大人でも、自分が「成功=シアワセ」になるために。一体どこに向かえば良いのか?自分のアイディアだけではなかなか定まりません。能力、スキル、キャリアアップを図れば良いのか?はたまた、ノウハウなどの設計図を手に入れれば良いのか?画一的な指針のようなものが存在するわけではなく。僕たちの人生は僕たち自身が決められる。誰がどんな方向に進んでも完全なる自由。そんな中、僕たちは都合よく、「

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