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母という呪縛 娘という牢獄
斎藤 彩
これは実話だ。
ドラマ手前の現実にいる。
まじか・・・まさか・・・うそでしょ・・・
話が進んでいくにつれて自分が小説を読んでいる、と錯覚してしまう。
娘の人物像が、母の呪縛を浮き彫りにしている。
字が綺麗、落ち着いている。
両親の不仲からの離婚。周囲の理解不足と、母の虚言癖。暴力。
母の詳細な人生については書かれていなかったが、華々しい生活をしている人(祖父母)がいることで劣等感は
きみはだれかのどうでもいい人
伊藤朱里
きみはだれかにとってどうでもいい
ー(だからあなたも自由になっていいんだよ)
ー(だから酷いことをしてくる人もいるんだよ)
キキララの彼女は、「実はイタいタイプだ」と感じた。過去の自分の姿がいくつか重なる。うまく立ち回ろうとし、出来てしまうが故に自分の中の幼稚な部分が追い付いてこない。幼少時代に「良い子」だったタイプにはこの傾向があると思う。失敗経験が少ない、親から怒られたり衝突する
靴下は今夜も宙を舞う
靴下は今夜も宙を舞う ゆるくてディープな知的障害者グループホームの日常
このタイトルを見たときは過酷な現場を想像した。
図書館で手に取ったこの本をパラパラとめくると、とっても読みやすそう。ということで借りてきた。
生活支援員の95(キューゴ)さんと施設入居者の方々との話が書かれている。私は1歳ごろから保育園に入っていたが、ともみちゃんという知的障碍者の子がそのころから一緒だった。この環境だったこ
成瀬は天下を取りに行く
なんといっても、この表紙がいい。
少女の口元が見えない分、目元が強調されて意志が強い人なんだろうと思う。この少女が主人公なのだろうか、ライオンズのユニフォームを着ているということは、成瀬という人物が野球選手になる物語なのだろうか…黄色と青の鮮やかさが(初)夏の話なのだろうと思わせてくる。
成瀬は、まっすぐだ。不器用ではないのに危うくて、もろい。
そのもろさを支えるのが大の大人ではなくて良かった。