934日目 選択と集中とは? 選択事業と集中事業に仕分けすることではない

「選択と集中」という5文字は経営戦略のビジネス用語として定着しています。色々な会社が解説しています。

野村総合研究所の解説
https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/sa/sentaku_shuchu

『選択と集中は、企業の競争戦略上、得意とする、あるいは、得意としたい事業分野を絞り込み(「選択」)、そこに経営資源を「集中」することを指します。』


日本M&Aセンターの解説
https://www.nihon-ma.co.jp/columns/2022/x20220907-1/

『複数の事業を展開する企業、多くの製品・商材を扱う企業が中核となる事業(コア事業)の見極め、「選択」を行い、コア事業に経営資源を「集中」させます。一方、そのほかの事業(ノンコア事業)に関しては規模縮小や事業の売却を行います。』

M&A総合研究所
https://masouken.com/%E9%81%B8%E6%8A%9E%E3%81%A8%E9%9B%86%E4%B8%AD

『自社が経営資源を投入する事業を「選択」し、その事業に対して「集中」的に経営資源を投入することをいいます。』


いっぱいある事業の中で、注力すべき事業を「選択」し、経営資源を「集中」させるということです。

この事業は「選択」この事業は「集中」と仕分けするのが
「選択と集中」ではありません。

注力事業、非注力事業と仕分けするのは、間違いではありませんが。

注力事業を「集中事業」と解釈することはできますが、
非注力事業を「選択事業」と解釈するには無理があります。

「選択された事業」と解釈すれば、「注力事業」になってしまいます。

「選択と集中」という言葉を最初に定義(翻訳?)した人がセンスがないですね。

「アメとムチ」と言ったら、
これは「アメ」、これは「ムチ」と仕分けできます。

「男と女」と言ったら、
この人は「男」この人は「女」と仕分けできます。

並立助詞ですね。

この「と」の使い方と同じだと解釈して、「選択」と「集中」に仕分けしてしまう人が出てきてしまいます。

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