見出し画像

より良いキャリアを築く「働く場」の選択(4)~どのような「場」で仕事をしたいか③~

2回にわたり(No.10、No.11)、就活対象としての企業における事業主体や事業形態についての定義分類について紹介してきました。

今回は、「どのような「場」で仕事をしたいか」の最終回(3回目)として、企業の「採用形態と雇用形態」という観点での分類について示したいと思います。


1.採用人材特性について

ここでは企業の成り立ちから見た、「採用人材に関する見方、取り組み認識」という観点から、分類定義を示します。

■ 日本従来型企業(一般的な日本企業)

・新人採用型中心の取り組み。
・新人からの「育成」を前提として採用。 
・自社カルチャーに染まったビジネス展開(仕事の仕方)を期待。
・中途採用を強化し即戦力の獲得を謳っているが、主流にはなっていない。
・学卒の配属希望は、100%実現しにくい。(大企業の多くで)
・高給より、長期雇用形態(安定賃金)を重視。

■ 外資系・コンサルファーム企業

・新人採用も行うが、基本的には中途採用中心で、即戦力人材の獲得が軸。
・新人も、2~3年(長くても5年以内)で実力見定め徹底。
・人材振るい(評価)がシビア。
・実力主義(成果重視)で、従来型企業に比べ「高給」は望める。
・外資系においては、本国カルチャー、本国方針優先も意識。(本国の影響力大)

■ プラットーフォーマ系企業

・新人採用も行うが、基本的には中途採用中心で、即戦力人材の獲得が軸。
・特定の技術、技量  *1 を持った人材の採用重視。
・やりたいことが明確な人向き。(採用要件が、比較的明確)
・実力主義(成果重視)で、従来型企業に比べ「高給」は望める。
・実業(ネットビジネス)を持つ企業では、システム維持・運用・保守といった分野での採用(配属も)あり。

日本企業における採用形態も、多様化してきていることはご承知の通りです。従来型企業においても人事制度に変化が見られ、キャリア採用、中途採用の拡大といった方針や、成果主義的な動きも取り入れつつあるので、就活時の確認事項の一つとして意識すると良いでしょう。

*1:特定の技術・技量
所謂「IT技術力(最先端技術探求なども)」だけでなく、マーケティング力(アイデア力、企画力、モデル作り、データ解析力など)や営業力も兼ね備えた「総合的なIT利活用力(マルチ才能、能動的行動力)」を持った人材。

2.雇用形態の多様化

ここでは、雇用形態(雇用契約形態)という観点から、分類定義を示します。

■ メンバーシップ型雇用(これまでの主要形態): 人に仕事がつく

・日本の多くの企業が取っている雇用形態。能力(ポテンシャル)採用とも言う。
・新卒一括採用中心。
・社内で教育し、業務ローテーション(異動)などで総合的な仕事のスキルを身につけさせる。
・経験、年齢などに応じ、配置(ポジション)する方式。
・職務範囲や勤務地が限定されない   *2 ため、転勤、望まない業務にあたることも。
・成果も重要だが、プロセスを評価する傾向あり。
・まだ「終身雇用」、「年功序列」を意識した採用傾向大。
・雇用保証は大きい。(簡単に解雇されない)
・報酬カーブは緩い。

■ JOB型雇用(注目されてきた形態):仕事に人がつく

・欧米で主流の雇用形態。
・職務や勤務地を明確に定めた「Job Description(職務記述書)」によって雇用契約を結ぶ。(中途採用者は雇用契約、既存社員は担務事項設定)
・Job Descriptionに記載されている職務を行う(成果主義)。
・成果が明確で、評価に透明性  *3があると言われている。(報酬も明記)
・テレワーク、リモートワークとの親和性も高い。
・職務に関するスキルがある人材を、欲しいタイミングで採用するのが一般的(即戦力型)。
・日本では、「社内公募型」と言ったような方式で、登用、人材発掘、報酬見直し等から着手適用しているケースが主。

■ タスク型雇用(スポット的形態): 仕事に人がつく

・近年、欧米で広がっている雇用形態。スポット的な雇用形態とも言われる。
・個別「具体的課題(タスク)」ごとに雇用契約をする形態。(プロジェクトやタスクごとに人を採用)
・対象案件に対し、非常に高い技術を持っていることが求められる。
・「フリーランス的な働き方」を望む人向きか。(gig-worker)
・雇用の継続性可否は、評価次第。(方針、景気の影響大)

*2:勤務地が限定されない
リモートワークなどの導入定着により、昨今「地域限定、転勤無し」といった採用形態も登場している。

*3:評価が明確
日本人の性格上、「書かれている事項」に対しそれを達成することは当然と考えることに加え、書かれていないコト(やって当然という評価者の常識)に対しても成果を求める傾向があるので、設定時に表現しつくせるか、表現されていることだけで評価が出来るのかが課題。

以上、企業における「採用形態、雇用形態」という観点での分類について紹介しました。
まだまだ、日本の多くの企業では「新卒一括採用型(従来の日本型)」で、「メンバーシップ型」での雇用形態が主流になっていますが、今後、企業のグローバル化や外国人採用の拡大などは避けられず、多様化していくことになるでしょう。

入社後に「齟齬をきたさない」ためにも、就活にあたり、視野を広げた企業研究をされることをお勧めします。
インターンシップもその一つの方法論とは思いますが、まずは、自身が「何をしたいのか、どのような形態で仕事をしたいのか」といったことに対し、今まで以上に考え、自身の思いをハッキリさせておくことが求められていると考えます。

次回からは、皆さんが企業(会社)を選択後(入社した際)に、どのような「場(職場・組織)で仕事をするのか」といったことについて、紹介していきたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?