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人類が少し進化する記事

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2018年12月の記事一覧

戦略的モラトリアム②

戦略的モラトリアム②

今思えば、なぜ朝に学校に行く気になったのか、今朝の僕自身を恨んだ。その後悔とは対照的なかごの中のご馳走を片っ端から片付けて、家につく頃にはもう僕の燃料は満タンになっていた。
家に着くと祖父母が怪訝そうな表情で僕を見る。
「学校はどうした。」
間髪いれずに答えなければ、祖父母に攻撃の余地を与えるので僕はとっさに答えた。
「早退。」
そう言うと、すぐに自分の部屋へエスケープする。その後どんな小言を言わ

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震災クロニクル(東日本大震災時事日記)3/12⑧

震災クロニクル(東日本大震災時事日記)3/12⑧

施設の事務所には職員数名、理事長、市役所の職員数人が何やら話している。

「まいったよ……」

市役所の職員がうなだれる。

「〇〇市議なんだけど、『俺の車はハイオクなんだから、入れられるところ捜せ』って職員に言ってきてさ。こっちの身にもなってくれよ……。」

結局はそんなものなのだろうか。特段驚きはしなかった。政治家なんてしょせん政治屋だろう。利権やらなんやら薄汚いものが薄い面の皮から透けて見え

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また君に恋してる

また君に恋してる

ママ、パパと呼ばずに

久しぶりに
名前で呼んでみた

20年ぶりに訪れた

二人が初めて会った場所

「手を繋ぎたいよ」と私は言った

照れくさそうにあなたは微笑む

初めて会ったときの満面の笑みが蘇ってきた

20年たって初めて手を繋いで歩き出した

20年たって初めてだ

最初はぎこちなかったけど

温かさが伝わって
体が熱くなる

涙も溢れる

こんな日が来るなんて

またあなたに恋してる

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どんなに美味しい料理も食べてくれる人がいなければ虚しい。
たいていの表現作品もそう。それでもやるか、やらないか。

死んでも持っていける物って多分思い出だけだから

【笠原メイと文通コーナー】

5年ほど前、笠原メイ(僕)はアマチュアの音楽家であり、東京でライブなどをしていました。ある時、活動の輪を広げたくて、自作曲のCDをレコーディングしてTwitterで募集した、先着50名の方に無料でCDを送るというキャンペーンを行いました(今はやってません)そして実際、クリスマスに50枚のCDを日本中の人々に送ると、お返しに、手紙や、本や、お菓子や、ノートや、ペンや、花や、絵など、たくさん送られてき

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震災が奪った沢山のコト。震災で出逢ったダイヤの欠片たち。

震災が奪った沢山のコト。震災で出逢ったダイヤの欠片たち。

たぶん人生のスゴく濃い部分は震災で失って、今はその残りカスを何となく摘まんでいます。
もう戻らないものばかりだけど、それをそれと受け止められない自分がいます。

懐かしい顔に会いに行ったときの第一声が
「みんな死にました」
でした。凄く悲しいはずなのに、
少し心が軽くなっていました。
沢山のひとが死んで、
沢山の関係が絶えて、
沢山のひとに裏切られ、

それで、ホンの少しの出逢いがありました。

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重くて軽い、亡骸は土の中に。(週報_2018_12_22)

重くて軽い、亡骸は土の中に。(週報_2018_12_22)

ねこがしんだ。

かれこれ7年近く一緒にいた、ねこがしんだ。

私とねこの関係は、以前noteに綴っているけど、
前編・後編
と少し長いので読まなくていいです。
(自分が書いたものなのに、誠意がなくてすみません。
 でも今そんな、余裕がなくて。)
要するに私とねこはあまり仲が良くはなかったし、私の偏った性格はねこを飼うには向いていなかった。

その記事を書いた頃、夏の終わりにガクッと体調を崩し、ね

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人の両想いの確率。

「人の両想いの確率は、100人いても1000人いても1組になる」

そう言ったのはうちの息子だ。大学生の彼は数学科の勉強をしている。しかも確率を中心に勉学に励んでるらしい。年末で帰省している彼は、うちの奥さんと何かの拍子にそんな話をしていた。

それを隣の部屋でぼんやりと聞いてた私はすぐに疑問に思った。

「いや、それっておかしいよ。人数が増えれば確率も増えるんじゃないか?」と息子に聞いた。

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福島原発25キロに住み続ける意味

福島原発25キロに住み続ける意味

東日本大震災時事日記も書き始めて、震災から現在までの生きてきた意味を少し立ち止まって考えてみる。移住するタイミングは今まで何度もあった。何故福島に固執したのか。それとも未練がましく、残っただけなのか。郷土愛に賜物か。いや、どれも違う。人生ドロップアウトの私にとって、すでに震災で人生のツールや頼みの綱、希望のツール、futureプランの大部分は壊れてしまった。今後の目標や夢なんて何もない。毎日なんと

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まず、「年下の男の子」とくくってる時点で自分は失礼な人間だなぁと思う。たぶんセクハラだとか男尊女卑だとかをナチュラルにしてしまう人間。人間関係は依怙贔屓の積み重ねだと思ってるから、きっとそう。偏見だらけで、そこは時代錯誤だなぁと思う。

受験はフライングの許された競争である

受験はフライングの許された競争である

大学入試は調べれば調べるほどたくさんの小道が細分化されて、大学入学へとつながっている。

AO入試

公募制推薦入試

資格者推薦枠入試

同窓生子女入試

社会人入試

編入学入試

学士入学

そして、指定校推薦

それに加えて、メインストリームである

センター試験と私大入試、国公立大2次試験

いつから準備すればいいのだろう。私の地元は非常にのんびりした地域で、三年の夏休みになっても自称進

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夢をバカにされても自尊心を保つ方法

私はnoteを神社か何かだと勘違いしている節があり、やたらとnoteに夢を書いてしまう。

そういえば、noteを始める前から人に夢を喋りがちだ。

人間には「手に入れたものを自慢したい欲求」があるとされているけど、私には「欲しいものを言いたい欲求」がある。

誰しもそうだと思っていたけど、そうでもないらしいことに最近気づいた。



世の中には、「人に夢を話せない」という人も多い。

ある友人

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ラテン語ができると英仏語がちょっとわかるようになる

ラテン語は、多くの単語が英語やフランス語に流入しているので、これがわかると、アルファベット系の言語になんとなく強くなれます。マイナーな言語を学習したい人にはおすすめ。

ディクタトル(独裁者)っていう言葉がありますけど、あのdictatorという英語、もとはラテン語です。表記も全く同じ。どういう経緯を持っているかというと。

まず、dicto(ディクトー)という動詞があります。これは「口授する」「

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