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抽象絵画の楽しみかた。【ゲルハルト・リヒター展レポート】後編
前編はこちら。
はじめに前編を書いてから後編を書くまでに、だいぶ時間が空いてしまった。
言い訳はいろいろとできるのだが、一番の原因はひとつで、前編をほとんど誰も読んでくれていないからである。
ぼく個人的には、結構力を入れて書いたつもりである。
確かに内容のクオリティは低いのかもしれない。
しかし、ぼくの他の記事に比べて劣っているとも思えない。
そう、つまりぼくの他の記事よりも読んでもらえていな
抽象絵画の楽しみかた。【ゲルハルト・リヒター展レポート】前編
はじめに9月15日(木)AM11:00。
ぼくは事前予約してあった電子チケットをスマートフォンの画面に映し、それを受付で示していた。
ここは竹橋。東京国立近代美術館の「ゲルハルト・リヒター展」(以下、リヒター展)の入り口である。
正直、前日まで行くか迷っていた。
あまり体調が優れないためか、眠れない日が続いていたということもある。
だが、もっと根本的なことなのだが、ぼくは現代アートや抽象絵画が苦
人間の「外側」への探求【国立西洋美術館「自然と人のダイアローグ」レポート】後編
※本記事の前編はこちら。
はじめに前編では、国立西洋美術館リニューアルオープン記念「自然と人のダイアローグ」に展示されていた作品のなかで、ぼくが好きだった作品をピックアップし、写真付きでご紹介した。
実際に企画展内で撮った写真なので、作品の細部まではご覧いただけなかったかもしれない。
ただ、例えば作品の大きさや額縁、企画展内の照明や壁の色など、作品の外の周辺環境の情報は豊富だったのではないか。
人間の「外側」への探求【国立西洋美術館「自然と人のダイアローグ」レポート】前編
はじめに2022年9月2日金曜日午前10時ちょっと前、小雨が降るなか、ぼくは上野駅を降りた。
8月の猛烈な暑さは峠を越えたが、歩いているとまだ汗が噴き出してくる。
なんとなく肌がベタベタとする、そんな陽気だった。
上野駅の公園口は、最近小洒落た感じに改装された。
たばこを吸う場所も見つからないので、仕方なく一直線に上野公園に向かう。
目的の場所は、国立西洋美術館。
こちらも装いを新たにしており、