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靴下は今夜も宙を舞う

靴下は今夜も宙を舞う ゆるくてディープな知的障害者グループホームの日常
このタイトルを見たときは過酷な現場を想像した。
図書館で手に取ったこの本をパラパラとめくると、とっても読みやすそう。ということで借りてきた。

生活支援員の95(キューゴ)さんと施設入居者の方々との話が書かれている。私は1歳ごろから保育園に入っていたが、ともみちゃんという知的障碍者の子がそのころから一緒だった。この環境だったことには感謝している。当たり前、の幅を広げてくれたからだ。

ラポール:信頼関係の構築の重要性であったり、
相手の腕をひっぱって何かを要求する「クレーン現象」(お茶が飲みたいときに冷蔵庫まで連れていく、など)のこと
エコラリア(反響用語)「ごはん何食べたい?」に対して「ごはん何食べたい」と返事するなど
勉強になった。

グループホームだから、利用者主体にするにはどうしたらいいか考えさせられるエピソード(コーヒーを何回・いつ飲むか、という話)や
知的障碍者の家族の「周りの理解がない」という悩みに関するエピソード(とてもほっこりした)も
はっきりと言及はされていないけれど、入浴介助や夜間の見回りなどハードな現場だということも
支援員の資質や「施設=かわいそう」と思われることに向き合う95さんも
素敵です。

障害は、障碍や障がいで書きましょう。
じゃねーんだよな。
その人と会って話してみましょう。お互いどんな人間か関わってみましょう。なんだよな。
表記なんて二の次だ。
と思うけど、知らないと近づくのが怖かったり嫌な気持ちもわからんではない。知らないんだもの。
そんな状況にそっと後押ししてくれる1冊でした。

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