林田リンダ

研究することが好きです🌵アントレプレナー精神だけは忘れずがんばります。

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記事一覧

知識が増えていく世界では、新しいイノベーションを起こすことが難しくなる?

ポール・ローマーは「昔よりも今の経済学者のほうが新しいアイデアを生み出すことが難しいが」とどこかで前置きするように語っていた。 経済学者に限らず、弁護士にとって…

林田リンダ
7か月前

個人よりチーム、遠いより近いほうが良い

今日は物理的な視点からイノベーションについて考えてみたい。 タイトルが意味しているのは、個人よりチーム、遠いより近い方が、イノベーティブな知識を創造するというこ…

林田リンダ
7か月前
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知識経済、産業革命、技術発展と世界を変える内生的成長理論

80年代までの経済学において、長期的な経済成長率は、外生的に与えられる人口増加率と技術進歩率によって決定されると考えられていた。 人口が増えれば経済が成長する。技…

林田リンダ
7か月前
3

人類の豊かさは知識経済が生み出した?

今回、取り上げるのはJournal of Economic Literatureに掲載された書評、 「The Gifts Of Athena: Historical Origins Of The Knowledge Economy(アテナの贈り物:知識経…

林田リンダ
7か月前
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ゲディフローラのベルギーマムとアブラムシ退治の巻

船橋アンデルセン公園に行ったときに見たマムがかわいかったので、近くの花屋さんでたまたま売っていたガーデンマムを購入しました。 このガーデンマムは、ゲティフローラ…

林田リンダ
7か月前
1

社会のウェルビーイングは主観的満足度の集計によって測定できるのか?

ウェルビーイングという言葉、この概念ほど今後の社会で重要でかつ、定義が難しいものはない。私は今回このウェルビーイングについて、厚生経済学の視点から考えた。 今回…

林田リンダ
7か月前
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中小企業におけるバイヤーとサプライヤーの関係に関する実証的研究

結論バイヤーとサプライヤーの貢献やコミットメントが、関係の程度や長さにどのように影響し、中小企業の組織パフォーマンスにプラスに寄与するかを説明している。 バイヤ…

林田リンダ
7か月前
3

Chat GPTは専門家を淘汰する

Open AIの開発したChat GPTというAIがある。Open AIは他にもDALL-Eという画像生成AIも公開しているので一度は使ったことがある人もいるだろう。 このChat GPT、回答精度が…

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セロペギアボッセリは挿し木できる?

セロペギア・ボッセリ(Ceropegia Bosser)は真っ黒な多肉植物です。 別名はセロペギア・アドリアーナ(Ceropegia adrianae)です。 ガガイモ科の植物で、マダカスカル中…

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ダイビングのライセンス取ったけどやっぱり気持ち悪くなってしまう

先日1年ぶりにダイビングをしてきた。様々な魚や海の生き物を間近で見ることができるダイビングは驚きと楽しさで溢れている。 さて、2年前にPADIのオープンウォーターを取…

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接ぎ木の科学

接ぎ木は農業のあらゆる場面に用いられている一般的な技術である。 今回は接ぎ木について、今まで知られていなかった発見を紹介する。 接ぎ木とは?植物というと実生(種…

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梅盆栽の手入れ

現在で梅盆栽の手入れをしているのですが、盆栽に関する情報は専門的でありながら、インターネットには情報が少ないため、実際どのようにやって、どういう結果になるのかイ…

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パキポディウムで見るよく見る植物の学名

生物の基本単位は「種(しゅ)」生物を形態などの違いにより区別することを生物分類(Classification)と言います。似ている形質を持つもの同士を分けて分類していきます。…

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転倒させて落葉させた上に根腐れさせてしまったダーリーダールを復活させたい

つい先日、ダーリーダールを倒してしまい、きれいに新しい葉の殆どを折ってしまったのでひどく落ち込んでいました。 不幸は連続するようで湿度の高い室内(風呂近く)に置…

1

植物の徒長を防ぐには頭を抑えたら良いかもしれない説

植物に話しかけるときれいな花を咲かせるという都市伝説があります。 自分が「きれいな花を咲かせてね」と独り言を言っているのを想像するのはちょっと怖いですが、そのく…

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大銀月は寒さに弱いかもしれない

キク科セネシオ属の大銀月という多肉植物を近くのホームセンターで見つけ、白い葉が美しすぎる!と大興奮し、598円というお値段で手に入れました。 大銀月は多肉植物の中…

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知識が増えていく世界では、新しいイノベーションを起こすことが難しくなる?

知識が増えていく世界では、新しいイノベーションを起こすことが難しくなる?

ポール・ローマーは「昔よりも今の経済学者のほうが新しいアイデアを生み出すことが難しいが」とどこかで前置きするように語っていた。

経済学者に限らず、弁護士にとって判例は増える一方だし、医師にとって病気や薬の名前が減ることはない。毎日のように新しい発見があり、新しい技術が生み出され、知識は増え続ける。

一方で、人間が知識を学ぶには時間がかかる。重積分や偏微分をするまえに微分や積分を勉強する必要があ

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個人よりチーム、遠いより近いほうが良い

個人よりチーム、遠いより近いほうが良い

今日は物理的な視点からイノベーションについて考えてみたい。

タイトルが意味しているのは、個人よりチーム、遠いより近い方が、イノベーティブな知識を創造するということである。

三人集まれば文殊の知恵と言うが、一人で考えるより複数人で考えたほうがより確からしい、よりよいアイデア、より良い結論が生まれることは経験的に知られてきた。

また、社会選択理論においては、集団における意思決定のメカニズムとして

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知識経済、産業革命、技術発展と世界を変える内生的成長理論

知識経済、産業革命、技術発展と世界を変える内生的成長理論

80年代までの経済学において、長期的な経済成長率は、外生的に与えられる人口増加率と技術進歩率によって決定されると考えられていた。

人口が増えれば経済が成長する。技術が進歩すれば経済は成長する。

なるほど。直感的に理解できるが、これでは「どうしたら経済を成長させることができるか」という問いに対して、一人ひとりができることはほとんどないと感じるかもしれない。

経済学者ポール・ローマーは"Incr

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人類の豊かさは知識経済が生み出した?

人類の豊かさは知識経済が生み出した?

今回、取り上げるのはJournal of Economic Literatureに掲載された書評、
「The Gifts Of Athena: Historical Origins Of The Knowledge Economy(アテナの贈り物:知識経済の歴史的起源, ジョエル・モキル著)」について。

この書評はMITのMBAで有名なスローン・スクール・オブ・マネジメント(経営大学院)の博士課

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ゲディフローラのベルギーマムとアブラムシ退治の巻

ゲディフローラのベルギーマムとアブラムシ退治の巻

船橋アンデルセン公園に行ったときに見たマムがかわいかったので、近くの花屋さんでたまたま売っていたガーデンマムを購入しました。

このガーデンマムは、ゲティフローラというメーカーの生産しているマムである。生産国は南米だが商品名はベルギーマムというところが少しツボ。

ゲティフローラ社はこのマムの生産に特化した会社だそう。

品種開発が素晴らしく、沢山の花が簡単に咲くというだけでなく、丸い形に自然にな

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社会のウェルビーイングは主観的満足度の集計によって測定できるのか?

社会のウェルビーイングは主観的満足度の集計によって測定できるのか?

ウェルビーイングという言葉、この概念ほど今後の社会で重要でかつ、定義が難しいものはない。私は今回このウェルビーイングについて、厚生経済学の視点から考えた。

今回取り上げる論考は「なぜWell-beingを「幸せ」と訳すのでは足りないか?」という、労働政策研究・研修機構という独立行政法人のJILPTリサーチ・アイに掲載されたものである。

筆者は日本におけるウェルビーイングの概念について整理し、日

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中小企業におけるバイヤーとサプライヤーの関係に関する実証的研究

中小企業におけるバイヤーとサプライヤーの関係に関する実証的研究

結論バイヤーとサプライヤーの貢献やコミットメントが、関係の程度や長さにどのように影響し、中小企業の組織パフォーマンスにプラスに寄与するかを説明している。

バイヤーとサプライヤーの総合関係的な投資が、関係性の発展と維持にどのように寄与するかについての参考モデルを提供している。
また、このような関係が、相対的な競争力、収益性、市場シェアなど、組織のパフォーマンスに与える影響を明らかにしている。このモ

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Chat GPTは専門家を淘汰する

Chat GPTは専門家を淘汰する

Open AIの開発したChat GPTというAIがある。Open AIは他にもDALL-Eという画像生成AIも公開しているので一度は使ったことがある人もいるだろう。

このChat GPT、回答精度が高いということで話題となっていて、私はてっきり「強化学習の焼き直しだろう」とか「女子高生AIみたいなものだろう」と高をくくっていた。

しかし、実際使ってみるとそんなものではなかった。これは単にAI

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セロペギアボッセリは挿し木できる?

セロペギアボッセリは挿し木できる?

セロペギア・ボッセリ(Ceropegia Bosser)は真っ黒な多肉植物です。
別名はセロペギア・アドリアーナ(Ceropegia adrianae)です。

ガガイモ科の植物で、マダカスカル中南部に生息しています。
標高1500メートルくらいの丘に自生しているようです。

上のサイトの写真の通り小さな深い緑色の葉っぱを先端につけます。
元気の良いときはトカゲや恐竜の皮膚のような深い黒の茎部分が

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ダイビングのライセンス取ったけどやっぱり気持ち悪くなってしまう

先日1年ぶりにダイビングをしてきた。様々な魚や海の生き物を間近で見ることができるダイビングは驚きと楽しさで溢れている。

さて、2年前にPADIのオープンウォーターを取得した私のダイブ本数はようやく10本を超えたばかりなのでまだまだダイビング初心者である。

そんな私が毎回悩まされていること、それは必ずと言っていいほど毎回ダイビング中、もしくは終わった後に気分が悪くなるということである。

これ、

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接ぎ木の科学

接ぎ木の科学

接ぎ木は農業のあらゆる場面に用いられている一般的な技術である。
今回は接ぎ木について、今まで知られていなかった発見を紹介する。

接ぎ木とは?植物というと実生(種から育てること)をイメージするけれども、果樹を育てる際はほとんど接ぎ木が使われているし、盆栽に使われる梅なども接ぎ木で育てられる。

接ぎ木の歴史は古く、一説に拠れば2000年以上前からワインを作るためにつかわれるぶどうの栽培などに用いら

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梅盆栽の手入れ

梅盆栽の手入れ

現在で梅盆栽の手入れをしているのですが、盆栽に関する情報は専門的でありながら、インターネットには情報が少ないため、実際どのようにやって、どういう結果になるのかイメージできませんでした

そこで数少ないYouTubeやインターネットの盆栽情報を参考にさせて頂きつつ、どういう結果になるのかを記録していきたいと考えています

現在、2022年4月27日まで更新

花後の花柄摘み

梅には実をつけるものと

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パキポディウムで見るよく見る植物の学名

パキポディウムで見るよく見る植物の学名

生物の基本単位は「種(しゅ)」生物を形態などの違いにより区別することを生物分類(Classification)と言います。似ている形質を持つもの同士を分けて分類していきます。

分類階級は「界(かい)」「門(もん)」「綱(こう)」「目(もく)」「科(か)」「属(ぞく)」「種(しゅ)」の7段階です。

階級が上になるほどより広い共通点でくくり分けられています。

(例)ヒト(ホモサピエンス)
学名:

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転倒させて落葉させた上に根腐れさせてしまったダーリーダールを復活させたい

転倒させて落葉させた上に根腐れさせてしまったダーリーダールを復活させたい

つい先日、ダーリーダールを倒してしまい、きれいに新しい葉の殆どを折ってしまったのでひどく落ち込んでいました。

不幸は連続するようで湿度の高い室内(風呂近く)に置いていたら、なんと冬だというのに根腐れさせてしまいました。これはもう多肉愛好家失格でございます。

ダーリーダールの根腐れ阻止オペ開始2021年12月30日処置しました。

この根腐れは葉っぱが黒くなるということもありますし、茎自体が黒く

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植物の徒長を防ぐには頭を抑えたら良いかもしれない説

植物の徒長を防ぐには頭を抑えたら良いかもしれない説

植物に話しかけるときれいな花を咲かせるという都市伝説があります。

自分が「きれいな花を咲かせてね」と独り言を言っているのを想像するのはちょっと怖いですが、そのくらいに丹念に世話をしていればきっとお花だって答えてくれると思っています。

それでは、「植物の頭を抑えたら徒長が防げる」ということを言ったらどう思うでしょうか?

それもまた、都市伝説のように聞こえます。植物を抑えてもきっとどんどん成長し

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大銀月は寒さに弱いかもしれない

大銀月は寒さに弱いかもしれない

キク科セネシオ属の大銀月という多肉植物を近くのホームセンターで見つけ、白い葉が美しすぎる!と大興奮し、598円というお値段で手に入れました。

大銀月は多肉植物の中ではかなり珍しい美しい白色の植物ですね。基本的には他の多肉植物と同じ育て方で良いのですが、今回購入してすぐ置き場所に失敗してしまいました…

冬の窓辺は温度が下がりやすいので注意購入して1日ばかり窓辺に置きましたら、なんとわずか一夜で夜

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