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中国でマンション建設中断が相次いでいる。建設途中からの放置も多発。

マンション購入者「なんで1年以上も建設工事が止まっている!?早く工事を再開してくれ!」

実は中国では不動産バブルが崩壊しています。

7月後半、中国で何が起きたのか

中国では7月の後半に「マンション買ったのに工事が進んでいない。」とSNSで投稿したことがきっかけで「アレ?俺も!」「私も!」と拡散され大規模な「住宅ローン不払いデモ」に発展。
年単位で購入した建物の新築工事が進んでいないのに住宅ローンだけ払わされている事実が全国で300件以上もあることがはっきりと明るみに出ました。

この300件という数字は、ローンの支払い拒否運動が起きた建物の件数であって、実際にはこの比ではない数の工事中断があることが推測できます。

ローン支払い拒否運動が中国各地で起きているそうです。

▲ が7月後半時点で工事中断している建物がある場所

中国では建物ができる前からローン支払いが始まることが多いということがよく分かるかと思います。
当然一括で払った方もいるでしょうから、実際に工事が進んでいない建物は何千件あるんでしょうか。

現在賃貸で家を借りていて、新居が出来たらそちらに引っ越して賃貸契約終了。
ローン支払いのみに切り替えたい想いでローンを組んだ人は大勢いるでしょう。
でもいつまで経っても工事が終わらない。
賃貸もローンも払い続けているし疑問が湧く。
仕事が休みの日に新築マンションの工事現場に行って見ると…唖然。
こんなことが繰り返されているのでしょう。

じゃあ作業が進んでいないのに払っているローンはどこに消えているのか。
どうやら投資に使われているようです。

………投資です。
………マンション建設資金にではなく。


そして溶かしてまた次のローン支払いを待つ構図。
さすがに驚きですよね。
女性アナウンサーさんもよく吹き出さずにいられるなと思います。

不動産を管理している銀行やその銀行を管理している政府に怒りの矛先を向けている市民ですが、不動産という大きな買い物や工事の中断ということが全国に何百も同時に起きるはずがありませんよね。

つまり…………

今回はそんな話です。

       ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

そもそも中国ってなんでヤバイの?


SNSで情報を取りに行っている人ならば中国の不動産会社No.2である恒大集団(チャイナエバーグランデ)がデフォルトの危機になった去年後半からの動きから知っているかと思います。

どういうことかと言うと、中国で日本で言うトヨタのような有名な会社が借金払えない…なぜかこれまで助けてくれていた政府も助けてくれない…という状態になったんですね。
政府は不動産で国が潤っていることを良く知っています。
なので自分たちの為にも助けられるなら助けたいのですが、それが難しいと悟ると、政府単位ではなく自分単位で物を考え始め、見捨てる方向に切り替えました。
「恒大集団の会長の物件を売って何とかしろ」
「銀行は変に動くな」
とメチャクチャ言いだしました。

そして世界や中国民には「中国は問題ない」と発信。
不動産バブル崩壊の危機なんてないと言い切りました。

ここで最初の建設中断の話になります。
ずっと中国は問題ないとしていたので、メディアも掌握している政府は隠し続けました。
そしてもう不動産バブルが弾けたことを隠せなくなったので、マイナス情報を小出しにして少しずつ明るみに出していき、飛行機は故障したけれどなんとか軟着陸しようとするみたいな感じで画策しました。

ちなみに「なんで銀行が何とかしなかったんだ!?」と怒った(フリ)をして責任転嫁しています。
自分で中央銀行に「動くな」と命令したんでしょうが…。

………

なので今更こういう問題が出てきています。
現場に給料が支払われないので現場に人が行かず工事が進まずマンションを買った人が怒ってローンの支払いを拒否してSNSに投稿。

「なんで工事が止まっているマンションのローンを払い続けなきゃいけないの!?早く作業を再開して!」

瞬く間に拡散されニュースに取り上げられていきます。
全然工事が進まないので、仕方なくまだ工事の終わっていないマンションに住み始めた人とかもいます。

中国ではマンション購入者は建物が出来る前に買う事ができるシステムがあります。
そして不動産を買って不動産価格が上がったら売ってまた不動産を買ってとそういう投資をしている人が大量にいました。
都市部でも地方でもどこでも作れば作るほど売れるので不動産バブルというものが常態化していました。

ちなみに中国の真似っこ大好き韓国でも同じような不動産転売が何年もずっと続いていました。
ずっと終わらない不動産価格高騰のせいでマンションが高すぎて買えない人が多く発生していて、自分の持ち家があることは大きなステータスだったようですね。
でも中国のバブルが弾けて高い不動産が売れなくなり売りが売りを呼ぶひどい状態になり中国に釣られて韓国不動産も終わってしまいました。
バブルが弾けたのに気づくのが遅れて高い不動産を買ってしまいもっと高くなったら売ろうとしたけど高くならず、どんどん安くしても売れない借金地獄の人が今現在 大量にいます。

マンションや建物価格は年々上昇の一途を辿っていましたが、政府にはそれを止める動きは全くありませんでした。
むしろ斡旋していたほどです。

近年、トランプ政権時代に中国の横暴さがいくら情報統制しても隠せないほど助長され、中国が世界を支配することになるだろうなんて発言が中国高官や上場企業のお金持ちの周りの人から発信されていきました。

力づくで横暴さを極める中国にトランプ氏が渋い顔をしないはずがありません。
当然の流れで中国にメスを入れ始めます。
すると独自の調査によりウィグル族など少数民族を工場に詰め込んで「再教育や研修」なんて名目で奴隷のように働かせていたことが発覚。
アメリカは世界に大々的に公表。
ヨーロッパなどでも調査を始めるも、中国側は「そんなことはしていない」と否定。
同時に「でも絶対に中国に調査は入れさせない」と世界各国からの調査団の中国入りを拒否しました。
後ろめたいことがないなら受け入れれば良いのに…。

なぜ少数民族を働かせていたのかというと、中国は数十年前まで安い労働力で大量生産できることが売りで世界からの需要が高かったのですが、中国経済が潤うことで賃金が上がっていきました。
すると安い労働力ではなくなってしまい、普通に中国人を雇うよりも「教育」と称して酷使しやすい少数民族に目を付け働かせるということがまかり通ることになりました。
腐ってますね。

アメリカもEUやそれ以外の国も独自調査で上記の実態を把握。
中国は否定していますが、明るみになりました。

アメリカは対中戦略を始めました。
中国は世界全土に潜り込んでスパイ活動をして技術や情報、人材を確保しています。

アメリカ本土から中国企業を追い出し中国以外にも(強めの口調で)協力を求めました。
正義の名の下に協力要請と言う名の強制がアメリカっぽいですよねw

アメリカ自体を批判する層も一定数いますし、日本がデフレ脱却しようとすると力を付けすぎる日本を牽制してくるので自分も全てアメリカが正しいとはなりません。

ですが少なくとも表向きちゃんとしているし、実際に現場レベルで正しい行動もするのがアメリカです。
単純にアメリカが良いか悪いかという判断はサイコロの6コの面の内、1つ2つしか見ていないことと同義です。
大統領、政府、上院下院、州トップ、州ごとの人々 それぞれ考え方が全然違いますからね。

        ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

マンションが乱立しすぎて人がいない区画も多い


話が逸れてきたので最初のマンションの話に戻します。

じゃあマンションができたとして、そこに住むとハッピーなのかという話。
これも微妙だそうです。

不動産バブルのせいで使いもしない新築が乱立。
人が住むというよりも転売で転がすことが多かったので、ゴーストタウンと化してしまっている地方なんかが多いそうです。
すぐ近くが都心ならまだともかく田舎で人が少ない地域に好き好んで住みたくはないですよね。
しかも賃貸じゃないから気軽に引っ越せない。

そんなところに住みたいですか?という話。
空き家に勝手に誰が住み込むかも分からないですから治安も悪いでしょうし人もぽつぽつとしかいない。
するとお店もそんなにないでしょうし、学校も子供も少ないでしょうし、町全体の整備も疑問がありますし、生活しづらそうです。

日本でも住民をいっぱい呼んでみんなで新区画に住もうみたいなことがありますが、1990年バブル崩壊のあとでは後先考えず作られたリゾート施設や商業施設がどんどん潰れて人が来なくなった地方都市(笑)が結構あるそうです。
バブル崩壊の名残りみたいな廃墟とかたまに耳にしますよね。

ヘタにみんな一緒に住み始めるモデルエリアみたいな綺麗な言葉には気を付けた方が良いでしょう。
特にこれから人が増えていきます的な感じのは…。

それにしても中国のこの放置はすごいですね。
完全に吹き晒しです。
工事が中断され再開されなかった建物が100単位である地域もあるとか…。

中国で工事が中断され放置された建物
完全に吹き晒し
建物完成前に廃墟

ネットでもたまに賃貸派か持ち家派かなんて論争がありますが、自分の住む家だけでなく周辺環境もしっかり把握した上で住みたいですよね。

今回はこんなところでノシ

メルカ

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