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思想家の休日

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2023年3月の記事一覧

消去

消去

あまりある時間に君との対話、砕けた時間に拒否する思い出の旋律、神のようなケミカル、砕け散った後には、大きな口を開けた穴、旋回する理由、ときめく回路、不機嫌な味噌汁に浸かる羽虫、凡庸な希望を膨張させ、空を飛ぶ子供たち、あらがうほどに現れる窮屈な結末、分散していく命の痕跡、形容されるものから離別して、深層心理で膨れ上がる言葉たちのオバケと対立を深め、偶然や偶像に詰め寄る憎しみの回答、倒壊していく歴史や

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叶うまで

叶うまで

損得ばかりを謳う狐、願い事も届かない、と、泣き叫んでいる少女、タントラやらマントラやらが降る古びた寺院を印象派の画家たちが描いて、凍てつく冬も、春の中に隠れてしまい、また、会える日まで、その冷たさを隠し、真理なんかを無視して、前衛的な愛に囲われる。主観から現れた草や茎、その場しのぎの正解を謳いながら、内面性なんかを破壊したがる人々が埋めたがる愛、配役を決められ、そこかしこに点在する意識、儀式的な終

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颯爽

颯爽

青白い顔、くたびれた季節や、君のあくび、屈伸している女性や、運命により駆逐されてしまった街並みの末端、黒黒とした面影の星雲、群青色のファシズムと風疹、堕落した身体から生える花、軟体化した価値観に、目が霞む間に、隘路と化した道、慢性的な痛みを加速させ、懐疑的な日常のぬかるみに嵌り、はびこる悪意が体たらくなものを生み出し、惰性で引きずってきた日々の中で加工された思い出なんかを打ち倒し、今に生きるべきだ

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休暇

休暇

むしばむ日常、線をも無視して、サイクルを続ける星の憂鬱、君の確かさは、きっと足枷に変わるだろうし、世界を狭めてばかりいるし、惜別を繰り返し、世界の色が暗くなっても、この空白に迫る窮屈な信仰心を突き抜けて行くキツツキの鼻先、サンダルのぺたぺたする音で目が覚めまた春の昼下がり、公園では、伝奇的な逍遥を繰り返す老人たち、アルカロイドを搾り取る老獪、快楽を受理するために、冥界の穴を広げる深夜、暗澹とした帰

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土壌

土壌

偶然を吸い込む春の口、排斥される理由の音階、真っ白なシャツに枢要な真実を書き込む哲学者、荘厳な手綱を引いて、貧寒な意思に愛をさずける女神のシワだらけの手、迎合されるものを崇めるがあまりに、真実に近づけずに、連鎖する苦悩や、偶像崇拝を続ける拙い衝動性、重要なことに届くこともなく、言葉が今の意味を奪い、ただ、リバイバルされていくものが、あたかも、永続してきたかのように威張り散らし、君を抑圧し、たちまち

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闘いの歌

闘いの歌

対価なんか必要ないから、と、飛び去った鳥、対比されるだけの私たちの恒常性、正解すらなく、快晴であるのにもら関わらず、ずっと自分の周りだけは雨だし、惰性で引き伸ばした主観が、世界を狭める間に、アイロニーやら老化やら、肥大や、悲哀なんかがデータ化され、あらゆる意味を塞ぐための退嬰的な競争や、豊かさを謳い、中抜きしまくるだけの、企業的な悪魔、権力に加担し、次々に入る金を湯水のように使い、はした金だとか、

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道がある

道がある

残りわずかな命、寝返り打つと静かになる帰り道、すがるだけの君の曖昧な答え、忘我に帰する刹那、天鵞絨に包まれた慎ましやかな最後、朗々と促した言葉、定めもなく、はしたないままで、歪な観念を寂寞に返して、この穏やかな今を逆撫でするような奴らがリンクさせる憎しみを無視して、世代間に現れた完全性を超越して、完全であるとは、完全であることを目的としているだけで、完全であることなどに、重要性がないことを理解しな

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忘我

忘我

複製される真実や、ふくよかな午後、刹那に嘆じる君の悲哀のエゴ、驕りをパスワードに変換して、社会性が打ち出す義務的な老後を想定して、演技的な世界の中で、カスタムされる意味や罪をレストアして、対価を求めるほどに現れる苦痛と、普通を求めるがあまりに、誰かを知らぬ間に傷つけるための、モデルケースとして存在する人や物、もぬけの殻や、もう、抜け殻になってしまった者たち、あらゆる偏見を交換するための大義や正義を

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春

無限に溢れ出てくる高揚感を武器に、歴史を翻す辺りから生えてくる昨日、新着のノイズ、命に値札、2002年の軌跡的な夏、菩薩のようなあの子の背中、全体的な幸福を司る自堕落な神の子供たる私の叙情的な顛末、瞬く間の命を批判的に乗り越え、翻す辺りから過信したり、発信したりしながら、萎びた観念をこねたり、ちぎったり、くっつけたりと、忙しく動き回る頭や手や、抵抗勢力や、迎合する勢や、散漫な意識に降り注ぐ極まる思

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絶え間ない喜び

絶え間ない喜び

浄化されていく結末、前衛的な欠如を孕んだランダムな今朝、代償なんかを謳う奴らの可逆過程、飢渇していく週末、慢性的なイデオロギーが降る廊下、深層心理に張り巡らされた偶像が、空間を切り裂き、犠牲的な伴侶たちが住まう、利便性だけのカプセル、校内放送では、神話が輪唱され、些細な出来事すらデータ化され、貸し付けられた罪を支払い終えた頃には、この身体も痩せ細り、次の宿主を探すべく、今を彷徨いながら、うたかたの

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永続化

永続化

些細な出来事という美しい永遠性、幾千もの星に絡まる過去や固形物の渦、陥落していく都市を眺めながら、そばを啜る音が想念を
傷つけた、と、泣き叫ぶ地球との対話を続けるシャーマンの隣では、連星を串刺しにして食べる大きなブラックホールの口、培ったものすら無に帰すための、大きな口、ズタズタになった感情にナトリウムをふりかける孤独な子供たち、たよりない社会や世界に忠誠を誓うための教育から逸脱して、誰もいないと

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近道

近道

知らない道、しらみつぶしに探し回る過去から、ここまでの距離、涙袋に溜まった夕焼け、支離滅裂な昨日を愛している猫、自堕落な異物感を運ぶ安易な欠落と、真実をくり抜くカラスのクチバシと、寝返りを打つ誰かの海馬のような背中、分断されていく日々に現れるのは、無知故に傷つける者どものアイロニーにより、認識は捻じ曲げられ、真実は有耶無耶にされ、依然として平和そうなフリを続けるだけで、時間とは行き過ぎてしまって、

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寝返り

寝返り

二人仲良く歩き続けることこそ、いちばんの奇跡である、と、語った君も消え去って、敷衍する春は、普遍性を謳うばかりで夢うつつだし、後ろめたい感情を引きずりながら、行き過ぎる春は猛毒、尊く積み重ねられた生命、運ばれる先は裁断機、あらがうほどに食い込む鎖、それでも未だ空腹だ、と、促す君の裂けた口、濁りのない春風を浴びて、荘厳な価値を知って、カタトニーやタナトスを打ち倒した先に待つ姫、詩的な買い食いを終えた

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繰り返し

繰り返し

厳しく悲しい夜を駆け抜ける犬ぞり、激しく揺さぶられた魂をゆりかごに乗せ、巡る思いなどは扇動され、生きる意味などを求めては、迷子になっているような人々で滞る世界や社会、境目ばかりを見出して、場所代を奪うだけの輩、なんでも言い合う恋人たちの対話が加速して、分裂していく意識が散漫になって、前衛的に消費される現在、意識的な結末を出迎えて、亀裂が入る地球に接着剤をつけて、延々と想起されるものが加速して、歪な

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