マガジンのカバー画像

Beyond The Reading

134
本を読む先にあるものって、なんだろう。
運営しているクリエイター

#テクノロジー

インターネットの次に来るもの 未来を決める12の法則、を読んだ。

インターネットの次に来るもの 未来を決める12の法則、を読んだ。

本書の原題はthe inevitableで、不可避という意味だ。何が不可避なのか?それはデジタル化したテクノロジーが持つ本質的な力の起こす変化だ。それは水が川上から川下に流れるように、太陽が東から出て西に沈むように、この世界に普遍的な理でもある。*訳者あとがきから抜粋

長年テクノロジーの進化を最前線で考察し続けてきたケヴィン・ケリーは、自著「テクニウム」で「テクノロジーの進化により人類は選択する

もっとみる
テストパイロット、を読んだ。

テストパイロット、を読んだ。

トップガン・マーヴェリックの片鱗がここに!

アメリカ海軍で正式採用される前の戦闘機をテスト飛行するパイロット。民間企業でのテストは済ませてあるものの、より実戦に近い過酷な環境下や操作にも耐えうるか...身を挺して検証する死と隣り合わせの非常に危険な職業。

戦場でもデジタルテクノロジーの導入が著しく、あらゆる機械の操作が自動化されている。そのいっぽうで飛行機乗りたちは、握った操縦桿から微かに伝わ

もっとみる
動物と機械から離れて、を読んだ。

動物と機械から離れて、を読んだ。

超/絶/大/推/薦/ 今だからこそ再読の価値あり!前回にはなかった気づきがあり過ぎて大興奮。

ChatGPTをはじめとするAIの急速な進化に話題沸騰のテック界隈。自分はこの数年間、テクノロジー業界の一端の人間としてではなく、人類の始原的視座から、AIとはなんぞや?を観察してきたつもり。

メディアで喧伝される通りにAI台頭には賛否両論があるが、もはやこれからのAIは自然産物に近い存在になるのかも

もっとみる
WIRED、を読んだ。

WIRED、を読んだ。

この雑誌の存在を知ったのは、我らが角幡唯介さんのことを知りたくてネットで検索しまくっていたらこちらの記事を発見し、影響・感化され、それいらい雑誌を購読している。

さすがというか、シビレるというか、卒倒しそうなくらい素晴らしい考察があるので紹介したい。

自分なりに解釈すると、たとえば携帯電話(スマホ)などが顕著な事例だろう。誰しもが所有している通信機器を、自分の信条として所有しないという選択肢が

もっとみる
クオリティランド、を読んだ。

クオリティランド、を読んだ。

恋人や趣味までアルゴリズムで決定される究極の格付社会。役立たずの主人公が欠陥ロボットを従えて権力に立ち向かう大ベストセラー。

ネタバレになりそうなコメントは一切控えるが、ディストピア小説であれば夭逝が惜しまれた伊藤計劃氏のハーモニーが筆頭に挙がる。本書はシリアスな話題でありつつも、ユーモアが散りばめられ読む人を飽きさせない。

実社会で人々をスコア化するというシステムは、中国の芝麻信用で既に実装

もっとみる
アルゴリズムの時代、を読んだ。

アルゴリズムの時代、を読んだ。

テクノロジーが大好きだが、手放しでは受け入れない。

影響力とアルゴリズム、データとアルゴリズム、正義とアルゴリズム、医療とアルゴリズム、車とアルゴリズム、犯罪とアルゴリズム、そして芸術とアルゴリズムの構成。具体事例も紹介され非常〜に読みやすい。

毎度、ウィキペディアで調べてみると、

アルゴリズム(英: algorithm)とは、「計算可能」なことを計算する、形式的な(formalな)手続きの

もっとみる
未来は予測するものではなく、創造するものである、を読んだ。

未来は予測するものではなく、創造するものである、を読んだ。

鼻息を荒くしながら読了!久々にエポックメイキング的な書籍と邂逅してしまった!

「ここではないどこか」への想像力を解放せよ。意味や価値のわからない仕事を再生産し続ける「制約事項」を爆破し、「本当のイノベーション」に向かって考える自由を取り戻すために。気鋭のSF作家であり、ITコンサルタントである著者が贈る理論と実践の書! *amazonの紹介文から

SFとITコンサルタントって、どう関係があるの

もっとみる
VRが変えるこれからの仕事図鑑、を読んだ。

VRが変えるこれからの仕事図鑑、を読んだ。

最先端技術の進化には驚くばかり、こちらを読み終えた。

VR(ヴァーチャルリアリティ)という技術を平易に解説。ただ、2019年8月発行なので、残念ながらヒト世代前という印象。やはり技術系の書籍は情報鮮度が命。*発売当時は最先端の情報だったことは間違いありません。

著者も強く推奨していたのは、とにかく最新の機器で体感すべきということ。いつしかプレステのVRゴーグルを体験したが、なんだか安っぽいハリ

もっとみる
WIREDを、読んだ。

WIREDを、読んだ。

発売日に購入し積読のままだったWIRED(vol.41)を読んだ。

「都市の未来とネイバーフッド」が今回のテーマ。英会話で「町内会の班長をしている」と表現するときに、neighborhood associationという言葉を知った。英語のほうが町内会が目指すべき姿に、ふさわしい表現だと思う。

パンデミックの影響で、自宅を中心とした地域社会への注目度が高まった。本著では地域社会をコアに「場所」

もっとみる
未来を実装する、を読んだ。

未来を実装する、を読んだ。

久々に脳味噌がカラカラに干からびるくらい脳力を使った(笑)。

まずは黒字に蛍光緑のカヴァーデザインがカッコイイでしょう。最近の流行りなのかな?書店には近しい装幀の書籍が数冊目に入る。テクノロジー系に多い印象。*amazonばかりじゃなくリアル書店にも行きましょう!

インパクト、リスク、ガバナンス、センスメイキング。この4つの原則とテクノロジーで社会を変革する、とある。

インパクトは理想と道筋

もっとみる
道を見つける力。

道を見つける力。

非常に示唆に富むタイトルである、傑作を読み終えた。

我らの角幡唯介さんの選書である、読まないわけがない。彼の評は以下の通り。

オコナー『道を見つける力』が非常に面白かった。私が日高や北極で実践しているナビゲーションと実存の関係を科学ジャーナリストが深く取材した本なのだが、まさかこのテーマでこれほどの本を書く人がいるとは。これからは普段の生活でも想念に耽らず、外の変化に敏感な人間になろうと決意し

もっとみる