【福島県】自民国会議員はどう対応したか

【福島県】自民国会議員はどう対応したか

処理水「海洋放出」決定 (2021年6月号より)  菅義偉首相がトリチウム処理水の海洋放出を決定した裏で、福島県選出の自民党国会議員は何を考え、どんな行動を起こしていたのか。  東京電力福島第一原発の敷地内に溜まり続ける放射性物質トリチウムなどを含む処理水。菅首相が、この処理水を海洋放出すると決めたのは4月13日だが、与党議員だけでなく福島県選出の自民党議員にさえ事前説明がなかったことは地元紙等が既報の通りだ。  決定翌日に開かれた自民党東日本大震災復興加速化本部の総会

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処理水放出「反対」3つの理由

処理水放出「反対」3つの理由

長期保管・除去技術開発に切り替えよ (2021年6月号より)  本誌5月号で「処理水放出の前にやるべきことをやれ!」という記事を掲載した。本稿では、東京電力福島第一原発敷地内に溜まり続けている浄化処理済み・処理待ちの汚染水(以下、処理水と表記)を海洋放出する計画について、本誌が反対する理由を3点に絞って主張したい。  福島第一原発では毎日140㌧もの汚染水が発生する。多核種除去設備(ALPS)などの浄化設備で処理が行われているが、放射性物質トリチウム(半減期12・3年)だ

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漁業者賠償「打ち切り」の線引き

漁業者賠償「打ち切り」の線引き

ロードマップが示す本格操業移行への課題 (2021年6月号より)  福島県漁業協同組合連合会(県漁連、野崎哲代表理事会長)は東電福島第一原発事故後から続けてきた試験操業を3月31日で終了した。今後は事故前の状態(本格操業)に戻すための取り組みが進められるが、その中身と漁業者への賠償がどうなっていくのかリポートする。  県水産課が公表している「福島県海面漁業漁獲高統計」(令和2年版)によると、震災・原発事故後の2012(平成24)年から2020(令和2)年までの試験操業水揚

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甘くなかった大熊町イチゴ栽培事業

甘くなかった大熊町イチゴ栽培事業

栽培工場建設も7000万円赤字 (2021年6月号より)  復興と住民帰還を進める大熊町では、町100%出資のイチゴ栽培・加工・販売会社を設立し、イチゴを新たな特産品にすべく取り組んでいる。だが、設立2期目にして約6000万円の赤字となり、資本金を大幅に増資していたことが分かった。  福島第一原発が立地していた大熊町は、原発事故で人口の9割超が住んでいた町中心部や居住地が帰還困難区域に指定され、さらに原発周辺に中間貯蔵施設が整備された。  2019年4月に町内の居住制限

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原子力発電に関する持論

原子力発電に関する持論

 確かに原子力発電は二酸化炭素(CO2)を排出せず,地球温暖化の防止に寄与しうる発電方法だが,2011年の東日本大震災による福島第1原子力発電所事故は記憶に新しく,またスリーマイル島やチェルノブイリ,東海村や原子力船むつ,等といった原子力発電に関する事故は枚挙にいとまがない。また,日本は唯一の戦時被爆国であり,核アレルギーは根強く,地震大国である事もあり,原発の立地に適さない国だと考える。原子力発電所は順次廃止し,跡地に再生可能エネルギーによる発電所を建てるべきだ。また,火力

飯舘村から復興アドバイザーを解かれた田中俊一氏

飯舘村から復興アドバイザーを解かれた田中俊一氏

菅野前村長の〝遺産〟を清算!? (2021年6月号より)  飯舘村の復興アドバイザーを務める田中俊一氏(76)に対し、村内で解任を求める動きが昨年起きたが、実現には至らなかった。しかし新年度に入り、同村は田中氏を含む3氏との〝アドバイザー契約〟を見直した。背景には、杉岡誠村長のある思惑が透けて見える。  田中氏は福島市出身。東北大学工学部原子核工学科を卒業後、日本原子力研究所(後の日本原子力研究開発機構)に入所。1999年に起きた東海村JCO臨界事故では事故収束の最前線に

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中間貯蔵交渉から逃げた環境省

中間貯蔵交渉から逃げた環境省

まやかしの除染土「県外最終処分」 (2021年6月号より)  中間貯蔵施設の用地契約について、「用地補償が不十分だ」と主張する地権者団体との交渉を環境省が一方的に打ち切っていたことが分かった。同施設内の除染土は県外で最終処分することになっているが、未だ見通しは立っておらず、ここに来て環境省の対応のずさんさが目立っている。  交渉打ち切りとなったのは、中間貯蔵施設の地権者などで組織された「30年中間貯蔵施設地権者会」(門馬好春会長)。4月21日に開かれた双葉町議会全員協議会

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県立図書館が非公開にした
「福島原発立地地域の調査報告」(元新聞記者
小林茂)

県立図書館が非公開にした 「福島原発立地地域の調査報告」(元新聞記者 小林茂)

(2021年6月号より)  浜通りの大熊・双葉両町が原発適地とされた背景や、立地に至った経緯を多角的に調べあげた報告書が福島県立図書館に眠っている。同図書館は〈公にしない条件で入手したため〉との理由で、閲覧はもとより内容照会にも供していない。情報公開請求も同じ理由で開示不可とされた。報告書に依拠して書かれた『大熊町史 通史』(1985年)の電力の章を読むと、原発過酷事故につながる伏線が、調査の行われた約50年前すでにあったことが浮かび上がってくる。報告書には何が書かれている

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祝!「東日本の原発ゼロ」9周年―【春橋哲史】フクイチ事故は継続中⑮

祝!「東日本の原発ゼロ」9周年―【春橋哲史】フクイチ事故は継続中⑮

(2021年6月号より)  東京電力・福島第一原子力発電所(以後、「フクイチ」と略)で過酷事故が発生してから、ほぼ10年が経過しました。この間、この国の為政者や主要な電力事業者ら(以下、「原子力ムラ」と略)は、「原子力発電(核発電)を利活用する」という基本方針は変えず、「核発電」を手放すまいと必死の努力を続けています。  しかし、その涙ぐましいまでの努力にも関わらず、核発電をフルに利活用する方針は、書類上のものにとどまっています。  グラフで示したように(※1)、201

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デブリ「取り出し後」の行方―【尾松亮】廃炉の流儀 連載15

デブリ「取り出し後」の行方―【尾松亮】廃炉の流儀 連載15

(2021年6月号より)  福島第一原発では来年2022年中の「デブリ取り出し開始」を目指している。そしてこの「取り出し開始」に向けたプロセスを「迅速に進めるため」として、政府はタンク貯蔵中の処理水を海洋放出する方針を決定した。  ここで一つの疑問が生じる。仮に取り出しに成功したとして、「デブリ」はどこで誰が引き受けるのか。  福島第一原発での工程を定めた「中長期ロードマップ」の初版(2011年12月)では「取り出し後の燃料デブリの安全保管」について「当面の間、適切な貯

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