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母という呪縛 娘という牢獄

斎藤 彩

これは実話だ。
ドラマ手前の現実にいる。

まじか・・・まさか・・・うそでしょ・・・
話が進んでいくにつれて自分が小説を読んでいる、と錯覚してしまう。

娘の人物像が、母の呪縛を浮き彫りにしている。
字が綺麗、落ち着いている。
両親の不仲からの離婚。周囲の理解不足と、母の虚言癖。暴力。
母の詳細な人生については書かれていなかったが、華々しい生活をしている人(祖父母)がいることで劣等感は相当なものだったと思われる。

娘が耐えた、逃げた先が最終的には殺人という形になった。何度も逃げ出そうとした娘は、母を亡き者にするという方法以外に逃げることができなかった。

私の両親も幼いころから不仲で、現在離婚している。
いくつかの条件から外れるものの、アダルトチルドレンに当てはまる。
もし悩んでいる方がいれば見てほしい動画です。(精神科医 さわ先生)

私の家庭環境でも性格等に影響するのだから、彼女(娘)は常に綱渡り状態だったと思う。
ほんとうに想像を絶する。
母の権力下で、母の親戚に手紙を書かされたことが強く印象に残っている。
彼女は何度も逃げようとしていた。
先生のもとや、仕事を見つけるということ等で。
それを塞いでしまった母の執着心は異常、逸脱している。
もっと彼女に目をかけられる人間が複数、同時期に現れていればと思わずにいられなかった。

裁判の結果、娘の生い立ちに非難よりも同情の声が多く集まったそうだ。
ー見方を変えれば、似たような環境にいる子供たちも一定数いるのか?
氷山の一角に過ぎない。

娘の話を聞きたい、同じような状況にある人達にもっと知られてほしいです。

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