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ぜんぶのーと

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つぶやき以外のnoteぜんぶまとめです。
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実録・赤名リカを追え。vol.2

実録・赤名リカを追え。vol.2

第2話。まず、アイスホッケー観戦でエキサイトしている永尾完治を見て、後の世界陸上で「地球に生まれて良かったーーー!」ってなってる織田氏が脳裏に浮かんだことを先に報告しておきます。や、フォローするわけじゃないが、今作の織田裕二は輝きまくってると思う。なんというか、演技が次世代っぽくて新鮮だ。や、30年前なんだけども。シンプルに素敵だと思う。

ともあれ、私がリカに沼落ちしたのはこのときからだ。完治へ

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実録・赤名リカを追え。vol.1

実録・赤名リカを追え。vol.1

東京ラブストーリーという社会現象

「東京ラブストーリー」に今、どハマりしている。アマプラで観られるのだ。1991年のドラマである。当時、オンエア時間帯に街からOLが消えたという逸話があるらしいが、30数年ごしにアラフォーOLにまで中毒性伝播してて草しか生えない。名作なんだな、つくづく。

実はリアタイで一度観たドラマでもある。でも当時私は小学生で、しかも人生初の恋愛ドラマだったりしたもんで、正直

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祖母と母と娘のスパイラル

祖母と母と娘のスパイラル

先日、友人とこんな話をした。TVの人生相談の話だ。祖母の介護を一身に背負わされて、がっちがちに家に縛り付けられて、生きるための判断力や知恵や余裕をすっかり奪われた女性Aがいて、Aさんの母親はAさんに「自分の好きなように生きていいのよ」と言っているらしいが何もしない。何もしない理由は「祖母に嫌われているから」「祖母が自身の介護をAにしか任せたがらないから」。

私が実際にそのTV番組を見たわけじゃな

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「繋がる」を模索する

「繋がる」を模索する

ここ1週間ほどずっとモヤモヤしている。自分はわりと忘れっぽい性質だと思うのだけど、わだかまりが残るとやはり尾を引くものなのだな。指先に棘が刺さって、チクチクとした違和感がまとわりついているみたいな。そういや最近棘が刺さるってことあんまりないな。昔はちょくちょくあったよな。何かにつけて製品の質が高くなったんだろか。や、それか木製のものが減ったんだろか。まあそれはいいんだけど。

で。そうだ、note

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強者の理論

強者の理論

ってありますやん。ものすごくありますやん。それってわりかし善意とか配慮とかでコーティングされがちですやん。だからよほど問題意識持ってないと、息をするように振りかざしがちですやん。

こないだ、とある原作付きの映画で主演女優が監督にインティマシーコーディネーターを入れてくれと言ったのに却下されたらしい記事を見た。却下の理由にドン引いた。「間に人を入れたくなかった」「でも理解しあいたかったので、女性と

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田中一村とジョージア・オキーフ

田中一村とジョージア・オキーフ

ジョージア・オキーフが好きで、彼女が終の住処と決めたニューメキシコ州のゴーストランチを訪ねる旅をした。2013年のことだ。

初めて訪れた日、乾燥地帯のニューメキシコらしからぬ超曇天で、ちょっと凍える寒さだった。たまたま中綿入りのジャケットを持っていて助かった。ニューメキシコにはその後も何度か訪れているけれど、あれほど天気が悪いのは後にも先にもその一日だけ。思えば相当レアな天候だった。

空港のあ

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精神疾患に壁を作らない

精神疾患に壁を作らない

こないだXのメンタル界隈で、希死念慮のことがちょっと話題になっていた。希死念慮のある患者さんに対して、治療者はダイレクトに「自殺したいと考えることがありますか」と聞くべきか否かという話だ。あ、ちなみにだけど、私のX離れは順調に進んでいて、数週間前まで息をするようにXのアイコンをタップしては、どろどろに時間を溶かしていたが、最近では2日に1回ふと思い出して数分眺めるぐらいだ。今思案中のあれこれが軌道

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もやっと、ぬるっと回復した話

もやっと、ぬるっと回復した話

私の「回復」は、分かりやすい直線グラフではなかった。とはいえ曲線という感じでもなくて、というかそもそも線状の印象もなくて、なんというか、もわっと、ぬるっと治った感じ。ふと気づけば回復していた、そんな感覚だ。

大きなパニック発作は、認知行動療法を始めて最初の半年ぐらいでほとんど出なくなっていて、あと寛解までの1年半ぐらいは予期不安との戦いだった。あ、もちろんプチ発作的なものはちょこちょこあった。し

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真面目な性格がパニック症にどう影響するか

真面目な性格がパニック症にどう影響するか

ちょっとおもしろい科研の報告書を読んだ。

https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-26380937/26380937seika.pdf

パニック症で認知行動療法を施行する際に、患者がどういう性格だとより効果が望めるか、という研究のようだ。で、結果として「誠実性」が高いと、より予後が良いって言えるかもーということらしい。

厳密にはパニック症その

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青年は、ついに志村という亡霊(ゴースト)から解き放たれた

青年は、ついに志村という亡霊(ゴースト)から解き放たれた

以前Wordpressでゴーストオブツシマのクリア後感想をなかなかの長文で吐き出したので、なんかもったいなくてこっちにインポートしました。ネタバレあります。

さんざんロジカル思考を気どっといて最後にサクッとあの決断をした辺り、自分が思いのほか復讐の鬼と化してる感ある。今読むとちょっとホラー。思考の記録として。以下本文です。

戦闘楽しかった! フォトモード楽しすぎた! 物語に一喜一憂した! 最後

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戦争トラウマの話が点と線で繋がった

戦争トラウマの話が点と線で繋がった

信田さよ子さんの戦争トラウマの記事を読んでから、「昭和の暴力性」というやつが何かとちらほら思い浮かぶようになった。

ここに出てくるDVの話と、ほとんど同じことを私は昔父から聞いた。父の父がまさにそれだった。復員兵で、酒を飲んでは日本刀を振り回すようになり、結局家族は散り散りに逃げたのだということだった。

そうか、父に聞いた話は戦争トラウマの文脈にあったのか。数十年越しに思いもよらずクリアになっ

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ケア的精神の圧倒的欠如

ケア的精神の圧倒的欠如

あー、ついXチラ見しちゃーう。もうこれはアプリごと削除するしかねー。という程度にはアディクションめいている。

つい先日、とある作家のポストが燃えたのを見た。たしかに可燃性だなーとは思ったが、でも件の人って「そういう感じ」のイメージはそもそもある。私自身、氏の著書を読んだことはないが、絵画作品などは好きだ。活動もおもしろいなと思う。「正しいかどうか」という秤にかけるとどう傾くかは知らないけれど、ケ

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私を回復の一例として眺める

私を回復の一例として眺める

著書が重版となった。パニック症で困っている人は、こんなにもたくさんいたのだなあ。驚く一方で、そうよねわかるー的な合点やら共感やらもある。

表紙に本文中から抜粋したマンガ(イラストはホリグチイツさん)がデザインされていて、そこに登場するショートカットの人が「まーる」こと私である。本書では、マンガやイラストをふんだんに取り入れている。当事者が読むことをめいっぱい想定して書いたので、とにかく読みやすさ

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適度に生意気で不純な、ある女

適度に生意気で不純な、ある女

鴻巣麻里香さんの記事を読んだ。

あまりにも自分の話だった。ありありと思い出した。20代の頃、男社会の中で女としてわきまえることや適度に生意気であることは、私にとって処世術でもあった。あげくそれが良い女の条件だと心底信じていた。恥ずかし過ぎて身が縮む。と同時に気づいたことがある。いや、当時の未熟ぶりぜんぶがいたたまれないのだけど、とりわけ「適度に生意気だった」自分に対して、ちょっとごちゃっとした感

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