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突刊少年マクロファンデス

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自分の記事意外にもnoteで見かけた気になる記事をピックアップしてみました。
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2021年3月の記事一覧

雑誌の編集者だった頃に学んだ「コミュニケーションを編集する」という考え方

雑誌の編集者だった頃に学んだ「コミュニケーションを編集する」という考え方

雑誌の編集者だった頃、すごくしんどかったのが、一生懸命に企画して取材して書いた記事に対して、これといった反響もなく、1ヶ月も経てば掲載されている雑誌が書店から消えていくことだった。

一人編集部だった『編集会議』という雑誌(季刊誌)とは別に、僕が担当していたのが月刊誌の編集だった。

渾身の記事をつくったところで、その消費期限は雑誌が書店に置かれている実質1ヶ月。しかも1冊150ページ前後のうちの

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JUMP j BOOKSオリジナル作品紹介①『地下芸人』

JUMP j BOOKSオリジナル作品紹介①『地下芸人』

初回はおぎぬまX「地下芸人」…いきなりJブックス作品ではありませんが、こちらの作品はジャンプ小説新人賞受賞作なのです!! そして、この作品を紹介しないわけにはいかない!!

2021年現在、世の中は何度目かのお笑いブームを迎えていると言えます。時間帯問わず多くのお笑い番組がある中で、「第7世代」と言われる多様な若手芸人が台頭し、お茶の間で見ない日はないほどの人気を獲得し、お笑いコンテストのM-1グ

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「ドリトル先生 不思議な旅」のこと

「ドリトル先生 不思議な旅」のこと

 ロバート・ダウニーJr.主演作として注目を集めながらコロナの影響で話題になり損ねた「ドクター・ドリトル」。

 個人的には切り捨てるほど悪い映画ではなかったです。ただ原作では動物語、魚介類語、虫語に貝の言葉をシリーズを重ねるごとに先生が覚えていく過程も物語的に大きなポイントだったりもするので、最初から全ての生き物の会話を習得していて、それが学習ではなく天性のものらしいというところに違和感を感じま

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2000年代前半のウェブ小説書籍化(後編)|飯田一史

2000年代前半のウェブ小説書籍化(後編)|飯田一史

「楽園」での高評価を受けて新人賞投稿に至った米澤穂信『氷菓』 自費出版やモバイルサイトの有料課金モデルではないウェブ小説書籍化の動きは、2001年から起こっている。
 たとえば米澤穂信『氷菓』が第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞して角川スニーカー文庫内「スニーカー・ミステリ倶楽部」の第1回配本として10月に刊行された。
 米澤によれば、この作品は「オンライン小説の評価サ

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北原コレクション④「秘宝、顔グラス」

北原コレクション④「秘宝、顔グラス」

 一見して珍妙な形かつ絶妙なバランス。大正末期から昭和初期に作られたと思われる美女の顔付きのガラスコップ「顔グラス」。グラスの上に陶器でできた女性の蓋が載っていて、立体的な女性の口にストローを差し込んで、蓋をしたまま飲む趣向。

 頬を赤らめたような女性の顔が妙に色っぽく、キスをせがむような女性の表情が洒落ています。なぜ、そこに顔が付いているのか。今だったら、まず商品化できないようなデザイン。大正

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北原コレクション⑤「神秘、魔法箱」

北原コレクション⑤「神秘、魔法箱」

 幻の逸品は、1920年代H.YAMADA製の「魔法箱」。本体は木箱で、前面に絵柄。洋装に身を包んだマジシャンの少女が左手に小銃を持ち、右手で扉の取っ手をつかんでいる姿が描かれています。また、箱のサイズは、高さ約26㎝で意外と大きく、取り付け箇所は、釘で各パーツを打ち付けています。

 中を見る部分が一切ない作り。内部構造は不明ですが、ゼンマイ駆動。「チン」と涼しげな鐘の音が合図となり、少女が扉を

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オモチャのX-FILE

 インターネットの時代になって、コレクターのコレクションや資料が共有されることで、オモチャの世界の全貌把握は割と達成された感があります。
昨今ではネットオークションなどで試作品など画像出品されたり秘密もかなり解き明かされてきました。

ごめんなさい。ウソです。

 実はおもちゃの世界には目撃者はいても現物が確認されていないものがあったりします。

当然のことながら現物がなければ実在は証明できません

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1980年代のおもちゃ語り~その1~

1980年代のおもちゃ語り~その1~

今ではマニア向けの商材も多く、オトナがおもちゃを買ったりすることも当たり前の風景ではありますが、そうでなかった時代について考えてみたくなったので、自分の経験をチラシの裏のような備忘録としてしたためておきます。

 1980年代はおもちゃ会社だけではなく、代理店、小売店、出版社などもマニア向け商材(今日でいうところのハイエイジ向けホビーとほぼ同義です)を模索していた時代でもあったし、古いおもちゃに関

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1980年のおもちゃ語り~その2~

 そうした流れが一変するのが、1986年の『聖闘士星矢』、1988年の『魔神英雄伝ワタル』くらいからだと思います。この頃から、明確に限定版やキャンペーンなどを打ち出して、おもちゃ好きの心をかき乱します。これらは、従来のようにマニア層とそれ以外を個別に商品を供給するのではなく、メインターゲットである子供をグリップしつつ、マニアも楽しめる要素を盛り込んでいったのが特徴といえます。そうしたマニアックなア

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