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考え事

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美甘樹々による考え事をまとめています。
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記事一覧

「なりたい自分になる!」

「なりたい自分になる!」

わたしはよく、「なりたい自分になる」という言葉を口にする。色々なところに書いたりもする。これはもとはといえば、『違国日記』の主人公である朝の言葉だ。もうすぐ28歳になろうかといういい大人が、高校生と同じことを目標にしていていいのかという気持ちもないではないが、しかしこの年齢になってもまだ「なりたい大人像」が見つからないのも事実だ。

思い返してみれば、ここ数年になるまで、どんな人間になったらいいの

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続・日記がうまく書けない

続・日記がうまく書けない

日記について、まだ考えている。
(前回の記事はこちら)

自分の日記を自分で読んでいて楽しくないというか、わたしが書きたいスタイルになっていないということが問題なのかもしれない。

というのも、『曇る眼鏡を拭きながら』にも日記の話が出てきて、おやと思ったのだが、行動のみ・時事ネタのみでも日記としては十分成立するらしい。この本で気になったのは、3年日記・5年日記というもの。もちろん存在はずっと知って

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本が読めなくなってしまった

本が読めなくなってしまった

かつて、浴びるように本を読んでいたわたしは、どこに行ってしまったのだろう。

近頃めっきり本が読めなくなってしまった。鬱状態のときには文字を頭が受け付けなくなるという話はよく聞くけれど、自分に限ってそれはないだろうと思っていた。何故なら、人生で一番ひどい状態だった大学二年生の夏からの一年間、わたしはたぶん人生で一番本を読んでいたからだ。

午後遅くに起きて、明け方眠るような生活の中で、多いときは一

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日記がうまく書けない

日記がうまく書けない

仕事の息抜きに知人の日記ブログを読んでいて、ここ最近うっすら感じていたことがより確かになった。わたしは日記を書くのが下手だ。

日記に限った話ではないけれど、わたしには文章を書くとき妙に説明調になってしまうという困った悪癖がある。これは小説やエッセイを書いて食べていきたいと考えている人間にとっては致命的な欠陥だ。(いまものすごく、説明調にならないようにと気を付けて書いているが、とても骨が折れる上に

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この感情をこの手であなたに渡せたら

この感情をこの手であなたに渡せたら

自分の感情をうまく相手に伝えられない。

「わたしはこう感じたの」ということに固執してしまって、「そういうつもりではなかった」と言われても「でもつらかった、かなしかった」と返すことしかできない。

たぶん感情のコントロールも苦手なのだと思う。だから相手から、そうじゃないんだよ、あなたの勘違いだよ、と言われても、一回感じてしまったつらさやかなしさをなかったことにできない。

親はわたしを大切に育てて

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眠れない夜に

眠れない夜に

いつものわたしは超がつくロングスリーパーだ。誰にも止められなければ平気で夕方まで眠れるし、昼寝もほとんど毎日する。

でもたまに、眠れなくなるときがある。特別な理由はたぶんない。おそらくそれは、定期的にやって来る躁状態か、混合状態のどちらかに入った証拠だ。

眠れないときのわたしの頭の中はとても忙しい。ぐるぐると色々な考えが浮かんでは消えて、めまぐるしく入れ替わっていく。たいてい心臓もどきどきと強

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書いて、書いて、書き続けて。

書いて、書いて、書き続けて。

しばらくの間、noteから離れていた。

理由はいろいろある。単純に現実世界の生活が忙しすぎて、ゆっくり文章を書いている暇がなかった。忙しさのあまりインプットの量も減っていたから、アウトプットするほどのものが溜まらなかった。そしてnoteのいいねやビューの数に一喜一憂するのにもちょっと疲れてしまっていた。

離れている間に、noteを開設してから一周年を迎えていた。この一年の間、頻度は一定ではなか

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Twitterを永遠に見てしまうのをやめたい

Twitterを永遠に見てしまうのをやめたい

やる気が出なかったり、元気がなかったり、なんにもしたくないという気持ちのことがよくある。たぶん一ヶ月のうちの三分の二くらいはそんな感じだ。(もっと多いかもしれない)でも、このなんにもしたくないという気持ちは付き合うのがとても難しい。本当になにもしていないと、自分に生きている価値はあるのかとか、考えてもしょうがないことを考えてしまう。そんなことをしてもしょうがないのに、ばりばり働いている友達と比べて

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「動けない場所からいつか明日を掴んで立つ」

「動けない場所からいつか明日を掴んで立つ」

 ソファで毛布にくるまっているとき、もしくは布団の中で自分をぎゅっと抱きしめているとき、頭の中をさまざまな考えがぐるぐると駆け巡ることがある。
 ああ、これは混合状態だなあ、なんて考えも嵐のように頭の中を過ぎ去っていく。
 頭の中は言いたいこと、書きたいことでいっぱいなのに、身体は動かないから、口に出すことはおろか、メモを取ることやTwitterで呟くことすらできない。
 あれをしたい、これをした

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ソシャゲに復帰して気がついたこと

ソシャゲに復帰して気がついたこと

ああようやく、回復してきたんだなと思った。
それと同時に、自分がどれだけ深く傷ついて、どれだけ深刻に損なわれていたのかも、ようやく自覚することができた。

わたしの長い学生時代は、「あんさんぶるスターズ!」と共にあった。大学二年生でこのコンテンツに出会ったときから、わたしの生活の中心はあんスタになった。アルバイト代を貯めて、推しイベが来たら課金して走り、姉と割り勘でCDを買い集め、舞台もライブもほ

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頭の中にある穴について

頭の中にある穴について

頭の中にぽっかりと大きな穴が開いたように、言葉が出てこなくなることがある。
そのイメージは、「ハウルの動く城」でソフィが見た夢の中でハウルが飛び立っていく穴に似ている。それは茫漠としていて、覗き込んでしまえばどこまでも落ちていきそうに見える。
わたしは何を言いたかったんだっけ。
わたしは何を考えているんだっけ。
答えはただぽっかりと暗く、何も見えない穴があるだけだ。
こんなにも何も考えられない日々

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精神病患者、コーピングに倦む。

精神病患者、コーピングに倦む。

「自分のご機嫌は自分でとりたい」と言っていた舌の根も乾かぬ内に、自分へのご機嫌取りに疲れてしまった。

主治医からの勧めをずっと無視し続けていて、最近ようやく手を付け始めた「The Bipolar Workbook」という本がある。これは双極性障害の患者が、自分で自分の躁鬱の波を捉えて、悪化する前に気付いて対処できるようになることを目指したワークブックだ。これ自体はとても有用で、もっと早くちゃんと

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他人の頭の中を覗きたい

他人の頭の中を覗きたい

中高時代、しょっちゅう友達の筆箱の中身を見せてもらっていた。
ひとによって中身が全然違っているのが、とても興味深かったのだ。
パステルカラーの蛍光ペンを何本も入れているひと。折り畳み式のはさみやホッチキスまで持ち歩くひと。トーンカッターやつけペンのペン先を入れているせいで、筆箱が凶器みたいになっていたひと。
中身が多くても少なくても、どちらもそのひとの人柄や興味のあるものが見えて、とてもおもしろく

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自分のご機嫌は自分で取りたい

自分のご機嫌は自分で取りたい

わたしは自分で自分のご機嫌を取るのがものすごく下手だ。
機嫌が悪いとき、元気が出ないとき、どうやって対処したら良いのかわからない。

でもここ数年、Twitterなどでよく「自分のご機嫌は自分で取る」ということが取り上げられている。たしかに他人任せでご機嫌を取ってもらっていては、頼る相手がいなくなったときにどうしようもなくなってしまう。それにご機嫌を取ってもらうことは相手の負担になってしまうだろう

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