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思想家の休日

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2023年4月の記事一覧

寵愛

寵愛

つまらない約束が、地球をチクチク刺して、度重なる苦痛を吐き出す口が、加工した正しさなどに縋らずに、ここに現れたものを、そのままに愛するような寛容さにより、より良いものを生み出し、寄り添うように居て、労わるように愛でて、幼気な君で居て、いくばくかの可能性に賭けて、怪訝な目をしている奴らを尻目に、魂胆が根元を腐らせないように、陽気に明るく意味を飛び越える値を愛してやまないし、役にたつものなんてものは、

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偶然

偶然

愚痴ばかりをこぼす鳥たちの会話を聞きながら、長い間、対立を繰り返していた君たちのコード、短絡的なアイロニーが敷衍して、端末化した感情を押し広げる電気信号、神格化された割合を引き出し計算式、生命の根源すら焦げつき、日照りばかりを加速させる暗澹とした支配への迎合、歓喜と苦悩に酔いしれる安易な使命感により、勘違いした人々が巣食うだなんだの、と、嘯く間に生命とは、遅延しては、自らの命の貧しさに吐き気を覚え

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焦燥感

焦燥感

悲しんでばかりでは世界に雨が降りっぱなしだし、空いた巨大な穴に収まる思想の屍、新世界秩序を引き裂く爪、天使が産卵しているチェーンメールの裏、輪廻転生に戦慄く君の泡沫の午後に枯渇する国、資本主義的な麦稈帽をかぶり、ひれ伏す尺度、出来事のインナーマッスル、ジョービズの裏側、聞き飽きたお前のアイロニー、天から貰ったマイシューズ、お気に入りの真っ白なやつ、ずっとテクノロジーは無視して、無謬な余罪に別れを告

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汎用される品位

汎用される品位

凝固剤で固まった大義を取り除く仏の手、定期的な苦しみを吸い込むブラックホール、健気な事情を加速させる超巨大な加速器、均等な位置を測る尺度や、空中分解した音速の戦闘機、流動的な観念が固体化するまでの虚実や、虚偽を泳ぐ白魚や、衝動的な虚勢により、宦官とカスタムされた君が編み込む原理と権利を消しゴムで消す懐かしい午後の教室、旋律をよじ登るジャックと豆の木のジャック、時代性の定めや差異などに、痛めつけられ

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散策

散策

平凡な夢を食べる蝶、蛹からトランス状態であった私をあやす誰かの轍、回転する星座やひらめきの仮数、紊乱な唱導や、アンニュイとしたガラスからのぞく腐敗した表情、乱立する消費的な感情が眼前にひろがり、母譲りの闘争本能でぶつかり合い、陰鬱な終わりに迫るハッシュタグの膿、痩せた彼女の肋骨、行方不明の君の不満、周辺にちらばるマニュアル、愛したはずの君の抜け殻、あとは、全て終わったことであるから、ばっさりと切っ

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迷妄

迷妄

幼少期から断続している拘束されるための夢の中、論理的な君との散歩道、取り残された理由と、損なった意味、保管された過去、鋭敏な結合、雨打ち濡れた肘、確約された幸福、血の刷新、刑罰を受けた体、政財計画により痩せた体、フラクタルな闇だ、悩み事もより透明で、誰もが、より良いものなんて謳わないし、刻一刻と迫る顛末に住まいを移し、むくんだ体や、軋む意味や、青々とした好景気を吸い込んで、混濁する頭が快楽の傀儡に

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エネルギー

エネルギー

恐怖により見える影が幽霊のようだ、と、感受性の中でがんじがらめになっている君の機械的なメタファー、世界なんて支配しなくたって、いつだって自由自在であるし、囚われたら最後、その場で闇に引き込まれて、二度とそこからは、出られないのに、願い事すらしない荒んだ君たちのアイロニー、歩いても歩いても、遠ざかるだけの街、食い込む日常のベル、心音が静謐を嬲る間、司る位置や意味なんてものに抑圧されずに、ずっと蝕むだ

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追憶

追憶

全部忘れて、もう、ほっといてくれよ、と、促す先々では、裏切りばかりが連続し、折れた翅を撫でる手も、何か凶器のように見えてしまうような、散漫な心が枯渇し続けては、体たらくな今を調理し、近絶滅種たちが蠢く静謐な余暇、吸収されていく結末に備わるアレルギーのようなものにより、私とは、採算を合わせるための機械なのだよ、と、嘯く君の呼吸、強要されるだけの、過ちや曖昧な今に被弾し、そこかしこで倒れている人々、幼

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まとまる

まとまる

人に流されず、ゆっくり動いて、じとじとしてても、その和やかで、すべすべになる世界、世代間の愛、寛大なパスワードを読み上げるインタラクティブな天使、肥大化する苦悩をつめこんだ満員電車、刹那にうごめく記憶と、枢要な瞬間、尊大な時間につつまれ、互い違いになる行方や、希望を膨大させ、オリジナルな世界観で、世代間の憎しみを晴らすための最後の言葉を読み上げる君の白い手、絶望するほどに刷り込まれる普通、現時点の

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印象

印象

いつだって、どこにでも居るようで、君は、どこにもいない、そんなもんだろうし、問題は、そういうことではない、トランス脂肪酸の海辺、常温で食べる世界、まともなのは、その、まともであるという勘違いにより、世界などは、簡単に崩壊してしまうし、瞬く間の今朝に平伏すだけの、過ちなどに縋ることでしか、自らを犠牲にする辺りから、制限や精神の回路や、混濁する意識を漁る家庭的な何かや、空白に埋めるべき愛も、悔悟ばかり

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新しい朝

新しい朝

みんなはいつも、綺麗事ばかり言って、平気で誰かのものを盗んだり、平気で誰かを傷付けたりすることを、正義だと勘違いしているから、いつも、犠牲ばかりが生まれるし、自己愛が強過ぎる輩が否定する社会や国家などに、ジレンマを抱え、外から与えられた過失により、追いやられた精神、がんじからめになってしまった、君の静謐な硬度、歓喜にうごめく人々の高揚感が迫り、聖言がひしめく旧体制側、改善されない痛みが加算して、悔

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齧る

齧る

二度と来ないその恋も擡げた、春は磊落、砕けた音符や、オフラインのままの君、豊かさの演奏であふれて、道筋も適当で、出来合いの真理を崇める人々の群れ、森羅万象に備わる独善的な手法に毒される前に、健気に飛び越える値やら、愛玩やら、相対するものなどなどが、絶えず衝突し、互いの形が無くなるまで、ただただ、ぶつかり合うことでしか、その存在の確かさという、足枷から逃れられずに、引き摺る足が、退廃的な街並みを通り

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完治

完治

不安を抱えた彼女の心音、数々の出鱈目な曖昧さにより、裁かれた人々の怨念が織り込まれて出来た地層、血と涙と汗と互換性を謳う猜疑心の藻屑、データ化され、可視化したものに従うだけの誤りを消費し続けることにより、似たようなものを愛したり憎んだり、発信することにより、どんどんと狂ってしまうだけの誤りに瀕する影や形や枷や涙、考えるより早くデザインを敢行し、さまざまなものを張り合わせたり、組み立てたりしながら、

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熱情

熱情

極限な絵の中で、はびこる顛末や、誓約書を突き破るほどの怒りやら、慢性的な疲労感やら痛みやらを加工する仕事を、延々と続ける強制労働を強いられる市民たち、ちぐはぐな一生の中で、決められた道を、ただひたすらに孤独に歩み、女々しい永遠をしいたげる継母たちのいつかの慈しみすら、外から刷り込まれた憎しみにより偏り、もたらされたものや、持たされたものなどに寄りかかる君たちが枯渇するための罪、蓄積する可能性を破壊

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